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「私はもともと妹のことを避けていましたし……でもね、いまはそこまで恨んでいるわけではないんです。だって、結局のところシュード様だって私のことを選んだじゃないですか???」
エクアは悟ったのか???わからない……これもすべて見せかけなのかもしれない。だとしても……少しは私のことを配慮しているのだろうか。
「もういいですよ。お父様、どうかメリーを解放してください……」
エクアにここまで言われてしまったら、父親も困惑しているというか…でも、すぐに私を解放しようとはしなかった。結局のところ、私に対する憎悪は残っているのだ。
「だとしても……私は……許すことができない!!!」
ああ、いくらエクアが言っても、彼はもはや聞く耳を持たない……そう思った。
「まったく……どこまで手間をかけさせるんだか……」
スーグラ様が言った。そして、父親の元に詰め寄った。
「王子……おやめください。それ以上近づくと……どうなってしまうか……メリーの安全は保障できませんよ???」
父親はだいぶ焦っていた。
「ああ、そうですか……でもね、彼女は私の大切な婚約者ですからね。婚約者が危険にさらされている以上、仕方ないでしょうね……」
「おやめください!!!」
「おやめしない…これはすべて私の意志なのです……」
結果として、スーグラ様の強力なプレッシャーが打ち勝った。
「解放……そして、私は婚約者を救った!!!」
スーグラ様は喜んだ。
「あの……私はどうなるのかな???」
もう一人……婚約者であるシュード様もたたずんでいた。
「お兄様……お兄様もメリーさんのことが好きなのですか???」
スーグラ様は改めて質問をした。
「それはまあ……気にはなっていたというか」
「ならば、お兄様とメリーさんがこのまま婚約してしまうのがいいんじゃないでしょうか???」
スーグラ様がこんな提案を始めたものだから、再び会場がざわつくことになった。
エクアは悟ったのか???わからない……これもすべて見せかけなのかもしれない。だとしても……少しは私のことを配慮しているのだろうか。
「もういいですよ。お父様、どうかメリーを解放してください……」
エクアにここまで言われてしまったら、父親も困惑しているというか…でも、すぐに私を解放しようとはしなかった。結局のところ、私に対する憎悪は残っているのだ。
「だとしても……私は……許すことができない!!!」
ああ、いくらエクアが言っても、彼はもはや聞く耳を持たない……そう思った。
「まったく……どこまで手間をかけさせるんだか……」
スーグラ様が言った。そして、父親の元に詰め寄った。
「王子……おやめください。それ以上近づくと……どうなってしまうか……メリーの安全は保障できませんよ???」
父親はだいぶ焦っていた。
「ああ、そうですか……でもね、彼女は私の大切な婚約者ですからね。婚約者が危険にさらされている以上、仕方ないでしょうね……」
「おやめください!!!」
「おやめしない…これはすべて私の意志なのです……」
結果として、スーグラ様の強力なプレッシャーが打ち勝った。
「解放……そして、私は婚約者を救った!!!」
スーグラ様は喜んだ。
「あの……私はどうなるのかな???」
もう一人……婚約者であるシュード様もたたずんでいた。
「お兄様……お兄様もメリーさんのことが好きなのですか???」
スーグラ様は改めて質問をした。
「それはまあ……気にはなっていたというか」
「ならば、お兄様とメリーさんがこのまま婚約してしまうのがいいんじゃないでしょうか???」
スーグラ様がこんな提案を始めたものだから、再び会場がざわつくことになった。
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