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⑧来年から学園生活、なんですが

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6歳で婚約、それから8年経ちました

なんと2年前に義父さまがお亡くなりになって義兄が14の若さで侯爵に
クロフォードにいさまは既に領地経営の実績も有るが未成年な為、義母さまのご実家からも後継人の申し出も有ったのだが母の伯爵家のお祖父様に義父さまが既に頼んでおいたみたい

また義お婆様の伯爵家からもクレームが来たらしい。同じ伯爵なので私側の親戚と言う括りで見たらでしゃばって見えたのかな

私に至っては平民。良くて子爵の家の子扱いだしね

どこかの家の婚約パーティーなど断り難いパーティーだけは義兄と参加するので向こうの家のどなたかに遭遇する度に平民の分際で、など陰口を叩かれてる
断ったのは私じゃないが、婚約の申し出を断ったのも未だ恨まれているみたいだ
流石に表立って王家のことは言えないから聴こえる程度の陰口で、ね
その度に義兄の眉間に皺が寄せられてせっかくの美形が台無しで…いや、格好良いけども!

とにかく不快なので会いたくない
なんならあちらはもう成人して嫁も貰って居る身。なんでまだ言うのかと言いたいわ

正直、領地に籠って仕事してたい
と呟いたら義兄に深く同意されたわ

「居たのか」
大変偉そう、いや偉いのか?私の婚約者さまが後ろから声を掛けられて一瞬心臓が飛び出たわ

「まぁ、お久しぶりです第三王子殿下」
義兄の腕に手を乗せたまま軽くカーテシー
今回はカサンドラさまの妹さまの婚約披露パーティーだから王族も招待されているようだ
でも普通こんなフラフラ歩いていないよ
第一、第二王子は別室にいるんじゃないかな

第三王子とは月に一度のお茶会が交流の場として設けられているが何時もすっぽかすので立派な庭園なり綺麗な茶室なりで高価な茶と王宮シェフの力作スイーツを頂きながら本を読んでるの

たまに側妃殿下さまが見えられて、ごめんね~でも誠心誠意仕えるのが仕事だからね~とプレッシャーなのか良く分からない謝罪をされる時もあるから迂闊に帰れないのよね

時間が来たら義兄が迎えに来るので退去してる
カサンドラさまは王太子妃教育になり最近ますますお忙しくされてるので、今日はお会い出来るのを楽しみにしていたのだけど、早速余計なケチがついてしまった

なにしろ婚約者さまは手紙は季節の折りに義務で送っても返信は0、ぜーろーと某ニュース番組の冒頭なみにナッシングなのだ
加えて誕生日、祝いはなし。送ってもお礼なし。
貴族出席必須の祝賀会ですらエスコートもないので

たまに妃殿下教育の折り、遠くから笑い声が聞こえるくらいか?
ここで会ったのも偶々ここにドリンクが有ったから取りに来たら出くわしたのだろう
嫌そうな顔を隠しもしないで好きなものを適当に頼み後ろに控えていた侍従が運ぶ。侍従くん居たんだね、侍従くんも私が挨拶してもシカトされるんだよね
義兄には王子殿下も軽く挨拶を返すよ、さすがに

侯爵子息じゃない、もう侯爵なので。
しかも第二王子殿下の側近。後まだ学生と言う三足藁
倒れないかだけ心配で領地の仕事を出来るだけ手伝っている
もちろん侯爵家の女主人の仕事も。これは義父さまが生きている時から少しづつ習ってやっていたの
幼女の私やまだ少年の義兄が領地の仕事をこなすのを皆、見守りながら教えてくれた

特に領地の侯爵邸は両親のことがあったから皆、協力的で助かった

王都の本邸は何故か威張ってる義母付き侍女やその娘がいたのだけど、私用の予算を使い込んでドレスを作らせたり義母の遺品のアクセサリーを持ち出した時点でさすがに解雇した
散々「元平民の分際で侯爵様に負担を掛けるな」だの「クロフォードさまは私の婚約者になるんだから近寄るな」だの言ってたのにね
解雇を言い渡したらなんでお前ごときにって言ってたのも含めアウト認定した義父にきっぱり解雇宣言された途端、足元にすがって来たわね

元貴族夫人が不倫して離縁され、不倫相手の子と彷徨っているのを同級生のよしみでお義母さまが雇ったから同じ平民の私だけなんで養子に?なんて思いが出来てしまったって。

「なんでってそれは私、侯爵家の血が繋がってますから」
単に庇ったから、親が死んで1人になったから、だけじゃない理由。本宅の全使用人の前で言ったら何人かハッとしたんだ
確かに私はこちらに来てなかったし若い使用人は知らないのも無理はない。
でも私のお祖父様やらお母さまは小さい頃から来てるの。特に歳を取っていたハウススチュワード達ベテラン勢は当然その事を知っているから皆頷いていた
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