23 / 88
㉓初めての、婚約破棄!?
しおりを挟む
「この子が何故選ばれたか、そんな事も解らなかったとはな」
確かに側妃殿下様から推薦は有った。本当の高位貴族令嬢や家が苦手だから、と
平民から侯爵家へ養子縁組な私なら何を言っても構わないから、と
両親が元貴族で身元の確認も取れ、父が子爵家で下位貴族。更に苦手な高位貴族の夫人が居ない我が家は格好の獲物を見つけた気分で国王陛下へ私にするようにお願いをしたのは知っていた
陛下は陛下で身分の低い男爵家から嫁いでくれた側室様を愛していたから、進言だけでなく側室様の産んだ第三王子殿下の為に確実に王家の血を継いだ私を選んだだけだ
王族は何故か金髪碧眼にゴールドの虹彩に産まれる事が多い。直系に近い程、お相手がどんな色をしていても基本的には遺伝子が強く反映されるらしい。勿論、例外はある。
婚約して何年か経った後、亡くなる前に義父が教えてくれた事
混ざれば変わる。髪色も瞳も。けれど瞳にかかる虹彩は黄色系統の筋がハッキリ出るのが直径の特徴だと。
私は本当に王家の証が何も見え無い第三王子の為だけに国王陛下が選ばれた、故の王令だった
それを聞いた王子は顔を引き攣らせていらしたが、もう婚約継続は不可能です
ドロシー様も私が貴族の血を持っているのを、更に王族の血までも有ることを理解したのかへたりこんで地べたに座っていた
そして側妃殿下様は、お祖父様の後ろから現れた第二王子殿下と義兄様から耳元で囁かれて一気に意気消沈されて倒れられたのを第二王子殿下が運んで行く
「国王陛下から婚約に関する命令は解消して貰ったよ」
ルファ様に挨拶し、私の向かいに来た義兄の一言で解放されたのだと涙ぐんだ。いくら覚悟は決めていても幼少からしんどい日々だったんだ、と改めて実感したわ。
「や、やだ!解消なんてされたら僕は!」
「既に解消されました。貴方は本当の父がどなたかご存知でしたね?」
「しっ知らない、僕は国王陛下の子だ!」
必死な第三王子殿下をお祖父様がやれやれとばかりに腕を引き攣って消えた。多分、国王陛下の元へ連れて行ったと思われる
「にーさま、婚約解消の書類は?」
置いて行かれたドロシー様をなんとか起き上がらせルファ様に護衛さんを借りて運んで貰う
王族二人も居たのにドロシー様しか周りに居ないってどう言う事よ
「もう提出済みだ。何分まだ二人とも小さな時で契約書は父様が記入してたろう?ゆえに現侯爵の俺が書いて出したりしていたから遅くなってしまったんだ、待たせて悪かったよ」
ルファ様は戻っていらしたお祖父様とお部屋へ帰られたので私は義兄のエスコートで馬車へ。
本当に、お祖父様とルファ様にはどんなにお礼を言えば良いのか
娼婦になれなんて言われると思わなかったから、とにかく侯爵家の威厳を、やたら下に見るのさえ直して下されば良かったが、それ処じゃなかったからな
今回の件に関わった皆様へお礼を贈りましょう。
鼻歌交じりの私を苦笑してエスコートする義兄様が帰宅しお別れする前に「眼鏡姿が見たいって言ってたな」と胸ポケットから掛け…えっ、う?うがぁァー(昇天)
確かに側妃殿下様から推薦は有った。本当の高位貴族令嬢や家が苦手だから、と
平民から侯爵家へ養子縁組な私なら何を言っても構わないから、と
両親が元貴族で身元の確認も取れ、父が子爵家で下位貴族。更に苦手な高位貴族の夫人が居ない我が家は格好の獲物を見つけた気分で国王陛下へ私にするようにお願いをしたのは知っていた
陛下は陛下で身分の低い男爵家から嫁いでくれた側室様を愛していたから、進言だけでなく側室様の産んだ第三王子殿下の為に確実に王家の血を継いだ私を選んだだけだ
王族は何故か金髪碧眼にゴールドの虹彩に産まれる事が多い。直系に近い程、お相手がどんな色をしていても基本的には遺伝子が強く反映されるらしい。勿論、例外はある。
婚約して何年か経った後、亡くなる前に義父が教えてくれた事
混ざれば変わる。髪色も瞳も。けれど瞳にかかる虹彩は黄色系統の筋がハッキリ出るのが直径の特徴だと。
私は本当に王家の証が何も見え無い第三王子の為だけに国王陛下が選ばれた、故の王令だった
それを聞いた王子は顔を引き攣らせていらしたが、もう婚約継続は不可能です
ドロシー様も私が貴族の血を持っているのを、更に王族の血までも有ることを理解したのかへたりこんで地べたに座っていた
そして側妃殿下様は、お祖父様の後ろから現れた第二王子殿下と義兄様から耳元で囁かれて一気に意気消沈されて倒れられたのを第二王子殿下が運んで行く
「国王陛下から婚約に関する命令は解消して貰ったよ」
ルファ様に挨拶し、私の向かいに来た義兄の一言で解放されたのだと涙ぐんだ。いくら覚悟は決めていても幼少からしんどい日々だったんだ、と改めて実感したわ。
「や、やだ!解消なんてされたら僕は!」
「既に解消されました。貴方は本当の父がどなたかご存知でしたね?」
「しっ知らない、僕は国王陛下の子だ!」
必死な第三王子殿下をお祖父様がやれやれとばかりに腕を引き攣って消えた。多分、国王陛下の元へ連れて行ったと思われる
「にーさま、婚約解消の書類は?」
置いて行かれたドロシー様をなんとか起き上がらせルファ様に護衛さんを借りて運んで貰う
王族二人も居たのにドロシー様しか周りに居ないってどう言う事よ
「もう提出済みだ。何分まだ二人とも小さな時で契約書は父様が記入してたろう?ゆえに現侯爵の俺が書いて出したりしていたから遅くなってしまったんだ、待たせて悪かったよ」
ルファ様は戻っていらしたお祖父様とお部屋へ帰られたので私は義兄のエスコートで馬車へ。
本当に、お祖父様とルファ様にはどんなにお礼を言えば良いのか
娼婦になれなんて言われると思わなかったから、とにかく侯爵家の威厳を、やたら下に見るのさえ直して下されば良かったが、それ処じゃなかったからな
今回の件に関わった皆様へお礼を贈りましょう。
鼻歌交じりの私を苦笑してエスコートする義兄様が帰宅しお別れする前に「眼鏡姿が見たいって言ってたな」と胸ポケットから掛け…えっ、う?うがぁァー(昇天)
170
お気に入りに追加
2,289
あなたにおすすめの小説
どう頑張っても死亡ルートしかない悪役令嬢に転生したので、一切頑張らないことにしました
小倉みち
恋愛
7歳の誕生日、突然雷に打たれ、そのショックで前世を思い出した公爵令嬢のレティシア。
前世では夥しいほどの仕事に追われる社畜だった彼女。
唯一の楽しみだった乙女ゲームの新作を発売日当日に買いに行こうとしたその日、交通事故で命を落としたこと。
そして――。
この世界が、その乙女ゲームの設定とそっくりそのままであり、自分自身が悪役令嬢であるレティシアに転生してしまったことを。
この悪役令嬢、自分に関心のない家族を振り向かせるために、死に物狂いで努力し、第一王子の婚約者という地位を勝ち取った。
しかしその第一王子の心がぽっと出の主人公に奪われ、嫉妬に狂い主人公に毒を盛る。
それがバレてしまい、最終的に死刑に処される役となっている。
しかも、第一王子ではなくどの攻略対象ルートでも、必ず主人公を虐め、処刑されてしまう噛ませ犬的キャラクター。
レティシアは考えた。
どれだけ努力をしても、どれだけ頑張っても、最終的に自分は死んでしまう。
――ということは。
これから先どんな努力もせず、ただの馬鹿な一般令嬢として生きれば、一切攻略対象と関わらなければ、そもそもその土俵に乗ることさえしなければ。
私はこの恐ろしい世界で、生き残ることが出来るのではないだろうか。
全てを諦めた令嬢の幸福
セン
恋愛
公爵令嬢シルヴィア・クロヴァンスはその奇異な外見のせいで、家族からも幼い頃からの婚約者からも嫌われていた。そして学園卒業間近、彼女は突然婚約破棄を言い渡された。
諦めてばかりいたシルヴィアが周りに支えられ成長していく物語。
※途中シリアスな話もあります。
【完結】私がいる意味はあるのかな? ~三姉妹の中で本当にハズレなのは私~
紺青
恋愛
私、リリアンはスコールズ伯爵家の末っ子。美しく優秀な一番上の姉、優しくて賢い二番目の姉の次に生まれた。お姉さま二人はとっても優秀なのに、私はお母さまのお腹に賢さを置いて来てしまったのか、脳みそは空っぽだってお母様さまにいつも言われている。あなたの良さは可愛いその外見だけねって。
できる事とできない事の凸凹が大きい故に生きづらさを感じて、悩みながらも、無邪気に力強く成長していく少女の成長と恋の物語。
☆「私はいてもいなくても同じなのですね」のスピンオフ。ヒロインのマルティナの妹のリリアンのお話です。このお話だけでもわかるようになっています。
☆なろうに掲載している「私はいてもいなくても同じなのですね ~三人姉妹の中でハズレの私~」の本編、番外編をもとに加筆、修正したものです。
☆一章にヒーローは登場しますが恋愛成分はゼロです。主に幼少期のリリアンの成長記。恋愛は二章からです。
※児童虐待表現(暴力、性的)がガッツリではないけど、ありますので苦手な方はお気をつけください。
※ざまぁ成分は少な目。因果応報程度です。
婚約解消は君の方から
みなせ
恋愛
私、リオンは“真実の愛”を見つけてしまった。
しかし、私には産まれた時からの婚約者・ミアがいる。
私が愛するカレンに嫌がらせをするミアに、
嫌がらせをやめるよう呼び出したのに……
どうしてこうなったんだろう?
2020.2.17より、カレンの話を始めました。
小説家になろうさんにも掲載しています。
0歳児に戻った私。今度は少し口を出したいと思います。
アズやっこ
恋愛
❈ 追記 長編に変更します。
16歳の時、私は第一王子と婚姻した。
いとこの第一王子の事は好き。でもこの好きはお兄様を思う好きと同じ。だから第二王子の事も好き。
私の好きは家族愛として。
第一王子と婚約し婚姻し家族愛とはいえ愛はある。だから何とかなる、そう思った。
でも人の心は何とかならなかった。
この国はもう終わる…
兄弟の対立、公爵の裏切り、まるでボタンの掛け違い。
だから歪み取り返しのつかない事になった。
そして私は暗殺され…
次に目が覚めた時0歳児に戻っていた。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 作者独自の設定です。こういう設定だとご了承頂けると幸いです。
悪役令嬢に転生!?わたくし取り急ぎ王太子殿下との婚約を阻止して、婚約者探しを始めますわ
春ことのは
恋愛
深夜、高熱に魘されて目覚めると公爵令嬢エリザベス・グリサリオに転生していた。
エリザベスって…もしかしてあのベストセラー小説「悠久の麗しき薔薇に捧ぐシリーズ」に出てくる悪役令嬢!?
この先、王太子殿下の婚約者に選ばれ、この身を王家に捧げるべく血の滲むような努力をしても、結局は平民出身のヒロインに殿下の心を奪われてしまうなんて…
しかも婚約を破棄されて毒殺?
わたくし、そんな未来はご免ですわ!
取り急ぎ殿下との婚約を阻止して、わが公爵家に縁のある殿方達から婚約者を探さなくては…。
__________
※2023.3.21 HOTランキングで11位に入らせて頂きました。
読んでくださった皆様のお陰です!
本当にありがとうございました。
※お気に入り登録やしおりをありがとうございます。
とても励みになっています!
※この作品は小説家になろう様にも投稿しています。
【完結】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
政略結婚した夫の愛人は私の専属メイドだったので離婚しようと思います
結城芙由奈
恋愛
浮気ですか?どうぞご自由にして下さい。私はここを去りますので
結婚式の前日、政略結婚相手は言った。「お前に永遠の愛は誓わない。何故ならそこに愛など存在しないのだから。」そして迎えた驚くべき結婚式と驚愕の事実。いいでしょう、それほど不本意な結婚ならば離婚してあげましょう。その代わり・・後で後悔しても知りませんよ?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる