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Sランクトーナメント戦編 第1章Sランクトーナメント一回戦
第121話 一回戦 1
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開会式も終りいよいよ大会が開始されようとしていた。
俺達は舞台の東側で呼ばれるのを待っている状態にいる。
「皆、緊張してないわね」
シェリーが声を掛けてきたが、その本人が一番緊張しているように見えてくる。
「シェリー、お前が一番緊張してないか」
「き、緊張なんてしてないわよ!」
図星のようであった。その声からもシェリーが緊張しているのが伝わってくる。
シェリーやヒョウカはあまり大勢の前での試合経験自体が少ないく、しかもこんな大舞台での試合。しかもこの試合は自分達だけのランキングだけでなく、それぞれの国のランキングまでも関係してくるのである。だからこそ負けるわけに行かないのである。
「そんだけ大声出せるなら大丈夫だな」
でもやっぱりまだ少し緊張してるように見える。でも試合が始まれば自然と緊張も解けていくだろうな。
俺もミカも大きな大会には向こう側で何回も経験してきている。この程度の大会ぐらいならどってことはない。
「それではSランクトーナメント一回戦を開始いたします。それぞれのパーティーは舞台へと上がってきてください」
俺達はその声に従い舞台へと上がっていく。その際、周りに居る観客からもの凄い歓声があがっている。だがこの歓声の半分は俺達へのものではなく相手の雷鳴への歓声であろうと思う。そして貴族用の観覧席に座っているでもの達が俺達を見ている目は疑いの目であった。
舞台上で向かい合う俺達ソウルメイトと雷鳴のパーティー。
「初めましてゴールデンルーキーのパーティー」
リーダー思しき男性がこちらへと話し掛けてくる。
「こちらこそ、初めまして。雷鳴殿」
あちらのリーダーに合わせてこちらも挨拶をする。
リーダー以外の後ろに三人仲間を告げている。あちらもこちらと同じ四人パーティー。だが、後ろにいる三人はこちらを見て笑っている。
「こらお前ら笑うんじゃないぞ」
「でもさ、こっちの社交辞令の挨拶に真面目に返してきたぜあのガキは」
「本当に、それにあのパーティーのリーダーなんてあんなに小さくて本当に戦えるのかしら」
好き勝手に言ってくる、それもこちらに聞こえる声で言ってくるからいらっとしてくる。
「なんなのよ、もっとSランクの冒険者って気品があって全ての冒険者のお手本となる物じゃないの」
向こうの態度に対してむかついているシェリー。
だが、この事については昨夜王様より話しを聞いていた。何でも他のSランク冒険者達自分達の事を一番だと思っているらしく他の冒険者を見下している。そして俺達は新にSランクに登録されたばかりだけならそこまで見下される事もないだろう。だが、俺達は他のSランクやAランク冒険者パーティーから見ても若いそのためにどうも他のSランクパーティー達は俺達の事を認めていないらしかった。
「シェリー、気持ちは分かるが落ち着け。こんな事で腹を立てていたら後が持たん」
「……でも」
「俺だってバカされるのはいらっとはしている。だからこそ試合であいつらにぶつけてやれば良いだろう」
シェリーは何も言わずに頭を縦に一回頷いた。ミカ達もそれでいいと言う顔をしている。
「さてそろそろゴーンデンルーキーの実力とやらを見せてもらおうじゃないか」
「ええ、存分に味わって貰いましょうか、その体で」
俺と雷鳴のパーティーリーダーとの間で火花が散ったような気がした。
そして、
「一回戦ソウルメイト対雷鳴試合開始!」
審判の合図で俺達の試合が開始された。
俺達は舞台の東側で呼ばれるのを待っている状態にいる。
「皆、緊張してないわね」
シェリーが声を掛けてきたが、その本人が一番緊張しているように見えてくる。
「シェリー、お前が一番緊張してないか」
「き、緊張なんてしてないわよ!」
図星のようであった。その声からもシェリーが緊張しているのが伝わってくる。
シェリーやヒョウカはあまり大勢の前での試合経験自体が少ないく、しかもこんな大舞台での試合。しかもこの試合は自分達だけのランキングだけでなく、それぞれの国のランキングまでも関係してくるのである。だからこそ負けるわけに行かないのである。
「そんだけ大声出せるなら大丈夫だな」
でもやっぱりまだ少し緊張してるように見える。でも試合が始まれば自然と緊張も解けていくだろうな。
俺もミカも大きな大会には向こう側で何回も経験してきている。この程度の大会ぐらいならどってことはない。
「それではSランクトーナメント一回戦を開始いたします。それぞれのパーティーは舞台へと上がってきてください」
俺達はその声に従い舞台へと上がっていく。その際、周りに居る観客からもの凄い歓声があがっている。だがこの歓声の半分は俺達へのものではなく相手の雷鳴への歓声であろうと思う。そして貴族用の観覧席に座っているでもの達が俺達を見ている目は疑いの目であった。
舞台上で向かい合う俺達ソウルメイトと雷鳴のパーティー。
「初めましてゴールデンルーキーのパーティー」
リーダー思しき男性がこちらへと話し掛けてくる。
「こちらこそ、初めまして。雷鳴殿」
あちらのリーダーに合わせてこちらも挨拶をする。
リーダー以外の後ろに三人仲間を告げている。あちらもこちらと同じ四人パーティー。だが、後ろにいる三人はこちらを見て笑っている。
「こらお前ら笑うんじゃないぞ」
「でもさ、こっちの社交辞令の挨拶に真面目に返してきたぜあのガキは」
「本当に、それにあのパーティーのリーダーなんてあんなに小さくて本当に戦えるのかしら」
好き勝手に言ってくる、それもこちらに聞こえる声で言ってくるからいらっとしてくる。
「なんなのよ、もっとSランクの冒険者って気品があって全ての冒険者のお手本となる物じゃないの」
向こうの態度に対してむかついているシェリー。
だが、この事については昨夜王様より話しを聞いていた。何でも他のSランク冒険者達自分達の事を一番だと思っているらしく他の冒険者を見下している。そして俺達は新にSランクに登録されたばかりだけならそこまで見下される事もないだろう。だが、俺達は他のSランクやAランク冒険者パーティーから見ても若いそのためにどうも他のSランクパーティー達は俺達の事を認めていないらしかった。
「シェリー、気持ちは分かるが落ち着け。こんな事で腹を立てていたら後が持たん」
「……でも」
「俺だってバカされるのはいらっとはしている。だからこそ試合であいつらにぶつけてやれば良いだろう」
シェリーは何も言わずに頭を縦に一回頷いた。ミカ達もそれでいいと言う顔をしている。
「さてそろそろゴーンデンルーキーの実力とやらを見せてもらおうじゃないか」
「ええ、存分に味わって貰いましょうか、その体で」
俺と雷鳴のパーティーリーダーとの間で火花が散ったような気がした。
そして、
「一回戦ソウルメイト対雷鳴試合開始!」
審判の合図で俺達の試合が開始された。
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