上 下
286 / 304
第三部 俺のハーレム・パーティはやっぱりおかしい/ラッキースケベは終了しました!

大激怒!

しおりを挟む
「白田!! 何、女子と抱きついているんだ!! お前には紫音がいるだろ!! 浮気者!!」

篠原が言った途端、茜ちゃんは瞬間的に距離を取り、般若のお面で顔を隠し

「お兄ちゃん!! 正座!!」

といきなり言い出した。その声には怒りが含まれているのがはっきりと分かった。
般若のお面と合間って怒りが2倍に感じた。

へ!? 何で急に?

「正座!!」

「へ?何で?」
訳も分からず聞き返すと

「何でもいいから正座!!」

俺がキョトンとしているとなおも続けて

「いいから正座!!」

怒っている完全に怒っている・・・が、何故??

怒らせた茜ちゃんは怖い! とんでもなく怖い!!
お怒りの理由は分からないが、ここは大人しく正座しておくほうが良さそうだ。

茜ちゃんは俺の後ろにいる人たちの顔を一通り見ると

「なんで女子ばっかなの!! 私頑張ったんだからね!!
 お兄ちゃんたちが安全に異世界で生活できるように2000年も頑張っていたのよ!!
 国まで作って!! お兄ちゃんのために!!!
 お兄ちゃんはハーレム・パーティー作って楽しんでいたの!!」

「いや、クラスメイトだし!!」

「クラスメイトでウハウハ・ハーレムを作っていたの!!」

「いや、違うって!!」

「ねぇ~そこの小さい人!」

と篠原に尋ねた。

「さっき紫音って言っていたけど、美人でおっぱいの大きな七海紫音!?」

「そ、そうだ」

小生意気な篠原を茜ちゃんが圧倒する。

「お兄ちゃん!どういうこと!! 私がいない間にあのおっぱい女と只ならぬ関係になっていたの!!」

右手で般若のお面を抑えながら左手で拳を作り抗議してきた。

「いや、まぁ色々有って・・・・・ねぇ~」

と振り返り七海のほうを見た。

「茜さん、碧くんを攻めないでください」

七海が助け舟を出してくれる。

「あんた何よ!! なんでお兄ちゃんの肩を持つの!! 
 私というものが有りながら浮気していたのよ!!」

「茜さん。私が七海紫音です」

「え! その顔・・・・・」

と一瞬、骸骨の顔に驚きはしたが七海の下に歩き出し、いや、歩いていると言うより地面を浮きながら移動していた。
骸骨の顔をした七海の前で止まった。

「泥棒ネコ!!」

と怒声を上げ骨しか無い七海の顔をじっくり見ると

「あぁ~~~この骨女、雌の顔している!!
 お兄ちゃんのこと好きで好きで仕方ないって顔している!!!」

というと七海は両手で顔を隠した。

「茜ちゃん、言い過ぎだよ! 七海さんに失礼だよ!」

と将太が茜ちゃんに詰め寄った。

「あんた誰よ!!」

「僕、将太だよ!」

「え!? 嘘!! 何で女になっているのよ!! しかも・・・・び、び、美少女になってる!」

茜ちゃんの声はうろたえていた。

「何か異世界へ来て・・・・色々あって女の子になっちゃったんだ」

「女の子!! うそ!・・・・・なんか悔しい! ショータが美少女になっていて・・・・なんか悔しい!!
 しかも緑色の髪なんて!!」

というと将太に近寄りじっと見つめた。

「あぁ~~~ショータも雌の顔している!! お兄ちゃんを狙っているんでしょ!! 私には分かる!!
 雌の顔よ! 雌の顔!!」

「ち、違うよ!」
と言いながらも驚き下を向いた。

「あ、茜さま、落ち着いて」

智弘が恐る恐る近づいてくると

「お譲ちゃん、男と女の話に小さいお子様はお呼びじゃないの。今、大人の話しをしているの!!あっち行ってね!!」

と彼方を指差した。

「いや、俺・・・・・・水原智弘なんだけど」

「えーーーーーーーーーーーーー!! なんでヘンタイまで女の子になっているの!!
 しかもこんなに小さい子供に!」

というと背の低い智弘を覗き込み顔をじっくりと見た。

「うん! 良し! 雌の顔をしていないわね!! お兄ちゃんにちょっかい出すことは無さそうね。
 で、なんでこんなに幼く成っちゃったのよ!! しかも水色の髪ってなんなのよ!!」

「話せば長くなるので・・・・・・則之もいるよ」

「則之さんも無事なのね。千代も喜ぶわ!
 で、まさか則之さんも女になっていたりしないわよね~」

と智弘の顔をじっと見ると目をそらし空を向いた。

「え!!なに!! まさか金髪の美女とかになっていないわよね」

「・・・・・そ、それが・・・・・」

「茜殿! 拙者でゴザル」

茜の前に180cmを超える金髪の大女が前にやって来た。

「え!! の、の、則之さん!?」

金髪の大女は黙って頷いた。

「えーーーーーーーー!!」

茜は後に仰け反り大声を上げた。

「ほ、本当に則之さん?」

「そうでゴザル。黒木則之でゴザル」

「う、うそーーーー! 何で則之さんが金髪の美女なんかになっているの!! なんか納得いかない!!」

「拙者も納得いかないでゴザルよ~」

「だよな! 則之が金髪の美女はおかしいよな! 絶対、メスゴリラになると思うよな!」

と正座しながら会話に加わろうとした。

「お兄ちゃんは黙っていて!!」

「はぃ・・・・・・・」

茜ちゃんも強い言い方に俺はシュンとなってしまった。

「則之さんはどうかな?」

と茜は背の高い則之を見上げながら入念に見った。

「うん、宜しい!! 則之さんは雌の顔していない! うんうん。
 でも・・・・・・千代がなんか可哀想」

「松平がどうかしてでゴザルか?」

「あ、いえ、なんでもないの。こちらの話ですから。 千代もこっちに来ていますよ。 
 私より先に、この街に来たはずだけど」

「そうでござるか。街の中いるかもしれないでゴザルな」

後日、則之は松平千代と剣を合わせたのを知る事になる。


なおも茜はクラスメイトの顔を一人一人に近寄り、疑い深く表情を覗き見た。

「良し! 良し! 良し! 良し! 良し! 良し! 良し! 
 う~~ん、この人はちょっと怪しいけど雌の顔をしてないから良しとしよう
 うん? 何、この人、こんなエッチな服着ているの? お兄ちゃんを誘惑していない?・・・・・・
 あ~でも、お兄ちゃんに興味無さそうね!」

と一通り見ると

「なんだ~お兄ちゃん、意外とモテ無いんだ~ 良かった~」

と振り向きながら言った。

妹よ、そんな大きな声で言わないでくれ!
そんなことは俺が一番分かっている!!

そして、エイジアさんの前に立つと

「あぁ~~~この犬女は怪しい!! あんた、お兄ちゃんのこと好きなの?」

エイジアさんはハッとした顔をしながら

「好きといえば好きですけど・・・・・」

茜は恥ずかしそうに下を向くエイジアさんを下に潜るようにして覗いた。

「う~~ん、でもちょっと違うわね~ 雌の顔と言うより親子兄弟の情に近いような・・・・・」

「茜ちゃん! エイジアさんには何度と無く助けてもらったんだよ! 
 それ以上失礼なことを言うとお兄ちゃん、怒るからね!!」

「え!そうなの!? ごめんなさい。エイジアさんと言いました? お兄ちゃんを助けてくれてありがとうございました」

と言うと深々と頭を下げた。

「でも、お兄ちゃんは渡しませんからね!!」

としっかり釘を刺しておくことは忘れなかった。

そして、ネーナさんの前に立ち止まると

「怪しい!! この年増女、怪しい!! おっぱい大きいし、何かエロイ!
 年上の魅力とか言ってお兄ちゃんを垂らしこんでいそう!!」

なぜ俺に関係のある女性ばかり当てることが出来るんだ!!
こんなにも俺に関係のある女性を見て当てるとは!

「お前はこのおっぱいでお兄ちゃんを騙くらかしているのか!!」

というといきなりネーナさんの胸を鷲掴みにした。

「痛~~い! 止めてください! 茜さん!!」

「茜ちゃん!! その人は百合属性の人だから!!」

茜は振り向きながら

「え!そうなの?」

「ち、違います。私は普通です。男の人が好きですから!!」

「ほら~~お兄ちゃん! 男だって! 男!! 絶対、お兄ちゃんを狙っているに違いないわ!」

「痛い、痛い!! 茜さん! お止めください」

そのとき何者かが空からゆっくり舞い降りてきた。

ポカッ!

「いたーーー!」

茜の頭を背後から叩いた。

「茜! 何馬鹿やっているの! 碧さんに会えたんだから良いじゃない!!」

「か、か、加奈ちゃん!!」

「碧さん、お久しぶりです」

というと加奈は正座している碧の下に行き両手を取った。

そして

「うううううう、良かったです。碧さんがご無事で。私も心配で心配で・・・うううううう
 碧さんが本当に無事で良かったです」

と泣き出した。

「ありがとう。ありがとう」

と言って思わず加奈を両手を握り締めた。

「あーーーーーー!! 加奈! 何やってるの!! そこは私の場所なんだから!!」

と言って加奈を力ずくでどかし正座している碧の膝の上に座り込む茜であった。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

クラス転移したひきこもり、僕だけシステムがゲームと同じなんですが・・・ログアウトしたら地球に帰れるみたいです

こたろう文庫
ファンタジー
学校をズル休みしてオンラインゲームをプレイするクオンこと斉藤悠人は、登校していなかったのにも関わらずクラス転移させられた。 異世界に来たはずなのに、ステータス画面はさっきやっていたゲームそのもので…。

彼女をイケメンに取られた俺が異世界帰り

あおアンドあお
ファンタジー
俺...光野朔夜(こうのさくや)には、大好きな彼女がいた。 しかし親の都合で遠くへと転校してしまった。 だが今は遠くの人と通信が出来る手段は多々ある。 その通信手段を使い、彼女と毎日連絡を取り合っていた。 ―――そんな恋愛関係が続くこと、数ヶ月。 いつものように朝食を食べていると、母が母友から聞いたという話を 俺に教えてきた。 ―――それは俺の彼女...海川恵美(うみかわめぐみ)の浮気情報だった。 「――――は!?」 俺は思わず、嘘だろうという声が口から洩れてしまう。 あいつが浮気してをいたなんて信じたくなかった。 だが残念ながら、母友の集まりで流れる情報はガセがない事で 有名だった。 恵美の浮気にショックを受けた俺は、未練が残らないようにと、 あいつとの連絡手段の全て絶ち切った。 恵美の浮気を聞かされ、一体どれだけの月日が流れただろうか? 時が経てば、少しずつあいつの事を忘れていくものだと思っていた。 ―――だが、現実は厳しかった。 幾ら時が過ぎろうとも、未だに恵美の裏切りを忘れる事なんて 出来ずにいた。 ......そんな日々が幾ばくか過ぎ去った、とある日。 ―――――俺はトラックに跳ねられてしまった。 今度こそ良い人生を願いつつ、薄れゆく意識と共にまぶたを閉じていく。 ......が、その瞬間、 突如と聞こえてくる大きな声にて、俺の消え入った意識は無理やり 引き戻されてしまう。 俺は目を開け、声の聞こえた方向を見ると、そこには美しい女性が 立っていた。 その女性にここはどこだと訊ねてみると、ニコッとした微笑みで こう告げてくる。 ―――ここは天国に近い場所、天界です。 そしてその女性は俺の顔を見て、続け様にこう言った。 ―――ようこそ、天界に勇者様。 ...と。 どうやら俺は、この女性...女神メリアーナの管轄する異世界に蔓延る 魔族の王、魔王を打ち倒す勇者として選ばれたらしい。 んなもん、無理無理と最初は断った。 だが、俺はふと考える。 「勇者となって使命に没頭すれば、恵美の事を忘れられるのでは!?」 そう思った俺は、女神様の嘆願を快く受諾する。 こうして俺は魔王の討伐の為、異世界へと旅立って行く。 ―――それから、五年と数ヶ月後が流れた。 幾度の艱難辛苦を乗り越えた俺は、女神様の願いであった魔王の討伐に 見事成功し、女神様からの恩恵...『勇者』の力を保持したまま元の世界へと 帰還するのだった。 ※小説家になろう様とツギクル様でも掲載中です。

神々に育てられた人の子は最強です

Solar
ファンタジー
突如現れた赤ん坊は多くの神様に育てられた。 その神様たちは自分たちの力を受け継ぐようその赤ん 坊に修行をつけ、世界の常識を教えた。 何故なら神様たちは人の闇を知っていたから、この子にはその闇で死んで欲しくないと思い、普通に生きてほしいと思い育てた。 その赤ん坊はすくすく育ち地上の学校に行った。 そして十八歳になった時、高校生の修学旅行に行く際異世界に召喚された。 その世界で主人公が楽しく冒険し、異種族達と仲良くし、無双するお話です 初めてですので余り期待しないでください。 小説家になろう、にも登録しています。そちらもよろしくお願いします。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で最強に・・・(旧:学園最強に・・・)

こたろう文庫
ファンタジー
カクヨムにて日間・週間共に総合ランキング1位! 死神が間違えたせいで俺は死んだらしい。俺にそう説明する神は何かと俺をイラつかせる。異世界に転生させるからスキルを選ぶように言われたので、神にイラついていた俺は1回しか使えない強奪スキルを神相手に使ってやった。 閑散とした村に子供として転生した為、強奪したスキルのチート度合いがわからず、学校に入学後も無自覚のまま周りを振り回す僕の話 2作目になります。 まだ読まれてない方はこちらもよろしくおねがいします。 「クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される」

あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。

▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ...... どうしようΣ( ̄□ ̄;) とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!! R指定は念のためです。 マイペースに更新していきます。

条件付きチート『吸収』でのんびり冒険者ライフ!

ヒビキ タクト
ファンタジー
旧題:異世界転生 ~条件付きスキル・スキル吸収を駆使し、冒険者から成り上がれ~ 平凡な人生にガンと宣告された男が異世界に転生する。異世界神により特典(条件付きスキルと便利なスキル)をもらい異世界アダムスに転生し、子爵家の三男が冒険者となり成り上がるお話。   スキルや魔法を駆使し、奴隷や従魔と一緒に楽しく過ごしていく。そこには困難も…。   従魔ハクのモフモフは見所。週に4~5話は更新していきたいと思いますので、是非楽しく読んでいただければ幸いです♪   異世界小説を沢山読んできた中で自分だったらこうしたいと言う作品にしております。

月が導く異世界道中extra

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  こちらは月が導く異世界道中番外編になります。

処理中です...