2 / 28
02:厄介な頼み事
しおりを挟む
お昼すぎ。屋敷で食後のお茶を楽しんでいると、執事のレーダがやって来た。
「お嬢様。お客様がいらっしゃいました」
こんな場所で独りでお茶を楽しんでいることから分かるように、本日その様な予定はない。つまり先触れの無い相手と言う事だ。
そしてレーダがそれを追い返さず、こちらまで持って来たということは、その様な身分の相手だという事も知れた。
「ねえ。もしかしてルーカス?」
「お察しの通りでございます。
如何いたしましょうか?」
形式上聞いてくるけれども、わたしの答えは決まっている。
だって一度来ると、追い返しても無駄。アイツは三〇分おきに何度もやって来るんだもん、そんなのレーダの仕事が増えるだけじゃない。
「お通しして頂戴」
「畏まりました、お嬢様」
来たとき同様、レーダは恭しく礼をして去って行った。
程なくしてレーダに連れられてルーカスがやって来た。彼はわたしと同い年の幼馴染で、ヴェーデナー公爵家の嫡男だ。
「やあ」
金髪碧眼の見慣れた顔はいつも通りの優しそうな笑みを浮かべた。
いつも見せるその笑顔、客観的にみれば確かに恰好良いのよね……
「やあじゃないわ。今日はいったい何をしに来たのよ」
「なんだか機嫌が悪そうだね、何か嫌な事でもあったのかい?」
「貴方のお陰で現在進行形で嫌な事が継続中よ!」
「う~んエーデラは相変わらず冗談のセンスが無いな。こういう事も少しは勉強した方が良いよ?」
「この際だからはっきり教えてあげるわ。これは冗談でも何でもなく間違いなくわたしの本心よ。
それからルーカス、貴方の頭はカボチャか何かなのかしら?
以前にわたしは愛称は止めてと言ったはずよ」
子供の頃の癖なのか、彼は相変わらずわたしを愛称で呼ぶ。家族でもない男性に愛称で呼ばれれば、そりゃあ周りに勘違いされても仕方がない。
あんたの癖のお陰でこっちがどれだけ苦労してると思ってんのよ!?
「失礼、エーデルトラウト嬢」
口調こそ改まったが彼の顔から笑みは消えていない。
それがまたイラッと来て、
「大体先触れも無く来るなんて、貴方シュナレンベルガー家を舐めているのかしら?」
五代前に国王を出したとか言われてもね、こっちなんて大叔母様の子供がいまの国王陛下よ!
「そう言われてもなぁ。今さらじゃないか?」
確かに今さらだけど!
でもね?
「いーい! 貴方がそう言う態度だからわたしに変な噂が立つのよ!!」
「噂ってなんだよ」
「ハァ!? 知らないの!?
本気で呆れたわ!」
「生憎そちら方面の噂には疎いんだよ」
苦笑しながらそう言われてもね、こいつが噂に疎い理由はもちろんアレだ。
「愛人に感けて社交界を疎かにしているって、はっきり言ったらどうかしら」
「俺は愛人に感けて社交界を疎かにしているんだ。
これでいいか? ちなみにマルグリットは愛人じゃなくて恋人な。じゃあ続きをどうぞ」
こいつは……!!
「わたしと貴方が付き合っていると言う噂よ!!」
「へえそうなのか」
「その噂の所為でわたしの相手が決まらないってのに、他人事のように言わないで頂戴!」
わたしが公爵家ってだけで相手の爵位を選ぶのに、噂になっているのが同じく公爵家のルーカスだから、常識的な令嬢らは身を退いてしまうのだ。
「相手が決まらないのはエーデラの性格の問……」
わたしの剣呑な気配を察知したのだろう、ルーカスはそこで言葉を切って急に窓の外を眺めはじめた。
「どうしたの? 早く続きを言ったらどう」
「いや、なんだ。丁度いいなと思ってな」
「なにがよ?」
「その噂は俺が今日持って来た提案で解決するって意味さ」
「手短に!」
「ありがとうエーデラ」
また愛称だ。
きつめに睨むが、彼はそれをさらりと受け流して口を開いた。
「俺と結婚してくれないか?」
「お客様がお帰りよ」
わたしはノータイムで脇に控えていたレーダにそう伝えて席を立った。
「ま、待ってくれよ!」
ルーカスは慌ててわたしの手を掴み、踵を返すのを阻止してきた。掴まれていない方の手でその手をピシャリと叩き落とす。
短く「痛ッ」と聞こえたが知った事か。
わたしは立ち上がったまま彼を睨みつけながら、
「愛人を囲っておいてよくもまあそんな台詞が吐けるわね!」
とねめつけた。
百年前じゃあるまいに、馬鹿じゃないの!?
「エーデラ落ち着いてくれ。
マルグリットは愛人じゃなくて恋人だ。いいか、もうツッコまないからな?
それにな。それは過去の俺の話だ、違うか?」
「確かにそうだけど、じゃあ愛人と別れたのね」
「いいや」
話す価値無し、改めて踵を返そうとしたら再び手を掴まれたわ。
「ちょっと離しなさいよ」
「嫌だ! 手を離したら行ってしまうのだろう」
「当たり前でしょ!」
「ハハハ、相変わらずエーデラは短気だなぁ。
まずは落ち着いて、最後まで俺の話を聞いてくれないだろうか」
わたしはハァとため息を一つ吐き、再びソファに座った。
「それで?」
「ここからの話はちょっとね」
そう言ってルーカスは脇に控えているレーダを見た。
人払いをしろという意味だろう。
「レーダここはもういいわ」
「畏まりましたお嬢様」
忠実な執事であるレーダはそう言うと一礼して下がっていった。
執事は下がらせたのにルーカスはまだ不満そうにわたしの後ろを睨んでいた。
しかし残っているのは近侍のイルマだけ。
彼女は代々うちに仕える家令の娘で、生まれた日も近いから、ずっと一緒に過ごしているもっとも信頼する近侍だ。
まあレーダの娘なんだけどね、しかし口が堅いから伝わることは無いだろう。
「イルマはわたしだけの近侍だから大丈夫よ。それよりもさっさと話を進めて頂戴」
「だがな……」
やはり言い渋るルーカス。
どうやら、よほど後ろめたい事を提案するつもりの様ね。
「今すぐに話すか、それともこのまま帰るかさっさと決めなさい」
「やれやれ分かったよ。話せばいいんだろう」
この人は何故わたしが悪いみたいな風に言うのだろうか?
これで下らない提案だったら、貴方の頬の引っ叩いてやるんだから!
「俺たちの年齢はいくつだ」
「二十歳よ。ああそう言えばルーカスはもう誕生日を迎えていたわね。
二十一歳の誕生日おめでとう」
「そう二十歳だ。
そろそろ結婚を~とせがまれている、違うか?」
折角おめでとうを言ったのに、わたしの台詞はすっかり無視されて話が続いていく。
「違わないわ」
毎日のようにその話が上がってうんざりだ。
「そこで俺だ!」
「悪いのだけど、そこで愛人持ちの貴方になる理由がわたしにはわからないわ」
「いいかよく聞け。
俺と結婚すればエーデラは未来の公爵夫人だ」
「そうね」
ルーカスは嫡男だからいずれ爵位を継ぐはずだ。ならばそうなるのは当たり前。
「知っての通りうちには金がある。それは自由に使って貰って構わない」
「へぇ自由にねぇ……」
わたしの呟きに何か思うことがあったのか、ルーカスは慌てて条件を足してきた。
「いやもちろん常識の範囲でだぞ?」
「何それ。言い直すなんてカッコ悪いわね」
「煩いなぁ。
エーデラには自由と贅沢が、俺は恋人と楽しく暮らせる。
どうだ! これこそWIN-WINの関係だと思わないか?」
「つまりわたしに貴方の愛人を黙認しろと、そう言いたいのね」
「駄目か?」
「一つ聞いてもいいかしら」
「なんだろう」
「その提案をわたしにしたのは何故?」
「だって君は俺に興味ないだろう」
「そうね。
それはわたしの話で貴方の事じゃないわ。わたしが聞いているのは貴方の本音よ」
「そりゃあ君ならこんな提案をしても怒らないと思ったからさ」
やっぱりか。
「ふぅん。まぁ貴方のそう言うところは素直で大変よろしいと思うわよ」
「ふふんっ惚れるなよ」
「言ってなさい。
結婚してあげても良いわ。ただし……」
「お互いの生活に不干渉、だろ?」
やはりこの男は間違いなくわたしの幼馴染で、わたしが言いたかった台詞をそのまま言い当てた。
こうしてわたしは偽装結婚することに決めた。
「お嬢様。お客様がいらっしゃいました」
こんな場所で独りでお茶を楽しんでいることから分かるように、本日その様な予定はない。つまり先触れの無い相手と言う事だ。
そしてレーダがそれを追い返さず、こちらまで持って来たということは、その様な身分の相手だという事も知れた。
「ねえ。もしかしてルーカス?」
「お察しの通りでございます。
如何いたしましょうか?」
形式上聞いてくるけれども、わたしの答えは決まっている。
だって一度来ると、追い返しても無駄。アイツは三〇分おきに何度もやって来るんだもん、そんなのレーダの仕事が増えるだけじゃない。
「お通しして頂戴」
「畏まりました、お嬢様」
来たとき同様、レーダは恭しく礼をして去って行った。
程なくしてレーダに連れられてルーカスがやって来た。彼はわたしと同い年の幼馴染で、ヴェーデナー公爵家の嫡男だ。
「やあ」
金髪碧眼の見慣れた顔はいつも通りの優しそうな笑みを浮かべた。
いつも見せるその笑顔、客観的にみれば確かに恰好良いのよね……
「やあじゃないわ。今日はいったい何をしに来たのよ」
「なんだか機嫌が悪そうだね、何か嫌な事でもあったのかい?」
「貴方のお陰で現在進行形で嫌な事が継続中よ!」
「う~んエーデラは相変わらず冗談のセンスが無いな。こういう事も少しは勉強した方が良いよ?」
「この際だからはっきり教えてあげるわ。これは冗談でも何でもなく間違いなくわたしの本心よ。
それからルーカス、貴方の頭はカボチャか何かなのかしら?
以前にわたしは愛称は止めてと言ったはずよ」
子供の頃の癖なのか、彼は相変わらずわたしを愛称で呼ぶ。家族でもない男性に愛称で呼ばれれば、そりゃあ周りに勘違いされても仕方がない。
あんたの癖のお陰でこっちがどれだけ苦労してると思ってんのよ!?
「失礼、エーデルトラウト嬢」
口調こそ改まったが彼の顔から笑みは消えていない。
それがまたイラッと来て、
「大体先触れも無く来るなんて、貴方シュナレンベルガー家を舐めているのかしら?」
五代前に国王を出したとか言われてもね、こっちなんて大叔母様の子供がいまの国王陛下よ!
「そう言われてもなぁ。今さらじゃないか?」
確かに今さらだけど!
でもね?
「いーい! 貴方がそう言う態度だからわたしに変な噂が立つのよ!!」
「噂ってなんだよ」
「ハァ!? 知らないの!?
本気で呆れたわ!」
「生憎そちら方面の噂には疎いんだよ」
苦笑しながらそう言われてもね、こいつが噂に疎い理由はもちろんアレだ。
「愛人に感けて社交界を疎かにしているって、はっきり言ったらどうかしら」
「俺は愛人に感けて社交界を疎かにしているんだ。
これでいいか? ちなみにマルグリットは愛人じゃなくて恋人な。じゃあ続きをどうぞ」
こいつは……!!
「わたしと貴方が付き合っていると言う噂よ!!」
「へえそうなのか」
「その噂の所為でわたしの相手が決まらないってのに、他人事のように言わないで頂戴!」
わたしが公爵家ってだけで相手の爵位を選ぶのに、噂になっているのが同じく公爵家のルーカスだから、常識的な令嬢らは身を退いてしまうのだ。
「相手が決まらないのはエーデラの性格の問……」
わたしの剣呑な気配を察知したのだろう、ルーカスはそこで言葉を切って急に窓の外を眺めはじめた。
「どうしたの? 早く続きを言ったらどう」
「いや、なんだ。丁度いいなと思ってな」
「なにがよ?」
「その噂は俺が今日持って来た提案で解決するって意味さ」
「手短に!」
「ありがとうエーデラ」
また愛称だ。
きつめに睨むが、彼はそれをさらりと受け流して口を開いた。
「俺と結婚してくれないか?」
「お客様がお帰りよ」
わたしはノータイムで脇に控えていたレーダにそう伝えて席を立った。
「ま、待ってくれよ!」
ルーカスは慌ててわたしの手を掴み、踵を返すのを阻止してきた。掴まれていない方の手でその手をピシャリと叩き落とす。
短く「痛ッ」と聞こえたが知った事か。
わたしは立ち上がったまま彼を睨みつけながら、
「愛人を囲っておいてよくもまあそんな台詞が吐けるわね!」
とねめつけた。
百年前じゃあるまいに、馬鹿じゃないの!?
「エーデラ落ち着いてくれ。
マルグリットは愛人じゃなくて恋人だ。いいか、もうツッコまないからな?
それにな。それは過去の俺の話だ、違うか?」
「確かにそうだけど、じゃあ愛人と別れたのね」
「いいや」
話す価値無し、改めて踵を返そうとしたら再び手を掴まれたわ。
「ちょっと離しなさいよ」
「嫌だ! 手を離したら行ってしまうのだろう」
「当たり前でしょ!」
「ハハハ、相変わらずエーデラは短気だなぁ。
まずは落ち着いて、最後まで俺の話を聞いてくれないだろうか」
わたしはハァとため息を一つ吐き、再びソファに座った。
「それで?」
「ここからの話はちょっとね」
そう言ってルーカスは脇に控えているレーダを見た。
人払いをしろという意味だろう。
「レーダここはもういいわ」
「畏まりましたお嬢様」
忠実な執事であるレーダはそう言うと一礼して下がっていった。
執事は下がらせたのにルーカスはまだ不満そうにわたしの後ろを睨んでいた。
しかし残っているのは近侍のイルマだけ。
彼女は代々うちに仕える家令の娘で、生まれた日も近いから、ずっと一緒に過ごしているもっとも信頼する近侍だ。
まあレーダの娘なんだけどね、しかし口が堅いから伝わることは無いだろう。
「イルマはわたしだけの近侍だから大丈夫よ。それよりもさっさと話を進めて頂戴」
「だがな……」
やはり言い渋るルーカス。
どうやら、よほど後ろめたい事を提案するつもりの様ね。
「今すぐに話すか、それともこのまま帰るかさっさと決めなさい」
「やれやれ分かったよ。話せばいいんだろう」
この人は何故わたしが悪いみたいな風に言うのだろうか?
これで下らない提案だったら、貴方の頬の引っ叩いてやるんだから!
「俺たちの年齢はいくつだ」
「二十歳よ。ああそう言えばルーカスはもう誕生日を迎えていたわね。
二十一歳の誕生日おめでとう」
「そう二十歳だ。
そろそろ結婚を~とせがまれている、違うか?」
折角おめでとうを言ったのに、わたしの台詞はすっかり無視されて話が続いていく。
「違わないわ」
毎日のようにその話が上がってうんざりだ。
「そこで俺だ!」
「悪いのだけど、そこで愛人持ちの貴方になる理由がわたしにはわからないわ」
「いいかよく聞け。
俺と結婚すればエーデラは未来の公爵夫人だ」
「そうね」
ルーカスは嫡男だからいずれ爵位を継ぐはずだ。ならばそうなるのは当たり前。
「知っての通りうちには金がある。それは自由に使って貰って構わない」
「へぇ自由にねぇ……」
わたしの呟きに何か思うことがあったのか、ルーカスは慌てて条件を足してきた。
「いやもちろん常識の範囲でだぞ?」
「何それ。言い直すなんてカッコ悪いわね」
「煩いなぁ。
エーデラには自由と贅沢が、俺は恋人と楽しく暮らせる。
どうだ! これこそWIN-WINの関係だと思わないか?」
「つまりわたしに貴方の愛人を黙認しろと、そう言いたいのね」
「駄目か?」
「一つ聞いてもいいかしら」
「なんだろう」
「その提案をわたしにしたのは何故?」
「だって君は俺に興味ないだろう」
「そうね。
それはわたしの話で貴方の事じゃないわ。わたしが聞いているのは貴方の本音よ」
「そりゃあ君ならこんな提案をしても怒らないと思ったからさ」
やっぱりか。
「ふぅん。まぁ貴方のそう言うところは素直で大変よろしいと思うわよ」
「ふふんっ惚れるなよ」
「言ってなさい。
結婚してあげても良いわ。ただし……」
「お互いの生活に不干渉、だろ?」
やはりこの男は間違いなくわたしの幼馴染で、わたしが言いたかった台詞をそのまま言い当てた。
こうしてわたしは偽装結婚することに決めた。
1
お気に入りに追加
209
あなたにおすすめの小説
あなたが望んだ、ただそれだけ
cyaru
恋愛
いつものように王城に妃教育に行ったカーメリアは王太子が侯爵令嬢と茶会をしているのを目にする。日に日に大きくなる次の教育が始まらない事に対する焦り。
国王夫妻に呼ばれ両親と共に登城すると婚約の解消を言い渡される。
カーメリアの両親はそれまでの所業が腹に据えかねていた事もあり、領地も売り払い夫人の実家のある隣国へ移住を決めた。
王太子イデオットの悪意なき本音はカーメリアの心を粉々に打ち砕いてしまった。
失意から寝込みがちになったカーメリアに追い打ちをかけるように見舞いに来た王太子イデオットとエンヴィー侯爵令嬢は更に悪意のない本音をカーメリアに浴びせた。
公爵はイデオットの態度に激昂し、処刑を覚悟で2人を叩きだしてしまった。
逃げるように移り住んだリアーノ国で静かに静養をしていたが、そこに1人の男性が現れた。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※胸糞展開ありますが、クールダウンお願いします。
心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。イラっとしたら現実に戻ってください。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
【完結】記憶を失くした旦那さま
山葵
恋愛
副騎士団長として働く旦那さまが部下を庇い頭を打ってしまう。
目が覚めた時には、私との結婚生活も全て忘れていた。
彼は愛しているのはリターナだと言った。
そんな時、離縁したリターナさんが戻って来たと知らせが来る…。
悪役令嬢の選んだ末路〜嫌われ妻は愛する夫に復讐を果たします〜
ノルジャン
恋愛
モアーナは夫のオセローに嫌われていた。夫には白い結婚を続け、お互いに愛人をつくろうと言われたのだった。それでも彼女はオセローを愛していた。だが自尊心の強いモアーナはやはり結婚生活に耐えられず、愛してくれない夫に復讐を果たす。その復讐とは……?
※残酷な描写あり
⭐︎6話からマリー、9話目からオセロー視点で完結。
ムーンライトノベルズ からの転載です。
【完結】婚約者と幼馴染があまりにも仲良しなので喜んで身を引きます。
天歌
恋愛
「あーーん!ダンテェ!ちょっと聞いてよっ!」
甘えた声でそう言いながら来たかと思えば、私の婚約者ダンテに寄り添うこの女性は、ダンテの幼馴染アリエラ様。
「ちょ、ちょっとアリエラ…。シャティアが見ているぞ」
ダンテはアリエラ様を軽く手で制止しつつも、私の方をチラチラと見ながら満更でも無いようだ。
「あ、シャティア様もいたんですね〜。そんな事よりもダンテッ…あのね…」
この距離で私が見えなければ医者を全力でお勧めしたい。
そして完全に2人の世界に入っていく婚約者とその幼馴染…。
いつもこうなのだ。
いつも私がダンテと過ごしていると必ずと言って良いほどアリエラ様が現れ2人の世界へ旅立たれる。
私も想い合う2人を引き離すような悪女ではありませんよ?
喜んで、身を引かせていただきます!
短編予定です。
設定緩いかもしれません。お許しください。
感想欄、返す自信が無く閉じています
【完結】苦しく身を焦がす思いの果て
猫石
恋愛
アルフレッド王太子殿下の正妃として3年。
私達は政略結婚という垣根を越え、仲睦まじく暮らしてきたつもりだった。
しかし彼は王太子であるがため、側妃が迎え入れられることになった。
愛しているのは私だけ。
そう言ってくださる殿下の愛を疑ったことはない。
けれど、私の心は……。
★作者の息抜き作品です。
★ゆる・ふわ設定ですので気楽にお読みください。
☆このお話は完全フィクションです、創作です、妄想の作り話です。現実世界と混同せず、あぁ、ファンタジーだもんな、と、念頭に置いてお読みください。
☆作者の趣味嗜好作品です。イラッとしたり、ムカッとしたりした時には、そっと別の素敵な作家さんの作品を検索してお読みください。(自己防衛大事!)
☆誤字脱字、誤変換が多いのは、作者のせいです。頑張って音読してチェックして!頑張ってますが、ごめんなさい、許してください。
★小説家になろう様にも公開しています。
【完結】私の婚約者は、親友の婚約者に恋してる。
山葵
恋愛
私の婚約者のグリード様には好きな人がいる。
その方は、グリード様の親友、ギルス様の婚約者のナリーシャ様。
2人を見詰め辛そうな顔をするグリード様を私は見ていた。
【完結】あなたから、言われるくらいなら。
たまこ
恋愛
侯爵令嬢アマンダの婚約者ジェレミーは、三か月前編入してきた平民出身のクララとばかり逢瀬を重ねている。アマンダはいつ婚約破棄を言い渡されるのか、恐々していたが、ジェレミーから言われた言葉とは……。
2023.4.25
HOTランキング36位/24hランキング30位
ありがとうございました!
英雄になった夫が妻子と帰還するそうです
白野佑奈
恋愛
初夜もなく戦場へ向かった夫。それから5年。
愛する彼の為に必死に留守を守ってきたけれど、戦場で『英雄』になった彼には、すでに妻子がいて、王命により離婚することに。
好きだからこそ王命に従うしかない。大人しく離縁して、実家の領地で暮らすことになったのに。
今、目の前にいる人は誰なのだろう?
ヤンデレ激愛系ヒーローと、周囲に翻弄される流され系ヒロインです。
珍しくもちょっとだけ切ない系を目指してみました(恥)
ざまぁが少々キツイので、※がついています。苦手な方はご注意下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる