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第一部 俺のハーレム・パーティがちょっとおかしい/ラッキースケベは必要ですか?
魔法少女デビュー戦~おいしいところは頂いちゃいましたよ
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朝食後、スライムを狩ったのだが・・・・・・
魔法職の智弘、七海はファイヤーボール1発で燃やしつくせるのだが戦闘職の俺は何度もスライムを斬りつけないと倒すことが出来なかった。
お前は戦闘職ではなく、ただの料理人だろ!と言うツッコミは無しにしてくれ。
苦戦するのは則之も同じだった。
則之ほどの技量を持っていても3,4回斬らないとスライムは倒れてくれなかった。
非常に効率が悪い。
しかも、スライムは焼け焦げるか刻まれて散り散りになってしまって売れるところが何一つない。
経験値も微々たるものしかない。
くたびれ損なのだが放置しておくと子供や家畜などに被害が及ぶので倒さないわけには行かない。
その後、みんなでスライムの文句を言いながら昼食を取ることにした。
先日覚えたマーボー豆腐にする事にした。
今では料理のレシピも増えに増え、パスタ、餃子、ハンバーグ、サバの味噌煮、ブリ大根、鳥のから揚げetc
包丁は『恐ろしく切れる包丁』に、鍋類も『恐ろしく頑丈な鍋』になっていた。
最近は、マジで両手鍋を被ろうかと真剣に考えている。
・・・・・・死にたくない、ここは格好など気にせず被るようにしよう。
今回はカレーのルーを現代から仕入れることが出来るようになった。
これを商業ギルドに流し転売して稼ぐつもりだ。
今やナミラーの町は空前のカレーブーム!!
多くの店でカレーを出しているのだが俺のカレーとは勝負にならない。
カレーを香辛料から作るのは結構、骨が折れる。
おいしいカレーを作ろうと思うと配合具合が凄く難しいのだ。
手軽に作れるルーがあれば過程でも手軽にカレーが楽しめる。
隣の家がカレーを作れば・・・・・匂いに釣られて明日は我が家でもカレーとなる
ウハウハでは無いか!!
智弘と二人顔を見合わせて
「これならいける!!」
「楽してウハウハ作戦」は成功間違いなし!!
と二人して悪徳商人のように笑んだ。
幼女となった智弘と悪巧みは何か変な感じがしたが中身は以前のままの智弘で安心したのであった。
が、残念なお知らせがある。
カレー屋で大成功している俺だが・・・・・・・
ナミラーの町では俺のカレーの事を
『BLカレー』
と呼び、普通のカレーとは違うカレーと認識されている。
勘弁してくれ。頼むからその呼び名だけは許してくれ。
午後は街道を進みイズモニアの方へ行ってみる事にした。
モンスターがいそうな森へ入り討伐の準備を整える。
「ここならスライムより強いモンスターが出てきそうだ。魔法少女のデビュー戦ですよ~~」
智弘がマジカルなんちゃらを振り回し一人テンションを上げている。
スライムでは魔法少女の実力を発揮できないでいたので鬱憤が溜まっているようだ。
智弘は魔法少女になった事により多くの魔法が解放された。
今まではヒールとファイヤーボールくらいしか仕えなかったのが
ハイヒール、エクストラハイヒール、フレイムアロー、ヘルフレイム、アイスボール、コールドスプラッシュ、ウォーターウェイブ
さすが、七海ほどではないが使える魔法が一気に増えた。
何気に初級魔法のウォーターを使える事になったのは大きいと思う。
俺も300Lほどマジックランドセルに入れてはあるが、七海と智弘の二人いれば綺麗な水の確保は容易になる。
「トモ君がエクストラハイヒールを覚えた今、僕・・・・・いらない子?」
上目遣いで俺を見るな、将太。
最近、背が縮んでまつげが伸び、どう見ても女の子にしか見えないんだ。
「いや、そんな事は無い。俺は今でも将太にヒールをかけて欲しいぞ!!
あの魔女っ子も『聖女様のヒールは力が違う』って言っていたじゃないか」
「ホント?」
だから上目遣いは止めろ。
小動物が懇願するような将太であった。
森の奥へ行くと案の定オークが4匹出てきた。
智弘が誰よりも先に馬車から飛び出しオークと対峙した。
マジカルなんちゃらをバトントワリングのように回転させると2mほどに伸びた。
「往生せいや!」
と幼女が叫ぶ。
教育上どうなのだろうかと思うが・・・・・
中身はヘンタイ高校生だからな・・・・・
なんだかな~
伸びたマジカルなんちゃらがオークの頭にヒットすると・・・・・・
口で言うのが憚られる状態になった。
そして、隣にいた1匹に
「フレイムアロー」
と心臓に向かって魔法を唱えた。
フレイムアローはオークの体を貫き絶命した。
間髪入れず3匹目のオークにアイスボールをぶつけヨロケタ隙にマジカルなんちゃらが5mほど伸び頭を貫いた。
あっという間に3匹が天に召されたのであった。
強い! すんげーー強いではないか!!
3匹を瞬殺!
一応、オークは雑魚キャラと言えば雑魚なのかもしれないが一般人にはとてもではないが倒すことは出来ない。
オークを一人で倒すことが出来たら『一人前の冒険者』と言われるそうだ。
俺が倒せたのは女神様のくれたオマケの数々があってのことだ。
現代に戻ったら『幼女無双戦記』でも書いて人気小説投稿サイト・ベータタウンにでも投稿してみるか。
残り一匹は則之が一刀両断にして戦いは終わった。
俺がマジカルランドセルからまぐろ君、中華鍋を出したときには戦いは終わっていた。
「水原君、凄い。魔法少女って戦士系なのかな?」
「魔法剣士といったところだと思う」
「これで戦力アップだね。トモ君」
「お前は孫悟空か! マジカルなんちゃらって如意棒がモデルになってるんじゃないか。
あぁ、一段と役立たずになっていく俺。肩身狭いな~」
「何言ってるんだ、碧には討伐後に大事な仕事が待っているじゃないか!!」
「・・・・・また、アレをちょん切るの?」
「そう。アレをちょん切るのがお前の大事な仕事」
「いや、もういいんじゃないか? 10セットくらいランドセルに入っているぞ!」
「何言っているんだ。あれが一番高く売れるんだから。
頼むよ。 か・い・た・い」
クソー!俺がアレに触るのを嫌っているのを知っているくせに。
いや、誰もがそうだろう。
想像してくれ!
アレに触ってちょん切るんだぞ!
しかもタマも掴むんだぞ!!
勘弁してくれよ。
といつまでも文句ばかり言っていられないので、俺は仕方なく解体作業を進めた。
初めてオーク棒、玉のセットを切ってからも何度かオークを討伐していたのでランドセルの中には10セットほど入っている。
なぜ、売りに行かないかというと・・・・・・
タマおばちゃんに頭の上で棒の方をブンブン振り回されたくないからだ。
あれは気持ちの良いものでは無い。
が、そろそろ売りに行っておかないと溜まる一方で量が多くなりすぎランドセルが臭くなりそうな気がして精神衛生的に宜しくないと。
仕方が無いので今日、売りに行く事にした。
森を抜け街道に出るといきなり則之が叫んだ
「何か来るでゴザル!!」
その声は明らかに危険を知らせる声だった。
上空を見ると大きな鷲のようなモンスターに追いかけられている人間が猛スピードでこっちにやって来た。
この世界に来て初めて空飛ぶ魔法を見た。
有るんだ飛空魔法。
「グリフォンだ!!」
智弘の声は恐怖を含む警戒を知らせている。
俺もグリフォンというモンスターがどれくらい危険か分かっている。
その辺にいる雑魚と訳が違う。
ボスレベルのモンスターだ。
追いかけられていた人間は俺たちの100m前方で地面に砂埃を上げながら激突した。
「やばいぞ、あの人、おっちんでいるかもしれないぞ」
則之が馬車を飛ばし落ちてきた人のほうへ走らせる。
グリフォンも獲物を掻っ攫うように急降下してくる。
「サンダーボルト!」
七海が馬車の中から魔法を撃つが当たらない。
が、これが良い牽制になりグリフォンの注意が俺たちに向く・・・・・・・
全員が馬車から降り臨戦態勢をひく。
「キェー」
グリフォンが威嚇の声を上げる。
ちょっと不味いんでない? 相手、グリフォンよ。
「ファイヤーボール」
智弘が撃つがやはり当たらない。
則之はいかに剣の達人だとしても空を飛ぶ相手には無力。
グリフォンが俺たちに狙いを定め急降下をする。
「アースウオール」
七海がとっさに魔法を唱え俺たちの前に土の壁を作る。
ドン!
「ギェーーーーーーーー」
グリフォンが土の壁に激突し衝撃で壁が崩れる。
そこに智弘が炎の矢・フレイムアローをグリフォンの顔面にブチ当てる。
「キェキェーーー」
一瞬、怯んだ隙に七海が大量の水のウォーターウェイブをグリフォンの上空より降り注がれる。
攻撃するというより羽を濡らし動きを鈍らせるために使用したようだ。
一気に降り注ぐ大量の水の重さにグリフォンが地上に落ちてきた。
その瞬間を狙っていたように則之が斬りかかる。
バシュッ!
と音と共に鮮血が吹き出る。
右の翼の一部を切り落としたのだが傷は浅くグリフォンは舞い上がり逃走を計った。
強キャラだけあって引き際を心得ている。
チ・ヤ~~~~ンス!!
と俺は口元を歪める。
多分、相当あくどい顔をしていたことだろう。
グリフォンが後ろ向きになった瞬間、サックブラッド・ナイフを手元に呼び出し力いっぱい投げつけた。
「往生、せいや!!」
ブスッ!
刺さった!!
まさか本当に当たるとは思ってもいなかった。
グリフォンはそのまま落下し動くことはなかった。
「やっちゃった、俺、やっちゃった!
いや~みんな悪いね、美味しいところだけもらっちゃって」
「碧、お前な~今日は俺の日だろう。美味しいところ持っていくなよな!」
「悪いねぇ~~ハハハハハ」
何もせずグリフォンという強敵を仕留めた俺であった。
「ヒール」「ヒール」「ヒール」
慌てて将太が空を飛んで来た人にヒールを掛ける。
出血も収まり傷も消えた。
顔を見ると
うっ、イケメン!!
一瞬、女か!?と思ったがボサボサの長髪、ドロの付いた顔、薄汚れたダボダボの服に泥だらけの長ズボン。
着ている服はけして高そうでは無いが中世的な堀の深いヨーロピアン的なイケメンでいやがる。
しかもパツキン!!
クラスの女子が見たら全員、キャーキャー騒ぎそうだ。
チッ! 助けるのではなかった!!
とは思わない事もないがとりあえず馬車に運び寝かせ、ゆっくり走りナミラーの町へ向かった。
一応、討伐品としてグリフォンの遺体も回収しておいたのは言うまでもない。
魔法職の智弘、七海はファイヤーボール1発で燃やしつくせるのだが戦闘職の俺は何度もスライムを斬りつけないと倒すことが出来なかった。
お前は戦闘職ではなく、ただの料理人だろ!と言うツッコミは無しにしてくれ。
苦戦するのは則之も同じだった。
則之ほどの技量を持っていても3,4回斬らないとスライムは倒れてくれなかった。
非常に効率が悪い。
しかも、スライムは焼け焦げるか刻まれて散り散りになってしまって売れるところが何一つない。
経験値も微々たるものしかない。
くたびれ損なのだが放置しておくと子供や家畜などに被害が及ぶので倒さないわけには行かない。
その後、みんなでスライムの文句を言いながら昼食を取ることにした。
先日覚えたマーボー豆腐にする事にした。
今では料理のレシピも増えに増え、パスタ、餃子、ハンバーグ、サバの味噌煮、ブリ大根、鳥のから揚げetc
包丁は『恐ろしく切れる包丁』に、鍋類も『恐ろしく頑丈な鍋』になっていた。
最近は、マジで両手鍋を被ろうかと真剣に考えている。
・・・・・・死にたくない、ここは格好など気にせず被るようにしよう。
今回はカレーのルーを現代から仕入れることが出来るようになった。
これを商業ギルドに流し転売して稼ぐつもりだ。
今やナミラーの町は空前のカレーブーム!!
多くの店でカレーを出しているのだが俺のカレーとは勝負にならない。
カレーを香辛料から作るのは結構、骨が折れる。
おいしいカレーを作ろうと思うと配合具合が凄く難しいのだ。
手軽に作れるルーがあれば過程でも手軽にカレーが楽しめる。
隣の家がカレーを作れば・・・・・匂いに釣られて明日は我が家でもカレーとなる
ウハウハでは無いか!!
智弘と二人顔を見合わせて
「これならいける!!」
「楽してウハウハ作戦」は成功間違いなし!!
と二人して悪徳商人のように笑んだ。
幼女となった智弘と悪巧みは何か変な感じがしたが中身は以前のままの智弘で安心したのであった。
が、残念なお知らせがある。
カレー屋で大成功している俺だが・・・・・・・
ナミラーの町では俺のカレーの事を
『BLカレー』
と呼び、普通のカレーとは違うカレーと認識されている。
勘弁してくれ。頼むからその呼び名だけは許してくれ。
午後は街道を進みイズモニアの方へ行ってみる事にした。
モンスターがいそうな森へ入り討伐の準備を整える。
「ここならスライムより強いモンスターが出てきそうだ。魔法少女のデビュー戦ですよ~~」
智弘がマジカルなんちゃらを振り回し一人テンションを上げている。
スライムでは魔法少女の実力を発揮できないでいたので鬱憤が溜まっているようだ。
智弘は魔法少女になった事により多くの魔法が解放された。
今まではヒールとファイヤーボールくらいしか仕えなかったのが
ハイヒール、エクストラハイヒール、フレイムアロー、ヘルフレイム、アイスボール、コールドスプラッシュ、ウォーターウェイブ
さすが、七海ほどではないが使える魔法が一気に増えた。
何気に初級魔法のウォーターを使える事になったのは大きいと思う。
俺も300Lほどマジックランドセルに入れてはあるが、七海と智弘の二人いれば綺麗な水の確保は容易になる。
「トモ君がエクストラハイヒールを覚えた今、僕・・・・・いらない子?」
上目遣いで俺を見るな、将太。
最近、背が縮んでまつげが伸び、どう見ても女の子にしか見えないんだ。
「いや、そんな事は無い。俺は今でも将太にヒールをかけて欲しいぞ!!
あの魔女っ子も『聖女様のヒールは力が違う』って言っていたじゃないか」
「ホント?」
だから上目遣いは止めろ。
小動物が懇願するような将太であった。
森の奥へ行くと案の定オークが4匹出てきた。
智弘が誰よりも先に馬車から飛び出しオークと対峙した。
マジカルなんちゃらをバトントワリングのように回転させると2mほどに伸びた。
「往生せいや!」
と幼女が叫ぶ。
教育上どうなのだろうかと思うが・・・・・
中身はヘンタイ高校生だからな・・・・・
なんだかな~
伸びたマジカルなんちゃらがオークの頭にヒットすると・・・・・・
口で言うのが憚られる状態になった。
そして、隣にいた1匹に
「フレイムアロー」
と心臓に向かって魔法を唱えた。
フレイムアローはオークの体を貫き絶命した。
間髪入れず3匹目のオークにアイスボールをぶつけヨロケタ隙にマジカルなんちゃらが5mほど伸び頭を貫いた。
あっという間に3匹が天に召されたのであった。
強い! すんげーー強いではないか!!
3匹を瞬殺!
一応、オークは雑魚キャラと言えば雑魚なのかもしれないが一般人にはとてもではないが倒すことは出来ない。
オークを一人で倒すことが出来たら『一人前の冒険者』と言われるそうだ。
俺が倒せたのは女神様のくれたオマケの数々があってのことだ。
現代に戻ったら『幼女無双戦記』でも書いて人気小説投稿サイト・ベータタウンにでも投稿してみるか。
残り一匹は則之が一刀両断にして戦いは終わった。
俺がマジカルランドセルからまぐろ君、中華鍋を出したときには戦いは終わっていた。
「水原君、凄い。魔法少女って戦士系なのかな?」
「魔法剣士といったところだと思う」
「これで戦力アップだね。トモ君」
「お前は孫悟空か! マジカルなんちゃらって如意棒がモデルになってるんじゃないか。
あぁ、一段と役立たずになっていく俺。肩身狭いな~」
「何言ってるんだ、碧には討伐後に大事な仕事が待っているじゃないか!!」
「・・・・・また、アレをちょん切るの?」
「そう。アレをちょん切るのがお前の大事な仕事」
「いや、もういいんじゃないか? 10セットくらいランドセルに入っているぞ!」
「何言っているんだ。あれが一番高く売れるんだから。
頼むよ。 か・い・た・い」
クソー!俺がアレに触るのを嫌っているのを知っているくせに。
いや、誰もがそうだろう。
想像してくれ!
アレに触ってちょん切るんだぞ!
しかもタマも掴むんだぞ!!
勘弁してくれよ。
といつまでも文句ばかり言っていられないので、俺は仕方なく解体作業を進めた。
初めてオーク棒、玉のセットを切ってからも何度かオークを討伐していたのでランドセルの中には10セットほど入っている。
なぜ、売りに行かないかというと・・・・・・
タマおばちゃんに頭の上で棒の方をブンブン振り回されたくないからだ。
あれは気持ちの良いものでは無い。
が、そろそろ売りに行っておかないと溜まる一方で量が多くなりすぎランドセルが臭くなりそうな気がして精神衛生的に宜しくないと。
仕方が無いので今日、売りに行く事にした。
森を抜け街道に出るといきなり則之が叫んだ
「何か来るでゴザル!!」
その声は明らかに危険を知らせる声だった。
上空を見ると大きな鷲のようなモンスターに追いかけられている人間が猛スピードでこっちにやって来た。
この世界に来て初めて空飛ぶ魔法を見た。
有るんだ飛空魔法。
「グリフォンだ!!」
智弘の声は恐怖を含む警戒を知らせている。
俺もグリフォンというモンスターがどれくらい危険か分かっている。
その辺にいる雑魚と訳が違う。
ボスレベルのモンスターだ。
追いかけられていた人間は俺たちの100m前方で地面に砂埃を上げながら激突した。
「やばいぞ、あの人、おっちんでいるかもしれないぞ」
則之が馬車を飛ばし落ちてきた人のほうへ走らせる。
グリフォンも獲物を掻っ攫うように急降下してくる。
「サンダーボルト!」
七海が馬車の中から魔法を撃つが当たらない。
が、これが良い牽制になりグリフォンの注意が俺たちに向く・・・・・・・
全員が馬車から降り臨戦態勢をひく。
「キェー」
グリフォンが威嚇の声を上げる。
ちょっと不味いんでない? 相手、グリフォンよ。
「ファイヤーボール」
智弘が撃つがやはり当たらない。
則之はいかに剣の達人だとしても空を飛ぶ相手には無力。
グリフォンが俺たちに狙いを定め急降下をする。
「アースウオール」
七海がとっさに魔法を唱え俺たちの前に土の壁を作る。
ドン!
「ギェーーーーーーーー」
グリフォンが土の壁に激突し衝撃で壁が崩れる。
そこに智弘が炎の矢・フレイムアローをグリフォンの顔面にブチ当てる。
「キェキェーーー」
一瞬、怯んだ隙に七海が大量の水のウォーターウェイブをグリフォンの上空より降り注がれる。
攻撃するというより羽を濡らし動きを鈍らせるために使用したようだ。
一気に降り注ぐ大量の水の重さにグリフォンが地上に落ちてきた。
その瞬間を狙っていたように則之が斬りかかる。
バシュッ!
と音と共に鮮血が吹き出る。
右の翼の一部を切り落としたのだが傷は浅くグリフォンは舞い上がり逃走を計った。
強キャラだけあって引き際を心得ている。
チ・ヤ~~~~ンス!!
と俺は口元を歪める。
多分、相当あくどい顔をしていたことだろう。
グリフォンが後ろ向きになった瞬間、サックブラッド・ナイフを手元に呼び出し力いっぱい投げつけた。
「往生、せいや!!」
ブスッ!
刺さった!!
まさか本当に当たるとは思ってもいなかった。
グリフォンはそのまま落下し動くことはなかった。
「やっちゃった、俺、やっちゃった!
いや~みんな悪いね、美味しいところだけもらっちゃって」
「碧、お前な~今日は俺の日だろう。美味しいところ持っていくなよな!」
「悪いねぇ~~ハハハハハ」
何もせずグリフォンという強敵を仕留めた俺であった。
「ヒール」「ヒール」「ヒール」
慌てて将太が空を飛んで来た人にヒールを掛ける。
出血も収まり傷も消えた。
顔を見ると
うっ、イケメン!!
一瞬、女か!?と思ったがボサボサの長髪、ドロの付いた顔、薄汚れたダボダボの服に泥だらけの長ズボン。
着ている服はけして高そうでは無いが中世的な堀の深いヨーロピアン的なイケメンでいやがる。
しかもパツキン!!
クラスの女子が見たら全員、キャーキャー騒ぎそうだ。
チッ! 助けるのではなかった!!
とは思わない事もないがとりあえず馬車に運び寝かせ、ゆっくり走りナミラーの町へ向かった。
一応、討伐品としてグリフォンの遺体も回収しておいたのは言うまでもない。
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