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第二部 お兄ちゃん、待っててね!/ラッキースケベは必・・・あぁ! そんなものねぇーよ!!

降臨・・・なの?

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そこへ鮮烈な雷が落ちた。
二人と一悪魔は突然の事に呆然としてた。

「フェネクシー!! あなた、何嘘言っているの!! 私があなたなんかに負けるわけ無いでしょ!訂正しなさいよ。私にボコられたって」

突如として白い服を着た女神が現れた。

「ゲゲ! 名無しの女神!」
あまりにも急に女神が登場したのでフェネクシーは驚いた。

「茜さん、こんな奴の話、真に受けちゃダメですよ。高齢のジジーでボケていますからね!」

「ジジーとは何だ!お前だって本当ならババーなんじゃろ! 女神の間にいるから年を取らないだけじゃろうが」

「あんたなんか殆ど寝ているだけじゃない! それが最古の大魔王ですって。プークスクスクス。ただの死にぞこないでしょ!!」

「お前なんか女神の間で何もすることないがボッチだろうが。ボッチ女神!」

「あんただって寝ているだけで何もしていないでしょ!!」

「配下を守るために結界を張っているんじゃぞ。どこかのボッチ女神とは違って慕ってくれる者も沢山おって困るな~ハハハハハ」

「頭きた!! 今すぐ魔族界へ行ってヘルフレイムやブリッツライトニングを乱れ打ちしてこようかな!」

というと女神はSky highの呪文を唱え飛び立とうとした瞬間、茜に足を引っ張られ地面に引き摺り下ろされた。
その瞬間、フェネクシーは驚いた顔をするのであった。

「女神!! 正座!!」
とフェネクシーの隣に正座をさせられた。

「お前たち、ウルサイ!! 静かにしろ!」

「ワシは何にも悪くないじゃろ」

「よく言うわね、あなたが嘘を言うからこうなったのじゃない! あなたごときに負けるわけ無いじゃない」

「お前こそ、何言っているんだ。あの時はお前の負けだろう」

「負けてなんかいないわよ!! あなたこそ死にぞこないじゃない!!」

女神とフェネクシーの口論は正座してもなおも続く。

「お前の負・・・・ウガ!!」

「あなたこそ・・・・うっ!! 痛い痛い痛い」

「お前ら黙れ!!」
と茜は二人にアイアンクローを噛ましながら続けた。

「お前たち二人の勝負の話なんて聞きたくないわ。
 あんたたちの思い出話なんてどうでもいいの!! 
 そんな事は後でやって頂戴!! 私はお兄ちゃんのことが聞きたいの!
 
 分かった!!・・・・・・・・返事は!!」

とアイアンクローをしていた手を離すのであった。

「はい!!」
「ハ、ハイ!」

一呼吸置いて茜が女神に尋ねた。

「お兄ちゃんはどこにいるの?」

「碧さんは、ハルフェルナにいます」
と女神が言った瞬間、茜の顔は満面の笑みを浮かべた。

一瞬間を開けた後

「・・・・・・遠い未来。今から2000年後のハルフェルナに」

「えーーーーー」
「え~~~」

「な、何でそうなるの? 私たちはお兄ちゃんが召喚されてからハルフェルナに来たのよ。
 なぜ、お兄ちゃんが未来にいるのよ! 可笑しいじゃない!」

「碧さんと茜さんでは運命さだめが違うのですよ。
 私の力でもどうにもならないことなのです。神といえども万能ではないのです」

「何言っているのよ!分かるように説明しなさいよ!」

「だから運命さだめ・・・・・・時間の流が違うのです」

「え?何?時間の流れ?」

「みなさんの居た世界、ハルフェルナ、女神の間で時間の流が違うのです。
 女神の間には時間と言う概念がないのです。
 だから私は年を取らないのです。
 碧さんが修学旅行中の事故で亡くなりそうになったとき、あのままでは死んでしまうので咄嗟に女神の間に召喚したのです」

女神は一呼吸置いて続けた。

「そのときにハルフェルナからの召喚が重なったので未来のハルフェルナに送ったのです。
 みなさんのいう『世界』は沢山あり、召喚の依頼も多くあります。
 同じように時間の流れも多くあり、同じ世界からの召喚者でもハルフェルナ来ると時代が異なります。
 ネンロとヒスターがみなさんの世界では時代が違っていたように、茜さんと碧さんでは時代が異なることもあります。
 そして、普通の人間は女神の間に長時間いることはできないのです。
 召喚されないと人間は女神の間から出ることは出来ないのです。
 茜さんは直接ハルフェルナから召喚されたのでこの時代に送られる事になったのです。
 せめて茜さんは碧さんと同じ世界へと思って今回の召喚に選ばせて貰いました」



「じゃ、私はどうすればいいのよ、どうすればお兄ちゃんに会えるのよ?」

「それは一度みなさんの世界へ戻るしかありません。
 茜さんの一日はハルフェルナの100年以上に相当します。
 一度戻って又ハルフェルナに戻っての繰り返しをするしか無いと思います。
 ただ、問題なのは正確に100年では無いし、徐々に時間もずれていく可能性もあります。
 それでも、一度戻る方法しか無いと思います」

女神の言葉を聞いたとき茜はガクッと膝を落とし地面に両手をついた。

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