6 / 13
その6
しおりを挟む
「それならば……私がネロと君の婚約を認めると言えば……全て解決するのかな?」
皇帝はビッキーに打診した。
「それならば、ビッキーは承諾するでしょう」
ケリー公爵は、ビッキーが提案に乗っかると思っていた。
「今更何を言い出すのかと思えば……却下です!」
「ビッキー?どうしてだ?君は王子の妃になるのだぞ?金も名誉も、全て手に入れることができるんだぞ?財産も半分は君の物になるのだぞ?」
「父上!」
ネロはネロで、その意志がないことをはっきり申し上げようと思った。
「私はビッキーとは婚約いたしません!!!」
「こうなったら、強権を発動するしかないな!」
皇帝は、怒り狂ったビッキーとネロを鎮める手段にでた。
「私は……私が理想とする女性は、まさにレイチェルなのです!ですから、私はレイチェルと婚約します!」
「王子様!私も……王子様と結婚したいですうっ!」
既に傷物となってしまったレイチェルは、ネロの元に駆け寄り、熱いキスを交わした。
「止めないか!レイチェル殿、私は君たちの婚約を許可しないぞ!ネロの婚約相手はビッキーであると最初から決まっているんだ!」
皇帝はネロからレイチェルを離そうとした。
「父上、お止めください!私の妻に触らないでください!」
ネロが皇帝を押し倒した。すると、今度は皇帝がネロに怒り始めた。
「婚約は貴様のためにあるのではない!国体を保持するための行為なのだ!!!貴様の意志など関係ないのだ!!!」
こうして、レイチェルとネロの婚約は破断になった。
「ビッキー!さあ、ネロと婚約するんだ!これで全て元通りになるんだ!!!」
皇帝の目論見は……もう少しで上手くいきそうだった。
皇帝はビッキーに打診した。
「それならば、ビッキーは承諾するでしょう」
ケリー公爵は、ビッキーが提案に乗っかると思っていた。
「今更何を言い出すのかと思えば……却下です!」
「ビッキー?どうしてだ?君は王子の妃になるのだぞ?金も名誉も、全て手に入れることができるんだぞ?財産も半分は君の物になるのだぞ?」
「父上!」
ネロはネロで、その意志がないことをはっきり申し上げようと思った。
「私はビッキーとは婚約いたしません!!!」
「こうなったら、強権を発動するしかないな!」
皇帝は、怒り狂ったビッキーとネロを鎮める手段にでた。
「私は……私が理想とする女性は、まさにレイチェルなのです!ですから、私はレイチェルと婚約します!」
「王子様!私も……王子様と結婚したいですうっ!」
既に傷物となってしまったレイチェルは、ネロの元に駆け寄り、熱いキスを交わした。
「止めないか!レイチェル殿、私は君たちの婚約を許可しないぞ!ネロの婚約相手はビッキーであると最初から決まっているんだ!」
皇帝はネロからレイチェルを離そうとした。
「父上、お止めください!私の妻に触らないでください!」
ネロが皇帝を押し倒した。すると、今度は皇帝がネロに怒り始めた。
「婚約は貴様のためにあるのではない!国体を保持するための行為なのだ!!!貴様の意志など関係ないのだ!!!」
こうして、レイチェルとネロの婚約は破断になった。
「ビッキー!さあ、ネロと婚約するんだ!これで全て元通りになるんだ!!!」
皇帝の目論見は……もう少しで上手くいきそうだった。
1
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
婚約破棄を申し込まれたので、ちょっと仕返ししてみることにしました。
夢草 蝶
恋愛
婚約破棄を申し込まれた令嬢・サトレア。
しかし、その理由とその時の婚約者の物言いに腹が立ったので、ちょっと仕返ししてみることにした。
お姉様のお下がりはもう結構です。
ぽんぽこ@書籍発売中!!
恋愛
侯爵令嬢であるシャーロットには、双子の姉がいた。
慎ましやかなシャーロットとは違い、姉のアンジェリカは気に入ったモノは手に入れないと気が済まない強欲な性格の持ち主。気に入った男は家に囲い込み、毎日のように遊び呆けていた。
「王子と婚約したし、飼っていた男たちはもう要らないわ。だからシャーロットに譲ってあげる」
ある日シャーロットは、姉が屋敷で囲っていた四人の男たちを預かることになってしまう。
幼い頃から姉のお下がりをばかり受け取っていたシャーロットも、今回ばかりは怒りをあらわにする。
「お姉様、これはあんまりです!」
「これからわたくしは殿下の妻になるのよ? お古相手に構ってなんかいられないわよ」
ただでさえ今の侯爵家は経営難で家計は火の車。当主である父は姉を溺愛していて話を聞かず、シャーロットの味方になってくれる人間はいない。
しかも譲られた男たちの中にはシャーロットが一目惚れした人物もいて……。
「お前には従うが、心まで許すつもりはない」
しかしその人物であるリオンは家族を人質に取られ、侯爵家の一員であるシャーロットに激しい嫌悪感を示す。
だが姉とは正反対に真面目な彼女の生き方を見て、リオンの態度は次第に軟化していき……?
表紙:ノーコピーライトガール様より
婚約破棄は計画的に。
秋月一花
恋愛
「アイリーン、貴様との婚約を――」
「破棄するのですね、かしこまりました。喜んで同意致します」
私、アイリーンは転生者だ。愛読していた恋愛小説の悪役令嬢として転生した。とはいえ、悪役令嬢らしい活躍はしていない。していないけど、原作の強制力か、パーティー会場で婚約破棄を宣言されそうになった。
……正直こっちから願い下げだから、婚約破棄、喜んで同意致します!
ほら、誰もシナリオ通りに動かないから
蔵崎とら
恋愛
乙女ゲームの世界にモブとして転生したのでゲームの登場人物を観察していたらいつの間にか巻き込まれていた。
ただヒロインも悪役も攻略対象キャラクターさえも、皆シナリオを無視するから全てが斜め上へと向かっていってる気がするようなしないような……。
※ちょっぴり百合要素があります※
他サイトからの転載です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる