愛しているのは王女でなくて幼馴染

岡暁舟

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 その後、僕とメリーは故郷に戻り密やかに婚約した。僕たちを祝福してくれる人はいなかった。両親にはなんてもったいないことをしたんだ、と怒られた。まあ、適当に流しておいたけれども。

 メリーはいわゆるツンデレであり、僕のことを好きでいてくれるのか…正直自信がもてないこともあった。でも、僕がメリーを救ったことも事実であり、そこは認めてくれているようだった。

「私がいないと、ロビンソンは寂しいのかしら?」なんて、質問してくることもあった。

「まあ、寂しいね」と僕は答える…この程度のやり取りなんだ、日常会話は。まあ、それでも仕方がない。

「それはそうと、アンナ様は随分とかわいそうなことになっているみたいで…」

「まあ、王家にしてみれば…大きな傷跡を残したことになるからな…」

 アンナ様は僕たちを追いかけなかった。王宮でずっと、僕の名前であるロビンソンを唱えているのだとか。「ロビンソンロビンソンロビンソン…」みたいな感じで。皇帝陛下も手が付けられないそうだが、別に皇帝陛下は僕のことを怨んでいるわけではなさそうだった。まあ、恨まれたらとっくに殺されているはずだからね。

「ああ、そう言えば懐かしい草原…昔ロビンソンと一緒に見た景色のところだけど、あの地域の掃除が終わったって、誰かが言っていたわ」

「地域の掃除が終わった…ということは、不法者たちはいなくなったってことか?」

「ええ、そういうことになるわね」

「そうかそうか…それは良かった。それじゃ、また遊びに行けるね…」

 僕は喜んだ。喜ばしいことがどんどん進んでいく。こうしてまた平和な日常に戻り、メリーは僕を認めてくれる。ああ、素晴らしいことじゃないか。



 最後にどんでん返しが待っている?
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