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その9
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「レイチェルさん……どうしてあなたがくたばらないのか……その理由が分かったわ」
「ビッキー様?あまり油断しない方がいいですわよ?」
レイチェルはビッキーに様々な攻撃を仕掛けた。ビッキーの魔術はまだ不完全だったので、時々攻撃を受けて疲弊した。
「ああ、やっぱり私の恋は全て幻だったのか……」
目を覚ましたネロは、この惨状を嘆くしかなかった。
「私が恋したレイチェルも……結局は私と婚約することにしか意味を見出していなかったのだな……。いっそのこと、私が死んでしまったらいいのか……」
「そうはさせないぞ!!!」
皇帝がネロの考えを否定した。
「いいえ、その方がいいかもしれませんね!」
ケリー公爵がネロを殺そうとするのを、皇帝が止めた。
「手出しは許さんぞ!」
「あなたに私を止めることができますかな?」
ネロにとってすごく不可解な戦いはしばらく続いた。結局、それぞれが体力を極限まですり減らしたところで、終わってしまった。
「早く新しい婚約者を探さなくちゃ……」
戦いを見届けたネロは、そう呟いて、滅茶苦茶に壊れた城を後にした。
「ビッキー様?あまり油断しない方がいいですわよ?」
レイチェルはビッキーに様々な攻撃を仕掛けた。ビッキーの魔術はまだ不完全だったので、時々攻撃を受けて疲弊した。
「ああ、やっぱり私の恋は全て幻だったのか……」
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「私が恋したレイチェルも……結局は私と婚約することにしか意味を見出していなかったのだな……。いっそのこと、私が死んでしまったらいいのか……」
「そうはさせないぞ!!!」
皇帝がネロの考えを否定した。
「いいえ、その方がいいかもしれませんね!」
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