16 / 162
序章 第2章 総合魔法学院入学
第15話 パーティー(仮)結成
しおりを挟む
合同実技演習より五日が経った日の午後の授業、今日は実技演習の授業ではなく教室で明日の野外練習でのパーティー組授業となった。
「では皆さん、明日行われる野外演習のパーティーを本日は組んでもらいます。これも大切な授業ですの真剣に取り組んでくださいね」
「先生、質問なのですが、何故パーティーを組んで行うのでしょうか?」
一人の女子生徒がミシェル先生に質問した。それに対して先生はその理由を説明してくれた。
理由は三つあった。一つ目、冒険者になった時ソロでやる人もいるが基本は三~五人ほどのパーティーを組んで行動していくものである。今の内からパーティーでの行動になれてもらうためである。
二つ目は、冒険者にならずに国の騎士団に入る者もいる。騎士団では、数十人での集団行動が基本であるために、今の内からその大切さを学んでもらうためである。
三つ目は、どんな時にでも仲間を信じる大切さを学んでもらうためであった。
先生はこの授業の大切さについて説明してくれた。クラスの皆も先生の説明を聞き気を引き締めたのか真面目に話を聞いていた。
「では、皆さん自由にパーティーを組んでみようか。人数は三人から五人位を目安にしよう」
先生の合図でパーティー組が始まった。俺は、女子生徒にすぐに囲まれてしまった。女子生徒からはパーティーに入って欲しいと誘われたが、全て拒否して俺は、ある生徒の下へ向かった。
その生徒二人も他の男子生徒達に囲まれていた。
「シェリーにヒョウカ、もしよかったら僕とパーティーを組んでくれませんか?」
俺は、二人を囲っていた男子生徒達を無視して声をかけた。俺の声を聞いた男子生徒達は、鋭い目線でこちらを睨んできた。
「お前、何声かけてるんだよ。俺たちが先に話してたんだぞ」
二人を囲ってた内の一人が俺に言ってきた。するとシェリーが、
「私達、ケンイチと組むから、ヒョウカ行きましょう」
囲っていた男達を押しのけながら俺の前まで来ると、シェリーは男達に一言告げて俺とヒョウカの手を引いてその場から立ち去り教室の隅へと向かった。俺達が元いた場所を見てみると、男達が俺を睨んできていた。それを無視してシェリーの方に向き直ると、
「ありがとうね、ケンイチ。正直抜け出すきっかけがなくて困っていたのよね」
移動した後にシェリーからお礼を言われた。俺は、彼女の口からこんな素直な言葉を聞けるなんて思わなかったが、口に出さずに心の中にとどめておくことにした。また機嫌を損ねられても嫌だったためである。
俺達は、ミシェル先生に三人でパーティー組むことを伝えると、
「君達は、三人パーティーね。まだ皆はパーティーメンバーを決めてるところだからそれまでパーティー内での役割分担を決めてみて、誰が前衛で誰が後衛をするのかみたいにね」
ミシェル先生に言われた通りに役割を決めてみることにした。
「役割分担だけどどうするの?」
シェリーは俺に聞いてきた。何故俺に聞くと思ったものの、
「一応考えはあるよと言うよりは、これ以外ないと思うんだよ」
俺はシェリーとヒョウカに考えを伝えた。
まず。接近戦が得意な俺とヒョウカが前衛に魔法を得意なシェリーには後衛とこのパーティーの指揮をお願いした。
「なんで私がパーティーの指揮をとらなといけないのよ?」
「だって、後衛のシェリーなら全体の動きを見ながら的確な指示を出してくれると思ったからさ、それにシェリーの指示なら信じて動けると思って」
俺が、シェリーに指揮をお願いした理由を話すと、
「まあ当然ね。任せときなさい」
シェリーは自信満々に言ってき来た。それを見た俺は、扱いやすい性格だと思っていた。それから、細かな連携を決めていった。
俺達が、連携について話し合っていると、
「全員パーティーも組めたようなのでこれより明日の予定を説明する。自分の席に戻ってくれ」
ミシェル先生の声を聞いた俺達と他の生徒は一度自分の席へと戻り先生の話を聞いた。
明日の予定は、まず王都の西門に集合してから近くにある森へと向かう。森に着いたら、そこで一度休憩を取り昼食を食べた後、パーティーごとに野外演習開始となる。それぞれのパーティーに引率の先生が一人付き森の中を探索する。出会ったモンスターは生徒のみで討伐する。いざとなれば引率の先生が手を貸してくれるがそれは、生徒が本当にやばくなったときのみであるため期待は出来ない。その後は、何があっても日が沈むまでに元いた場所に集合して王都へと帰ることになる。
ミシェル先生は明日の説明が終わると、
「ではこれで今日の授業は終わりとする。明日に備えてゆっくりと休むように」
先生はそれだけを伝えて教室を後にした。俺達三人は荷物を片付けて寮へと戻りコンビネーションと明日の作戦について話し合って解散した。
そして野外演習当日の朝を迎えた。
「では皆さん、明日行われる野外演習のパーティーを本日は組んでもらいます。これも大切な授業ですの真剣に取り組んでくださいね」
「先生、質問なのですが、何故パーティーを組んで行うのでしょうか?」
一人の女子生徒がミシェル先生に質問した。それに対して先生はその理由を説明してくれた。
理由は三つあった。一つ目、冒険者になった時ソロでやる人もいるが基本は三~五人ほどのパーティーを組んで行動していくものである。今の内からパーティーでの行動になれてもらうためである。
二つ目は、冒険者にならずに国の騎士団に入る者もいる。騎士団では、数十人での集団行動が基本であるために、今の内からその大切さを学んでもらうためである。
三つ目は、どんな時にでも仲間を信じる大切さを学んでもらうためであった。
先生はこの授業の大切さについて説明してくれた。クラスの皆も先生の説明を聞き気を引き締めたのか真面目に話を聞いていた。
「では、皆さん自由にパーティーを組んでみようか。人数は三人から五人位を目安にしよう」
先生の合図でパーティー組が始まった。俺は、女子生徒にすぐに囲まれてしまった。女子生徒からはパーティーに入って欲しいと誘われたが、全て拒否して俺は、ある生徒の下へ向かった。
その生徒二人も他の男子生徒達に囲まれていた。
「シェリーにヒョウカ、もしよかったら僕とパーティーを組んでくれませんか?」
俺は、二人を囲っていた男子生徒達を無視して声をかけた。俺の声を聞いた男子生徒達は、鋭い目線でこちらを睨んできた。
「お前、何声かけてるんだよ。俺たちが先に話してたんだぞ」
二人を囲ってた内の一人が俺に言ってきた。するとシェリーが、
「私達、ケンイチと組むから、ヒョウカ行きましょう」
囲っていた男達を押しのけながら俺の前まで来ると、シェリーは男達に一言告げて俺とヒョウカの手を引いてその場から立ち去り教室の隅へと向かった。俺達が元いた場所を見てみると、男達が俺を睨んできていた。それを無視してシェリーの方に向き直ると、
「ありがとうね、ケンイチ。正直抜け出すきっかけがなくて困っていたのよね」
移動した後にシェリーからお礼を言われた。俺は、彼女の口からこんな素直な言葉を聞けるなんて思わなかったが、口に出さずに心の中にとどめておくことにした。また機嫌を損ねられても嫌だったためである。
俺達は、ミシェル先生に三人でパーティー組むことを伝えると、
「君達は、三人パーティーね。まだ皆はパーティーメンバーを決めてるところだからそれまでパーティー内での役割分担を決めてみて、誰が前衛で誰が後衛をするのかみたいにね」
ミシェル先生に言われた通りに役割を決めてみることにした。
「役割分担だけどどうするの?」
シェリーは俺に聞いてきた。何故俺に聞くと思ったものの、
「一応考えはあるよと言うよりは、これ以外ないと思うんだよ」
俺はシェリーとヒョウカに考えを伝えた。
まず。接近戦が得意な俺とヒョウカが前衛に魔法を得意なシェリーには後衛とこのパーティーの指揮をお願いした。
「なんで私がパーティーの指揮をとらなといけないのよ?」
「だって、後衛のシェリーなら全体の動きを見ながら的確な指示を出してくれると思ったからさ、それにシェリーの指示なら信じて動けると思って」
俺が、シェリーに指揮をお願いした理由を話すと、
「まあ当然ね。任せときなさい」
シェリーは自信満々に言ってき来た。それを見た俺は、扱いやすい性格だと思っていた。それから、細かな連携を決めていった。
俺達が、連携について話し合っていると、
「全員パーティーも組めたようなのでこれより明日の予定を説明する。自分の席に戻ってくれ」
ミシェル先生の声を聞いた俺達と他の生徒は一度自分の席へと戻り先生の話を聞いた。
明日の予定は、まず王都の西門に集合してから近くにある森へと向かう。森に着いたら、そこで一度休憩を取り昼食を食べた後、パーティーごとに野外演習開始となる。それぞれのパーティーに引率の先生が一人付き森の中を探索する。出会ったモンスターは生徒のみで討伐する。いざとなれば引率の先生が手を貸してくれるがそれは、生徒が本当にやばくなったときのみであるため期待は出来ない。その後は、何があっても日が沈むまでに元いた場所に集合して王都へと帰ることになる。
ミシェル先生は明日の説明が終わると、
「ではこれで今日の授業は終わりとする。明日に備えてゆっくりと休むように」
先生はそれだけを伝えて教室を後にした。俺達三人は荷物を片付けて寮へと戻りコンビネーションと明日の作戦について話し合って解散した。
そして野外演習当日の朝を迎えた。
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
神様に転生させてもらった元社畜はチート能力で異世界に革命をおこす。賢者の石の無限魔力と召喚術の組み合わせって最強では!?
不死じゃない不死鳥(ただのニワトリ)
ファンタジー
●あらすじ
ブラック企業に勤め過労死してしまった、斉藤タクマ。36歳。彼は神様によってチート能力をもらい異世界に転生をさせてもらう。
賢者の石による魔力無限と、万能な召喚獣を呼べる召喚術。この二つのチートを使いつつ、危機に瀕した猫人族達の村を発展させていく物語。だんだんと村は発展していき他の町とも交易をはじめゆくゆくは大きな大国に!?
フェンリルにスライム、猫耳少女、エルフにグータラ娘などいろいろ登場人物に振り回されながらも異世界を楽しんでいきたいと思います。
タイトル変えました。
旧題、賢者の石による無限魔力+最強召喚術による、異世界のんびりスローライフ。~猫人族の村はいずれ大国へと成り上がる~
※R15は保険です。異世界転生、内政モノです。
あまりシリアスにするつもりもありません。
またタンタンと進みますのでよろしくお願いします。
感想、お気に入りをいただけると執筆の励みになります。
よろしくお願いします。
想像以上に多くの方に読んでいただけており、戸惑っております。本当にありがとうございます。
※カクヨムさんでも連載はじめました。
ごめんみんな先に異世界行ってるよ1年後また会おう
味噌汁食べれる
ファンタジー
主人公佐藤 翔太はクラスみんなより1年も早く異世界に、行ってしまう。みんなよりも1年早く異世界に行ってしまうそして転移場所は、世界樹で最強スキルを実でゲット?スキルを奪いながら最強へ、そして勇者召喚、それは、クラスのみんなだった。クラスのみんなが頑張っているときに、主人公は、自由気ままに生きていく
銀色の精霊族と鬼の騎士団長
柊
BL
スイは義兄に狂った愛情を注がれ、屋敷に監禁される日々を送っていた。そんなスイを救い出したのが王国最強の騎士団長エリトだった。スイはエリトに溺愛されて一緒に暮らしていたが、とある理由でエリトの前から姿を消した。
それから四年。スイは遠く離れた町で結界をはる仕事をして生計を立てていたが、どうやらエリトはまだ自分を探しているらしい。なのに仕事の都合で騎士団のいる王都に異動になってしまった!見つかったら今度こそ逃げられない。全力で逃げなくては。
捕まえたい執着美形攻めと、逃げたい訳ありきれいめ受けの攻防戦。
※流血表現あり。エリトは鬼族(吸血鬼)なので主人公の血を好みます。
※予告なく性描写が入ります。
※一部メイン攻め以外との性描写あり。総受け気味。
※シリアスもありますが基本的に明るめのお話です。
※ムーンライトノベルスにも掲載しています。
茶番には付き合っていられません
わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。
婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。
これではまるで私の方が邪魔者だ。
苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。
どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。
彼が何をしたいのかさっぱり分からない。
もうこんな茶番に付き合っていられない。
そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。
まさか転生?
花菱
ファンタジー
気付いたら異世界? しかも身体が?
一体どうなってるの…
あれ?でも……
滑舌かなり悪く、ご都合主義のお話。
初めてなので作者にも今後どうなっていくのか分からない……
スキルポイントが無限で全振りしても余るため、他に使ってみます
銀狐
ファンタジー
病気で17歳という若さで亡くなってしまった橘 勇輝。
死んだ際に3つの能力を手に入れ、別の世界に行けることになった。
そこで手に入れた能力でスキルポイントを無限にできる。
そのため、いろいろなスキルをカンストさせてみようと思いました。
※10万文字が超えそうなので、長編にしました。
スキル運で、運がいい俺を追放したギルドは倒産したけど、俺の庭にダンジョン出来て億稼いでます。~ラッキー~
暁 とと
ファンタジー
スキル運のおかげでドロップ率や宝箱のアイテムに対する運が良く、確率の低いアイテムをドロップしたり、激レアな武器を宝箱から出したりすることが出来る佐藤はギルドを辞めさられた。
しかし、佐藤の庭にダンジョンが出来たので億を稼ぐことが出来ます。
もう、戻ってきてと言われても無駄です。こっちは、億稼いでいるので。
【完結】キノコ転生〜森のキノコは成り上がれない〜
鏑木 うりこ
BL
シメジ以下と言われ死んでしまった俺は気がつくと、秋の森でほんわりしていた。
弱い毒キノコ(菌糸類)になってしまった俺は冬を越せるのか?
毒キノコ受けと言う戸惑う設定で進んで行きます。少しサイコな回もあります。
完結致しました。
物凄くゆるいです。
設定もゆるいです。
シリアスは基本的家出して帰って来ません。
キノコだけどR18です。公園でキノコを見かけたので書きました。作者は疲れていませんよ?\(^-^)/
短篇詐欺になっていたのでタグ変えました_(:3 」∠)_キノコでこんなに引っ張るとは誰が予想したでしょうか?
このお話は小説家になろう様にも投稿しております。
アンダルシュ様Twitter企画 お月見《うちの子》推し会に小話があります。
お題・お月見⇒https://www.alphapolis.co.jp/novel/804656690/606544354
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる