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最弱の冒険者クリス・誕生 その2
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私はやはり信じられなかった。そして怖くなった。これは何かの落とし穴……そう、ハニートラップなのだ。我が伯爵の地位を奪うための……だって、そうとしか考えられないでしょう???何がどうなって、王女様と婚約する運命になるんだ???
「???クリス様???どうかしましたか???」
王女様はにっこり首を傾げた。いやいや、どうかしましたって次元じゃないからな……。
「いや……あのおっ……何かの冗談ですよね???」
不敬を承知で、ダイレクトに質問してしまった。
「冗談???何がですか???」
王女様はまだにっこりしていた。
「いや……だから、私を婚約者にするって話は……」
冗談に決まっている……これは絶対にあり得ない話なのだから。
「いいえ、私は本気ですよ???」
王女様は真顔で答えた。いや、余計に困るんだけどな……。
「そんなわけ……」
「あれっ、ひょっとして疑ってます???」
「いや、疑うわけじゃないけど……」
「分かりました……では、どうしたら分かって頂けますか???」
「いや、だから……」
王女様のペースで話がどんどん進んでいった。
「ああ、分かりました。要するに既成事実を作ってしまえばいいのですね???」
誰もそんな話をしていないのだが……。
「分かりました。それでは……」
王女様はいきなり服を脱ぎ始めた……ええっ、そんなことが???何が起きているんだ???
「ちょっと……なにしてるんですか???」
「なにって……私の誠意を見せようと思いまして……私がどれだけ本気かね……」
「いや、そう言うことじゃなくて!!!」
王女様が公衆の面前で素っ裸になるだなんて、これは非常にまずい事態だろう。大スキャンダル……とにもかくにもまずいのだ。
「王女様……御考え直してください……」
私が幾ら忠告しても、無駄なようだ。どんどん脱いで行って……もう素っ裸。いやあ、すごく引き締まったボディー……じゃなくて!!!
「さあ、クリス様???あなた様を受け入れる準備はもう出来ておりますわよ???どうぞ、御覧になってくださいまし……」
そう言って、王女様は股を開いた……美しい花びら……じゃなくて!!!いや、普通に考えてもうアウトでしょう、これは!!!
「さあ、あなた様の燃えたぎった一物で……私を貫いてくださいまし……」
メイドたちもどうして止めないんだ???本当に、大丈夫なのか???
「さあさあ、迷う必要なんてないですよ……さあさあ!!!」
私は当然戸惑った。だって……いや、純粋に興奮していたのだ。これほど美しい女性を抱くことができるなんて……そりゃ、誰だってそう感じるんじゃないのかな。
「よし……そこまで言うんだったら……」
王女様の裸に恐る恐る近づき……ああ、自分も大部下衆野郎になったんだと思った。ほら、小動物が不思議そうに見ているじゃないか……。
そんなかんなで……話が進むと思ったが最後……意識が吹っ飛んだ。そして……この見慣れない廊下のような空間を歩いているというわけ……ああ、そうだよね。分かっていたさ。こんなに美味しい話は、大体がウソだって決まっているのだから。
「???クリス様???どうかしましたか???」
王女様はにっこり首を傾げた。いやいや、どうかしましたって次元じゃないからな……。
「いや……あのおっ……何かの冗談ですよね???」
不敬を承知で、ダイレクトに質問してしまった。
「冗談???何がですか???」
王女様はまだにっこりしていた。
「いや……だから、私を婚約者にするって話は……」
冗談に決まっている……これは絶対にあり得ない話なのだから。
「いいえ、私は本気ですよ???」
王女様は真顔で答えた。いや、余計に困るんだけどな……。
「そんなわけ……」
「あれっ、ひょっとして疑ってます???」
「いや、疑うわけじゃないけど……」
「分かりました……では、どうしたら分かって頂けますか???」
「いや、だから……」
王女様のペースで話がどんどん進んでいった。
「ああ、分かりました。要するに既成事実を作ってしまえばいいのですね???」
誰もそんな話をしていないのだが……。
「分かりました。それでは……」
王女様はいきなり服を脱ぎ始めた……ええっ、そんなことが???何が起きているんだ???
「ちょっと……なにしてるんですか???」
「なにって……私の誠意を見せようと思いまして……私がどれだけ本気かね……」
「いや、そう言うことじゃなくて!!!」
王女様が公衆の面前で素っ裸になるだなんて、これは非常にまずい事態だろう。大スキャンダル……とにもかくにもまずいのだ。
「王女様……御考え直してください……」
私が幾ら忠告しても、無駄なようだ。どんどん脱いで行って……もう素っ裸。いやあ、すごく引き締まったボディー……じゃなくて!!!
「さあ、クリス様???あなた様を受け入れる準備はもう出来ておりますわよ???どうぞ、御覧になってくださいまし……」
そう言って、王女様は股を開いた……美しい花びら……じゃなくて!!!いや、普通に考えてもうアウトでしょう、これは!!!
「さあ、あなた様の燃えたぎった一物で……私を貫いてくださいまし……」
メイドたちもどうして止めないんだ???本当に、大丈夫なのか???
「さあさあ、迷う必要なんてないですよ……さあさあ!!!」
私は当然戸惑った。だって……いや、純粋に興奮していたのだ。これほど美しい女性を抱くことができるなんて……そりゃ、誰だってそう感じるんじゃないのかな。
「よし……そこまで言うんだったら……」
王女様の裸に恐る恐る近づき……ああ、自分も大部下衆野郎になったんだと思った。ほら、小動物が不思議そうに見ているじゃないか……。
そんなかんなで……話が進むと思ったが最後……意識が吹っ飛んだ。そして……この見慣れない廊下のような空間を歩いているというわけ……ああ、そうだよね。分かっていたさ。こんなに美味しい話は、大体がウソだって決まっているのだから。
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