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「小久保、お昼一緒にどう?」
柴多は温厚そうな笑みを浮かべて私を見ていた。
「柴多くん。ええ、もちろんよ」
私は返事をして、反射的にピルケースをバッグの中に隠した。やましいことなんてないのに隠してしまうのは彼のことを信用できないから。
「メシは?」
「今日はお弁当を用意してないの」
「じゃあ、買いに行こうか」
「そうね」
わざわざ柴多が来るなんて今日は厄日なのだろうか、私はぼんやりとそんな事を考えていた。
私達はコンビニで手早く昼食を買って、私のデスクで食べる事にした。
「……あのさ、」
食事を始めてしばらくすると、柴多がためらうような様子で口を開いた。
「どうしたの?」
私は何か嫌な予感がしながらもの様子を伺う。
「水津くんと付き合ってるの?」
その突拍子もない言葉に私は驚いて目を見開く。
「え、は?えぇ!?」
「な、な、何を言っているの!?ち、ちょっ、ちょっと、おかしいでしょう!?なんで、そんな、意味がわからないわ。あ、あ、ありえない。ありえないわ」
あまりのことにしどろもどろになりながら返すと、柴多は私を怪しむ素振りは見せずにどこか安堵したように息を吐いた。
「いや、ちょっと気になって」
「柴多くんがそう思ったの?」
「違うよ。少し……、あってさ」
柴多は言葉を濁して曖昧に笑った。何かあったようなそんな雰囲気がした。
「年の差を考えてよ。あり得ないでしょう?」
「恋愛に年齢差ってそこまで関係ないでしょ?」
「あり得ないわ。部下なのよ?そんな目で見るわけがないわ」
酔って理性を無くして私は彼に迫ったけれど、そんなことは置いておいて柴多に言い返す。
少なくとも理性を失わなければ、水津に何かするなんてことは絶対にしない。
「それ聞いて少し安心した」
「何が?」
「その、うちの部署の新卒の子で、なんでもかんでも面白おかしく言うような子がいてね」
柴多は言いながら目を伏せた。その様子からかなりの問題を起こしているのだけは察することができた。
「小久保が水津くんに付き合えと強引な迫ってる。って触れ回ってて」
「……そうなんだ」
「だけど、俺は凛子がそんなことしないって知ってるし、他の奴も相手にしてないから気にしなくていい」
柴多はそう言うけれど、他人が私のことをどう思っているかなんてわかりはしない。
すでに私の信頼は一度地に落ちている。そこからどれだけ挽回できているのか知る方法はない。
「そう」
「その子さ、ちょっと、厄介な子でもしかしたら凛子に不快な思いをさせるかもしれない。かなりキツく注意したけど」
どうやら澤田達との件も彼女は何か言って回っているようだ。
「あの事?」
「そう、嫌になるよな。もう終わった事なのに、ほじくり返してあれこれ言うの」
「終わった事」その言葉に私は苛立ちを覚えていた。彼からしてみればそうなのかもしれない。
彼らは自分のした事なんて忘れて今も幸せそうな顔をしてのうのうと生きている。私がどれだけ苦しんで、未だに忘れられず夢にも出てその記憶に支配されていても、そんなことなんて知らないし、関係のない事なのだろう。
すでに、「終わった事」なのだから。
「そうね」
「あのさ、俺、離れちゃうけど、それでも大切な友達だと思ってるから、気にせずメールとかしてよ」
『白々しい』私は心の中でそう吐き捨てる。
柴多が私の事を心配しているなんて嘘だ。
「ありがとう」
「俺、心配なんだよ。小久保っていつもストレス溜めてるイメージしかなくてさ。いつか爆発して自分を壊しそうな気がしてさ」
しかし、柴多の言うことは当たっていた。私はストレスを上手に発散する事ができない。
だから、取るに足らない事で偏頭痛になる。水津と出会った時もそうだ。
もし、周りに相談するなり本人に問い詰めるなりすればまだ良かったかもしれない。
それができずに偏頭痛だけ酷くなっていった。
身体の関係を持つことで今は悪意を向けられる恐怖からは解放された。
しかし、最近は彼は私を抱いてはくれなくなった。その理由はわからない。
あのままだったら今頃私は壊れていたかもしれない。
最近ではその壊れる事が先送りになっただけで、本質的には何も変わっていない気がするのだ。
水津が何を考えて「今は」優しく接してくれるのかわからない。
これから先がわからない不安に押し潰されそう。でも、そんな事を誰かに相談なんてできない。結局私は抱え込んでしまう。
「ん、大丈夫。もう昔と違うから。何とかなるよ」
私は柴多に何を考えているのか悟られないように精一杯に笑う。
彼の前で無理して笑うのはかなり慣れたと思う。
昔は腸が煮えくり返るくらいの思いを圧し殺していたけれど、そんな気持ちは薄れた。
でも、私は昔と違うとわけない。ただ、鈍感になっただけだ。優しさにも悪意にも。きっと誰かに好意を向けられていたとしても、気が付かないだろう。逆に私が誰かに好意を持っていても自分でも気が付かないかもしれない。
「そうだな」
柴多は私の無理して貼り付けた笑顔に気が付くことなく。嘘の『大丈夫』を聞いて安心したように微笑む。
「あのさ、異動、4月になりそう」
柴多は目を細めてどこか寂しそうに私の目を見た。
今日来たのはそれを伝える為だったのね。なるほど、と私は納得した。
「寂しくなるね」
心にもない言葉を私の唇は平気で紡ぐ。
『もう目の前に現れないでね。清々するわ』
心の中では私はこんなにも酷いことを言っているというのに。本当に私って酷い。
柴多の瞳は今度はどこか熱っぽくなり、唇は躊躇うように噛み締めたり、それをやめたりを繰り返す。
「だからさ、『凛子』との想い出作りたくて」
「うん」
何だろう嫌な予感がする。
いつもは小久保なのに今『凛子』って確かに言ったような気がする。
怖くて続きなんて聞きたくなかったが、柴多は無情にも私の願いなんて無視して話す。
「異動するまで時々でいいから、一緒にお昼食べない?」
絶対に嫌だ。けれど、私はそんな事を言えるわけもなく。条件反射のように模範解答を答える。
「うん、しばらくしたら会えなくなるしね。一緒にお昼食べようか 」
私は自分の気持ちを押し殺して笑みを浮かべた。
当たり障りのないことを話していたら、いつのまにか昼休憩の時間があと少しになっていた。
「そろそろ戻らないと」
柴多が時計を気にながら名残惜しそうに立ち上がる。つられるように私も立ち上がる。
「今日はありがとう」
曖昧に微笑んでお礼を言うと、パタパタと足音が聞こえた。そろそろ休憩が終わる。
ようやく解放される。そう思ったところで思わぬ伏兵が現れた。
柴多は温厚そうな笑みを浮かべて私を見ていた。
「柴多くん。ええ、もちろんよ」
私は返事をして、反射的にピルケースをバッグの中に隠した。やましいことなんてないのに隠してしまうのは彼のことを信用できないから。
「メシは?」
「今日はお弁当を用意してないの」
「じゃあ、買いに行こうか」
「そうね」
わざわざ柴多が来るなんて今日は厄日なのだろうか、私はぼんやりとそんな事を考えていた。
私達はコンビニで手早く昼食を買って、私のデスクで食べる事にした。
「……あのさ、」
食事を始めてしばらくすると、柴多がためらうような様子で口を開いた。
「どうしたの?」
私は何か嫌な予感がしながらもの様子を伺う。
「水津くんと付き合ってるの?」
その突拍子もない言葉に私は驚いて目を見開く。
「え、は?えぇ!?」
「な、な、何を言っているの!?ち、ちょっ、ちょっと、おかしいでしょう!?なんで、そんな、意味がわからないわ。あ、あ、ありえない。ありえないわ」
あまりのことにしどろもどろになりながら返すと、柴多は私を怪しむ素振りは見せずにどこか安堵したように息を吐いた。
「いや、ちょっと気になって」
「柴多くんがそう思ったの?」
「違うよ。少し……、あってさ」
柴多は言葉を濁して曖昧に笑った。何かあったようなそんな雰囲気がした。
「年の差を考えてよ。あり得ないでしょう?」
「恋愛に年齢差ってそこまで関係ないでしょ?」
「あり得ないわ。部下なのよ?そんな目で見るわけがないわ」
酔って理性を無くして私は彼に迫ったけれど、そんなことは置いておいて柴多に言い返す。
少なくとも理性を失わなければ、水津に何かするなんてことは絶対にしない。
「それ聞いて少し安心した」
「何が?」
「その、うちの部署の新卒の子で、なんでもかんでも面白おかしく言うような子がいてね」
柴多は言いながら目を伏せた。その様子からかなりの問題を起こしているのだけは察することができた。
「小久保が水津くんに付き合えと強引な迫ってる。って触れ回ってて」
「……そうなんだ」
「だけど、俺は凛子がそんなことしないって知ってるし、他の奴も相手にしてないから気にしなくていい」
柴多はそう言うけれど、他人が私のことをどう思っているかなんてわかりはしない。
すでに私の信頼は一度地に落ちている。そこからどれだけ挽回できているのか知る方法はない。
「そう」
「その子さ、ちょっと、厄介な子でもしかしたら凛子に不快な思いをさせるかもしれない。かなりキツく注意したけど」
どうやら澤田達との件も彼女は何か言って回っているようだ。
「あの事?」
「そう、嫌になるよな。もう終わった事なのに、ほじくり返してあれこれ言うの」
「終わった事」その言葉に私は苛立ちを覚えていた。彼からしてみればそうなのかもしれない。
彼らは自分のした事なんて忘れて今も幸せそうな顔をしてのうのうと生きている。私がどれだけ苦しんで、未だに忘れられず夢にも出てその記憶に支配されていても、そんなことなんて知らないし、関係のない事なのだろう。
すでに、「終わった事」なのだから。
「そうね」
「あのさ、俺、離れちゃうけど、それでも大切な友達だと思ってるから、気にせずメールとかしてよ」
『白々しい』私は心の中でそう吐き捨てる。
柴多が私の事を心配しているなんて嘘だ。
「ありがとう」
「俺、心配なんだよ。小久保っていつもストレス溜めてるイメージしかなくてさ。いつか爆発して自分を壊しそうな気がしてさ」
しかし、柴多の言うことは当たっていた。私はストレスを上手に発散する事ができない。
だから、取るに足らない事で偏頭痛になる。水津と出会った時もそうだ。
もし、周りに相談するなり本人に問い詰めるなりすればまだ良かったかもしれない。
それができずに偏頭痛だけ酷くなっていった。
身体の関係を持つことで今は悪意を向けられる恐怖からは解放された。
しかし、最近は彼は私を抱いてはくれなくなった。その理由はわからない。
あのままだったら今頃私は壊れていたかもしれない。
最近ではその壊れる事が先送りになっただけで、本質的には何も変わっていない気がするのだ。
水津が何を考えて「今は」優しく接してくれるのかわからない。
これから先がわからない不安に押し潰されそう。でも、そんな事を誰かに相談なんてできない。結局私は抱え込んでしまう。
「ん、大丈夫。もう昔と違うから。何とかなるよ」
私は柴多に何を考えているのか悟られないように精一杯に笑う。
彼の前で無理して笑うのはかなり慣れたと思う。
昔は腸が煮えくり返るくらいの思いを圧し殺していたけれど、そんな気持ちは薄れた。
でも、私は昔と違うとわけない。ただ、鈍感になっただけだ。優しさにも悪意にも。きっと誰かに好意を向けられていたとしても、気が付かないだろう。逆に私が誰かに好意を持っていても自分でも気が付かないかもしれない。
「そうだな」
柴多は私の無理して貼り付けた笑顔に気が付くことなく。嘘の『大丈夫』を聞いて安心したように微笑む。
「あのさ、異動、4月になりそう」
柴多は目を細めてどこか寂しそうに私の目を見た。
今日来たのはそれを伝える為だったのね。なるほど、と私は納得した。
「寂しくなるね」
心にもない言葉を私の唇は平気で紡ぐ。
『もう目の前に現れないでね。清々するわ』
心の中では私はこんなにも酷いことを言っているというのに。本当に私って酷い。
柴多の瞳は今度はどこか熱っぽくなり、唇は躊躇うように噛み締めたり、それをやめたりを繰り返す。
「だからさ、『凛子』との想い出作りたくて」
「うん」
何だろう嫌な予感がする。
いつもは小久保なのに今『凛子』って確かに言ったような気がする。
怖くて続きなんて聞きたくなかったが、柴多は無情にも私の願いなんて無視して話す。
「異動するまで時々でいいから、一緒にお昼食べない?」
絶対に嫌だ。けれど、私はそんな事を言えるわけもなく。条件反射のように模範解答を答える。
「うん、しばらくしたら会えなくなるしね。一緒にお昼食べようか 」
私は自分の気持ちを押し殺して笑みを浮かべた。
当たり障りのないことを話していたら、いつのまにか昼休憩の時間があと少しになっていた。
「そろそろ戻らないと」
柴多が時計を気にながら名残惜しそうに立ち上がる。つられるように私も立ち上がる。
「今日はありがとう」
曖昧に微笑んでお礼を言うと、パタパタと足音が聞こえた。そろそろ休憩が終わる。
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参考文献
『ホス狂い ~歌舞伎町ネバーランドで女たちは今日も踊る~』宇都宮直子(小学館)
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