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その14

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「ありがとうございました、お姉様!!!!!!」

聞き間違いでなければ、娘は確かに、私のことをお姉様と呼びました。

「ちょっと待って、私はあなたのお姉様ではないわよ??????」

「ええ、そんなことは関係ないのですわ。私を救ってくださった命の恩人……だから、無条件に私のお姉様ですわ!!!!!」

「ああ、そう言うことになるの?????まあ、どっちでもいいけど……」

「お姉様!!!!!お姉様はひょっとして……旅人ですか?????」

「ええ、まあね」

「でも、お姉様は、この国の御令嬢なのでしょう????」

「まあね」

「それでは、どうして??????」

私は仕方なく、今までの事情を説明しました。すると、娘は何故か泣き出しました。

「ああ、可哀想なお姉様!!!!!!実の妹と婚約者に裏切られてしまうだなんて!!!!!」

同情してもらって悪い気はしませんでした。でも……どうしてなのか、分かりませんでした。


「まあ、そう言うことだから。それじゃ、私は旅を続けるから……」

「お待ちください、お姉様!!!!!!」

どうやら、この娘は、私を足止めしたかったみたいなのです。

「お姉様、どうして妹を残して旅を続けるのですか??????」

「妹って……まさか、あなたのこと??????」

「私以外にいらっしゃるのですか??????」

「いや、もういないけど……」

「ならば、私も連れて行ってくださいまし!!!!!」

そう言って、娘は私に抱き着いてきました。

「ちょっと……お待ちなさい!!!!!!」

私はいまいち、この現状を受け入れることができませんでした。余りにも突然の出来事だったので。

「お待ちする必要なんかありませんわ。私は一生……お姉様の妹として、お姉様をお慕い申し上げ続ける覚悟がございますわ!!!!!!!!」

ああ、本当に分からなくなってきました。

「私の名前はベリーと申します。以後、よろしくお願いしますね!!!!!」

まあ、旅の仲間が一人増えたのだとすれば、それはそれで悪くはないと思いました。
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