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20.告白は伝染するの

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(帰宅の車内)

「鈴木さん。
泣き過ぎですよ。
涙が無くなりますよ」

「杉下さん、だって
泣いてるじゃない。」

「あぁー
どうしよ!嬉しい涙て
止まらない。」

「すみません。運転手さん
麻布に戻ってもらえますか」

「なに!なに!
どこ行くの」

「酔いも冷めちゃたし
少し、飲み直しましょ」

「そうね!明日は休日だし」

麻布で降りて、車を待機
させると繁華街から
住宅地に入ると
マンションの1階に
看板も無い扉だけの店
に入った。

入口は、狭いが中は、
カウンターと
仕切られた個室がある。

杉下とカウンターに
座ると

「おかえりなさい。
今日もいつもで
よろしいでしょうか」

「僕は、シングルで、
彼女は、好み聞いて
ライトなカクテル」

「杉下さん、
なんか、イケメぽい。」

「鈴木さん、酔って
ますね。」

「シガーは、今日は
あのブースが空いて
ますが、どうなさい
ますか」

「今日は、シガーは
無しで大丈夫」

「かしこまりました。」

杉下が、バーテンと
話してる間にカクテルが
出来上がった。

渋谷の婚約に乾杯を
して、お互いに少し
落ち着いたので、
店を出た。

歩き出すと

「鈴木さん、
もう夜明けまじか
ですね」

「そうね。空の色が
ブルーぽくなって
きてるわ」
<麗美さんの
横顔てきれいだ>

突然、杉下が大声で

「僕は、麗美さんの
事が大好きだー」

叫ぶと、
麗美に顔近づけて
きて、壁に押し寄せ
られて、壁と杉下に
挟まれ、身動きとれない。

杉下の手が壁に……ドン
「美沙さんは、
僕の憧れの女性でした。
麗美さんは、僕が
惚れ女性です。」

「顔が近いよ!」
<うぁー!
人生初の壁ドン>

「麗美さんの凛とした
大胆不敵な優雅な
所作に惚れました。」

「杉下さん、
悪酔いしちゃた
みたいだねー」

「素面じゃ、僕のこの思い
麗美さん、
聞いてくれませんから」
<あぁぁ!
正面からのその顔は、
イケメの反則>

杉下が麗美から離れると
大声で

「言えて良かった。
スッキリしました。
ありがとう。
麗美さん」

麗美の頭を撫でた。

待機した車に乗り込むと
杉下は、寝てしまった。

さいわい、運転手さんは
以前に杉下を送った
事があったので
杉下の自宅に到着出来た。

私もタワマンで車を
降りた。

秘書課の王子、
杉下から告白が、
私ごとに思えない。

涙が再び止まらない。
この涙は、なんなのか
判らない。

泣き疲れて、ソファーで
朝の日差しで目覚めと

杉下から
謝罪のLINEが入った。
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