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その20

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「ほらほら……もっと泣きなさいよ!!!!!!!」

「ひいいいいいっ~~~~~~~~~~~~~!!!!!!」

「どうしたの???????あなたは一生、私の僕なんでしょう?????ねえ、そんなみっともない顔をして……それでも王子様なの?????」

「へえええええっ~~~~~~~申し訳ございません!!!!!!!」

「あのね……謝る余裕があるんだったら、もっとご奉仕しなさいよ!!!!!!」

「ひえええええっ~~~~~~~~~!!!!!!」

アリシアの求める夜は……どうも、私が想像する以上にハードなものだったそうです。

アンカロン様は何を期待していたのかは知りませんが、まあ、こんな感じのアリアを愛していたのでしょう。

要するに、究極のお人好しと、究極のハイスペック女子の交わりとでも言えばいいでしょうか。


ハイスペックなアリシアは求めるレベルが高かった……つまり、自分の欲求をぶちまけるのに、アンカロン様では不十分だったのかもしれません。

そして、夜な夜な交わりを楽しんでいるアンカロン様は、日中の疲れがどんどん蓄積するようになってしまい、最終的にはほとんど思考停止に陥ってしまうことが多くなったそうです。

そうなれば……全てが茶番、あるいは、アンカロン様に代わって、この世界を操ろうと考える輩が出てくるのもまた、事実でございました。



「アンカロン様ももう終わりだな……」

そう言いはるのは、流石のアリシアでも敵わない強敵でした……。

「ねえ、今日も私を泣かせてくれるの???????」

「ええ、仰せの通りに……」

アンカロン様との交わりが終わって亢奮さめやらないアリシアに、冷水を浴びせる男……その名前は確か、インデラルと言って、第一大隊、つまり、王家を護衛する隊の将軍だったと記憶しております。
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