さみしい声の狼さん

まつぼっくり

文字の大きさ
上 下
25 / 30
クレイグ視点

6 幸せのじゅんばんこ

しおりを挟む
 
「あわあわ…」

「今日は泡風呂だな。」

 沢山走り回ったので、ぬるめになっていると言われた通り。そして泡風呂になっている。
 あの侍女三人はスミレが笑えばタカギも笑顔になる事を身を持って知り、このようにスミレに沢山の初めてをくれる。

「あわあわ…」

 眠気も飛んだのか、片手で泡を取るとジッと見つめている。その間に身体を流し、柔らかい布を泡立て洗っていく。

「クレイグ、あわ、すごいね。」

「凄いな?」

「何で身体を泡で洗って、流して、また泡のお風呂入るの?」

「…何でだろうな」

「でも、あわ、すごいね!」

「凄いな。今日はかなり汗をかいたし土が沢山ついているから先に洗っているが、今度は朝に用意してもらって寝起きに遊ぶか。」

 キラキラと瞳が輝く。

「このお風呂、どうやって作るのかなあ。」

「入浴剤か何かだと思うが、後で聞いてみるか。」

「うん。あ、クレイグ、僕自分で洗えるよ?」

「それは知っているが、洗わせてくれ。」

 首筋をタオルでなぞれば、首を竦めてくすくすと笑うから可愛くて、ある程度洗ってからは手でなぞる。

「んぁッ、」

 途端に色気のある声を出すものだから、こちらも滾ってしまう。髪も身体も泡を流し、抱き上げて湯に浸かる。途端に泡に瞳が釘付けになるスミレを後ろから抱き締めて、ほっそりとした首に柔く噛みついた。
 びくりと身体を一度跳ねさせ、力を抜いて身体を預けてくるその様に愛おしさが込み上げる。

「んんッ…何で獣人さんはみんな噛むの?」

「皆?」

「ん、タカギもね?いつも首のとこに痕があるよ。」

「あぁ。首筋が一番、つがいの匂いが強いんだ。噛むのは…本能か?痛くするつもりはないが、嫌だったら言ってくれ。」

 獣人同士では血がでる程噛んでもすぐに治るだろうが、相手が人ではそうもいかない。

「ん。クレイグに優しくあぐあぐされると、気持ち良くてふわふわする。」

「だから、あぐってされるの好きだよ」と、振り返りふにゃりと笑みを浮かべるスミレを見て思わずもう一度甘噛みし、強く抱き締めた。





「アッ、ふあッ」

 真っ白な泡の中で一際目立つ小さな乳首は果実のようにぷくりと色づく。
 たっぷりの泡の中で擽るように触れていたがキュッと摘まめば高くなる声。

「や、ぁあ!」

「嫌か?」

 摘まんだまま、グリグリと少し強めに潰して、揉みこむ。

「っひゃあ!ん、や、じゃないぃ、」

 涙目で、嫌じゃないと訴えるスミレの性器もしっかりと勃ち上がっているようで少し触れただけでふるりと震わせている。

「泡風呂に浸かるスミレは可愛いが、舐めれないのと見えないのが難点だな。」

 泡だらけの乳首も性器も舐め回したいが、いかんせん、泡が多すぎる。無理矢理口に含めばスミレも真似してしまうだろう。

「ん、じゃあ、ぎゅってして、ちゅうして?」

 この状態でこんなに可愛い要求をされて我慢出来る奴はいるのだろうか?いや、いるわけがない。
 スミレを反転させて、俺を跨ぐようにして座らせて、その唇に食らいついた。

「んむぅッ、あ、んあッ、」

 飲み込みきれない唾液が首を伝う。ぺろりと舐めとればハフハフと息を整える。
 色白のスミレの胸が、頬が、赤く染まり、ざっくりと纏めた濡れた後れ毛が張り付いて…伏せた長い睫毛さえ艶めいて見える。
 そんなスミレに恥ずかしながら見惚れていると腹につく程そそり立っているモノにしなやかなものが触れる。

「わ、あ。クレイグのおちんちんも、大きくなって大変だから…さわっていい?」

「…あぁ。一緒にしよう」

 密着した二人の性器がスミレの両手で包み込まれて、泡の中で擦れて、強い快感の為に時折手が止まってしまうスミレに翻弄される。

「スミレ、手が止まってる」

「んんッ、だって、きもち、よくて…」

「俺も一緒にしていいか?」

「だ、めぇ。ぼくが、する」

 ちゅこちゅこと小刻みなその動きは生殺し以外の何者でもないのだが、頑張るスミレが可愛くて、可愛過ぎて手が出せない。

「んアッ、あんッ」

 スミレの可愛い蕾を優しく擦ってつついていたが、つぷりと第一関節まで埋め込む。タカギから、「入らないかもって不安がってたから、ちゃんと解せ!時間かけろ!」と報告され、毎晩拡張するようにしている。俺のはかなりデカいだろうから細身のスミレでは受け入れるだけで負担がかかるだろう。毎晩のように少しずつ解し、そろそろお互いに我慢が出来なくなってきているところである。
 スミレの両腕を取って首に回させる。
 スミレの中は狭くて熱い。指の付け根まで埋めて、ゆっくりと引き抜く。一度、二度、と繰り返す度に速度をあげ、最早性器にかろうじて手を乗せているだけの手に、片手を添えてスミレの小さな手ごと強く擦りあげた。

「アッアッ、いアッ、やアーッあ、ああッ」

 同時にグチュグチュ音をあげる蕾も指を二本に増やし中で指を曲げて、しこりを強めに押しつぶせば溜まらずぴゅくりと精を吐き出す。脱力しているところ申し訳ないのだが、そのまま俺が射精するまでスミレの喘ぎ声が止まる事はなかった。








 くったりとしたスミレを抱いてベッドへ降ろし、髪を乾かすのにかけただけのバスローブを開く。

「んッ、また、する?」

「風呂では泡があって舐めれなかったからな。もう少し触れたい。良いか?」

「ん。ぼくも、クレイグのぺろぺろしたい…」

「順番にしよう。」

「…じゅんばんこね?」

 果たして今日のうちにスミレに順番が回るだろうか。
 こんなに可愛いつがいと一緒に居て、一度の射精だけで落ち着く訳がない。

 鎖骨に華を散らして、ぽってりとした赤い果実に舌を這わす。
 スミレと過ごす夜は甘くて、淫らで、とても幸せだ。





しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】もふもふ獣人転生

  *  
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。 ちっちゃなもふもふ獣人と、攻略対象の凛々しい少年の、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です。 本編完結しました! おまけをちょこちょこ更新しています。 第12回BL大賞奨励賞、読んでくださった方、投票してくださった方のおかげです、ほんとうにありがとうございました!

隣人、イケメン俳優につき

タタミ
BL
イラストレーターの清永一太はある日、隣部屋の怒鳴り合いに気付く。清永が隣部屋を訪ねると、そこでは人気俳優の杉崎久遠が男に暴行されていて──?

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! 本編完結しました! 時々おまけを更新しています。

嫌われ公式愛妾役ですが夫だけはただの僕のガチ勢でした

ナイトウ
BL
BL小説大賞にご協力ありがとうございました!! CP:不器用受ガチ勢伯爵夫攻め、女形役者受け 相手役は第11話から出てきます。  ロストリア帝国の首都セレンで女形の売れっ子役者をしていたルネは、皇帝エルドヴァルの為に公式愛妾を装い王宮に出仕し、王妃マリーズの代わりに貴族の反感を一手に受ける役割を引き受けた。  役目は無事終わり追放されたルネ。所属していた劇団に戻りまた役者業を再開しようとするも公式愛妾になるために偽装結婚したリリック伯爵に阻まれる。  そこで仕方なく、顔もろくに知らない夫と離婚し役者に戻るために彼の屋敷に向かうのだった。

死に戻り騎士は、今こそ駆け落ち王子を護ります!

時雨
BL
「駆け落ちの供をしてほしい」 すべては真面目な王子エリアスの、この一言から始まった。 王子に”国を捨てても一緒になりたい人がいる”と打ち明けられた、護衛騎士ランベルト。 発表されたばかりの公爵家令嬢との婚約はなんだったのか!?混乱する騎士の気持ちなど関係ない。 国境へ向かう二人を追う影……騎士ランベルトは追手の剣に倒れた。 後悔と共に途切れた騎士の意識は、死亡した時から三年も前の騎士団の寮で目覚める。 ――二人に追手を放った犯人は、一体誰だったのか? 容疑者が浮かんでは消える。そもそも犯人が三年先まで何もしてこない保証はない。 怪しいのは、王位を争う第一王子?裏切られた公爵令嬢?…正体不明の駆け落ち相手? 今度こそ王子エリアスを護るため、過去の記憶よりも積極的に王子に関わるランベルト。 急に距離を縮める騎士を、はじめは警戒するエリアス。ランベルトの昔と変わらぬ態度に、徐々にその警戒も解けていって…? 過去にない行動で変わっていく事象。動き出す影。 ランベルトは今度こそエリアスを護りきれるのか!? 負けず嫌いで頑固で堅実、第二王子(年下) × 面倒見の良い、気の長い一途騎士(年上)のお話です。 ------------------------------------------------------------------- 主人公は頑な、王子も頑固なので、ゆるい気持ちで見守っていただけると幸いです。

急に運命の番と言われても。夜会で永遠の愛を誓われ駆け落ちし、数年後ぽい捨てされた母を持つ平民娘は、氷の騎士の甘い求婚を冷たく拒む。

石河 翠
恋愛
ルビーの花屋に、隣国の氷の騎士ディランが現れた。 雪豹の獣人である彼は番の匂いを追いかけていたらしい。ところが花屋に着いたとたんに、手がかりを失ってしまったというのだ。 一時的に鼻が詰まった人間並みの嗅覚になったディランだが、番が見つかるまでは帰らないと言い張る始末。ルビーは彼の世話をする羽目に。 ルビーと喧嘩をしつつ、人間についての理解を深めていくディラン。 その後嗅覚を取り戻したディランは番の正体に歓喜し、公衆の面前で結婚を申し込むが冷たく拒まれる。ルビーが求婚を断ったのには理由があって……。 愛されることが怖い臆病なヒロインと、彼女のためならすべてを捨てる一途でだだ甘なヒーローの恋物語。 この作品は、他サイトにも投稿しております。 扉絵は写真ACより、チョコラテさまの作品(ID25481643)をお借りしています。

処理中です...