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魔族決戦編 第二章 魔王
第158話 魔王城戦6
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俺はミカの声が聞こえると同時に魔王へと攻撃を仕掛けていった。
真っ正面からの攻撃がいとも簡単に受け止められてしまう。
だが、そこから無理やり押し切ることで魔王を後退させた。
強化の魔法に、気の殆どを腕に集めることでパワーを上げることで何とか出来た。
「力技とはな」
確かに魔王を後退させることは出来たが、それはただ魔王が俺の攻撃を受け止めてくれたからに過ぎない。もしも今の攻撃を避けられていたらこちらが反撃を受けていた可能性がかなりある。
「何故、真っ正面からの攻撃をしてきたのかな?」
ゆったりとした声で訊いてくる。
「どうして来るか見たかっただけさ。それにもし避けられたとしてもどうにでもなるしな」
最後のだけは嘘である。もしも避けられて反撃されたとき、反応は出来たかもしれないが対処できたかは俺にも分からない。
「思い切りはあるようだ。あの時の勇者もそうであったな」
何かを思い出すように声を出す。
「だが、私もあの時のように油断したりがはすまい。全力で叩きのめさせてもらうよ」
「それは俺のセリフだ」
俺は言葉を発すると同時に真っ正面から仕掛けていく。
それに対して攻撃を仕掛けてくる魔王。だが、その攻撃が俺に当たる瞬間、魔王の目に映っていたであろう俺は消えて背後より姿を現したのである。
それに少し反応が遅れた魔王。
急所は外したもののダメージを与えることが出来た。
「面白い技を使うな」
俺が使ったのは殺気を込めたフェイント。ただ、それに高速で動くことでできる残像と気をこめてよりリアルに見せたのである。
「この程度で驚かれても困るな」
俺は、この広間全体に結界魔法を使い魔族の特性である霧化使えないようにする。
「やはり使ってきた」
俺が結界魔法を使った瞬間それに気づく魔王。
「昔は、この魔法にも驚かされたがどのような物かわかっていればどうってことはないな。他の魔族達は驚いただろうがな」
確かに序列八位以下の魔族はこの魔法を知らずにいた。だが、それ以上の魔族この魔法を知っていた。
「確かに、この魔法については驚いていたが、序列の高い魔族達は知っていたようだがな」
「そういえば、七位以上の者達は前回の私と勇者の戦いを見ていたのだったな」
「そのようだな。だが、知っていても対処できまい」
「そうでもないさ。ただ霧化を使わなければいいだけのこと」
確かにその通りである。
「それに、おぬし程度に使い必要のもあるまい」
「だが、その程度と言っている相手の攻撃を受けているのはどういうことだ」
「そうだな。確かに再程の攻撃には少し驚かされて少し反応が遅れてしまった。だが二度目はないぞ」
魔王の動きが先ほどより早くなった。まだ目で終える速さだが無駄な動きが一切なくその分早く感じる。
そして気づくと目の前に魔王がいる。
「!!」
俺は一瞬思考が止まってしまった。その隙をつかれて一撃受けて後ろへと飛ばされてしまう。
すぐに態勢を整え直す。
視線を目の前に移すと先ほど自分がいた場所にいる魔王。
「その程度か? まだ昔戦った勇者の方が強かったぞ」
その言葉を聞き、本当は使いたくなかったが一つのアイテムを取り出した。
「もうプライドとか言っている場合じゃないな」
「まだ、何かあるのか? はったりならやめておいた方がいいぞ」
「はったりかどうかやってみれば分かるさ」
「面白い」
俺はアイテムボックスから取り出した時のリングを指にはめる。
「なるほどな、確かに勇者の奴もそのリングをつけていたな」
さすがにこのリングのことを知っているか。だが、効果までは知らないみたいだな。
そして、リングをつけ終わり正面を向くと同時に魔王が動きを見せた。そして先ほどよりもはやい速度での接近してくるが俺は時のリングを使い数秒先の未来を見て攻撃を完璧に躱して見せた。
攻撃がかわされた魔王は一度俺との距離を取るのだった。
真っ正面からの攻撃がいとも簡単に受け止められてしまう。
だが、そこから無理やり押し切ることで魔王を後退させた。
強化の魔法に、気の殆どを腕に集めることでパワーを上げることで何とか出来た。
「力技とはな」
確かに魔王を後退させることは出来たが、それはただ魔王が俺の攻撃を受け止めてくれたからに過ぎない。もしも今の攻撃を避けられていたらこちらが反撃を受けていた可能性がかなりある。
「何故、真っ正面からの攻撃をしてきたのかな?」
ゆったりとした声で訊いてくる。
「どうして来るか見たかっただけさ。それにもし避けられたとしてもどうにでもなるしな」
最後のだけは嘘である。もしも避けられて反撃されたとき、反応は出来たかもしれないが対処できたかは俺にも分からない。
「思い切りはあるようだ。あの時の勇者もそうであったな」
何かを思い出すように声を出す。
「だが、私もあの時のように油断したりがはすまい。全力で叩きのめさせてもらうよ」
「それは俺のセリフだ」
俺は言葉を発すると同時に真っ正面から仕掛けていく。
それに対して攻撃を仕掛けてくる魔王。だが、その攻撃が俺に当たる瞬間、魔王の目に映っていたであろう俺は消えて背後より姿を現したのである。
それに少し反応が遅れた魔王。
急所は外したもののダメージを与えることが出来た。
「面白い技を使うな」
俺が使ったのは殺気を込めたフェイント。ただ、それに高速で動くことでできる残像と気をこめてよりリアルに見せたのである。
「この程度で驚かれても困るな」
俺は、この広間全体に結界魔法を使い魔族の特性である霧化使えないようにする。
「やはり使ってきた」
俺が結界魔法を使った瞬間それに気づく魔王。
「昔は、この魔法にも驚かされたがどのような物かわかっていればどうってことはないな。他の魔族達は驚いただろうがな」
確かに序列八位以下の魔族はこの魔法を知らずにいた。だが、それ以上の魔族この魔法を知っていた。
「確かに、この魔法については驚いていたが、序列の高い魔族達は知っていたようだがな」
「そういえば、七位以上の者達は前回の私と勇者の戦いを見ていたのだったな」
「そのようだな。だが、知っていても対処できまい」
「そうでもないさ。ただ霧化を使わなければいいだけのこと」
確かにその通りである。
「それに、おぬし程度に使い必要のもあるまい」
「だが、その程度と言っている相手の攻撃を受けているのはどういうことだ」
「そうだな。確かに再程の攻撃には少し驚かされて少し反応が遅れてしまった。だが二度目はないぞ」
魔王の動きが先ほどより早くなった。まだ目で終える速さだが無駄な動きが一切なくその分早く感じる。
そして気づくと目の前に魔王がいる。
「!!」
俺は一瞬思考が止まってしまった。その隙をつかれて一撃受けて後ろへと飛ばされてしまう。
すぐに態勢を整え直す。
視線を目の前に移すと先ほど自分がいた場所にいる魔王。
「その程度か? まだ昔戦った勇者の方が強かったぞ」
その言葉を聞き、本当は使いたくなかったが一つのアイテムを取り出した。
「もうプライドとか言っている場合じゃないな」
「まだ、何かあるのか? はったりならやめておいた方がいいぞ」
「はったりかどうかやってみれば分かるさ」
「面白い」
俺はアイテムボックスから取り出した時のリングを指にはめる。
「なるほどな、確かに勇者の奴もそのリングをつけていたな」
さすがにこのリングのことを知っているか。だが、効果までは知らないみたいだな。
そして、リングをつけ終わり正面を向くと同時に魔王が動きを見せた。そして先ほどよりもはやい速度での接近してくるが俺は時のリングを使い数秒先の未来を見て攻撃を完璧に躱して見せた。
攻撃がかわされた魔王は一度俺との距離を取るのだった。
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