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34.現実は残酷

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(病院のベット)

目が覚めても目を
開けられない。

視界も狭い。

白衣を着た人が
ボヤけて見える。

手の感覚が……

「先生、先生……
意識が戻られたようです。」

「鈴木さん、わかりますか?
ここは、病院なので
安心してください。」

「大丈夫ですからね。
鈴木さん」

「ご身内の方に連絡を
して上げてください。」

医師と看護士の会話が
リアル過ぎる

あの悪夢の視界と
同じ感じに物が見える

睡魔が……

「麗美ちゃん!
聞こえてるかい」
美咲パパの声が……

「鈴木さん、僕です。
杉下です。」

「みーちゃん、美咲よ」

なんで、皆が居るの……

声が出ない。

私ケガしてる。

「パパ、杉下さん……
手が動いたよ。

れーちゃんに聞こえるよ」

そうだ、思い出した。

美咲パパの胸で泣き疲れて
寝ちゃて……

恥ずかしいから
こっそり、美咲パパが
電話中に抜け出して、
大通りに出たら
意識が飛んで……

私、交通事故で病院に
居るみたい。

両親は、海外旅行中で
留守だったので、
美咲パパが……

どうしよう。
皆に迷惑かけちゃた。

事故後、搬送されて
1日意識が戻らなかった
らしい。

(入院3日目)

主治医から病状説明を
受けて、今後治療に
ついて話し合いをした。

急激なストレスから
意識を失って倒れた時に
強く顔面を殴打したので
顔を整形する必要が
あるの説明をされた。

体に関しては、
自動車に接触した
程度全身打撲で
重症箇所は、
幸い無しらしい。

両親のススメで
顔は、美容整形外科
の専門医に手術を
お願いする事にした。

(医師の問診)

「包帯を外しますね

鏡見れますか?」

「怖いです。でも……」

「無理しないで……
大丈夫ですよ

お顔を触らせて頂き
ますね」

鏡で顔見る事は、緊張と
恐怖感で無理だったので、
医師が用意した3D映像で
顔の状態を確認した。

JUNも自分の顔を
変える時て……
今の私以上に不安だった
に違いないと思うと
涙が止まらなくなった。
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