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その21
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「そういうあなたは……なんて質問をしても無駄でしょうけれど。私はあなたの顔に見覚えがあるのです。あなたは、私のことを知っています。そうよね、ジューン?」
ジューンは何も答えず、その女が話し続けた。
「それはそうでしょうね。私はあなたの叔母に当たる人間だから。あなたに会ったのは今日が初めてだけど、確かに懐かしさを感じるわ……」
私は、叔母と名乗る女が、今まで顔を出さなかった理由を色々と想像してみた。つまり、聖女と偽り、混乱を招いた罪で投獄されていたのだ。場合によっては死刑囚かもしれない。だとしたら、どうして生き延びることができたのか?
この女は、間違いなく私と血がつながっている。そして、聖女という地位を奪おうとしている。その理由は想像に難くない。そして、それを赦すわけにはいかない。
「さあさあ、可愛い聖女様。私にも聖なる魂とやらを分けてくださいまし。私、こう見えても老けているのよ。もう少し長生きしたいと思っているから……あなたの力で命がほしいの」
「お断りします。どうぞ、このまま死んでください」
「聖女様……」
皇帝陛下が口を挟む問題では本来なかった。でも、私が、死んでください、などと軽々しく言ったものだから、解せなかったのかもしれない。
「心配には及びません。私の感性を持ってすれば、この女は災いの元凶なのです。ですから……先の一件も、妹であるジューンの一件も、全てこの女の仕業なのでしょう。ですから、助ける必要などないのです……」
人を殺すことは難しいと思った。だが、自分なりに考えてみた。世界をより良くするための犠牲は、必ずしも悪くはない。聖女として、国を脅かすレベルの人間を殺すことは、大した問題にはならない。だから、私は今回も容赦なく攻撃を加えることができた。
「!!!!!」
女はとうとう言葉を発する間もなく、空に魂ごと消えていった。
ジューンは何も答えず、その女が話し続けた。
「それはそうでしょうね。私はあなたの叔母に当たる人間だから。あなたに会ったのは今日が初めてだけど、確かに懐かしさを感じるわ……」
私は、叔母と名乗る女が、今まで顔を出さなかった理由を色々と想像してみた。つまり、聖女と偽り、混乱を招いた罪で投獄されていたのだ。場合によっては死刑囚かもしれない。だとしたら、どうして生き延びることができたのか?
この女は、間違いなく私と血がつながっている。そして、聖女という地位を奪おうとしている。その理由は想像に難くない。そして、それを赦すわけにはいかない。
「さあさあ、可愛い聖女様。私にも聖なる魂とやらを分けてくださいまし。私、こう見えても老けているのよ。もう少し長生きしたいと思っているから……あなたの力で命がほしいの」
「お断りします。どうぞ、このまま死んでください」
「聖女様……」
皇帝陛下が口を挟む問題では本来なかった。でも、私が、死んでください、などと軽々しく言ったものだから、解せなかったのかもしれない。
「心配には及びません。私の感性を持ってすれば、この女は災いの元凶なのです。ですから……先の一件も、妹であるジューンの一件も、全てこの女の仕業なのでしょう。ですから、助ける必要などないのです……」
人を殺すことは難しいと思った。だが、自分なりに考えてみた。世界をより良くするための犠牲は、必ずしも悪くはない。聖女として、国を脅かすレベルの人間を殺すことは、大した問題にはならない。だから、私は今回も容赦なく攻撃を加えることができた。
「!!!!!」
女はとうとう言葉を発する間もなく、空に魂ごと消えていった。
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