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第一部 俺のハーレム・パーティがちょっとおかしい/ラッキースケベは必要ですか?

真の異世界デビュー戦 らうんど2

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くそーー!!午前中はサックブラッド・ナイフを使った『数うちゃ当たる作戦』は失敗に終わったが、白田 碧は懲りない! めげない!! 諦めない!!!男なのだ。
午後は作戦第2段!!
『俺にはまぐろ君がある!!』
そうだ、そうなんだよ!則之のくじら君のときに女神様から贈られた『解体包丁4点セット』
その中にくじら君の次に長い解体包丁まぐろ君がいたではないか!!
以前、オークを解体したとき腕と足を切り落とすときにまぐろ君を使ったのだが、
生クリームでも切っているのか?というくらい手応えがなかった。
切れ味だけならくじら君にも負けていない。

ただ、問題はまぐろ君は刀身が湾曲していないので武器として振って斬るには向かない形状をしている。
湾曲していないと斬ったときに刀自体に負担がかかりすぎるという点だ。
それなら、突き刺せばいい!!
突き刺した後、切り上げればいい!!
これでいこう!!


そして、午前中の惨敗を癒すために・・・・・惨敗したのは俺だけだが昼食は牛丼を作ってみた。
某牛丼チェーン店風の牛肉と玉ねぎだけではなく具材に豆腐、白滝など色々入った高級店で出て来るような感じの物を作ってみた。
いざ、完成してみんなに食べてもらうと、もう当たり前の如く賞賛の嵐。

「美味しいでゴザル!!」
「アオ君の料理は最高だね」
「おいしい。白田君のお嫁さんになる人、羨ましいなぁ~」
いえいえ、七海さん、そのポジションは七海さんのために空けてありますから。

「碧。これ販売してみたら?」

「いくらで売るつもりだ? 採算が微妙だよな。カレーのうま味を知ると原価率が掛かるんだよな」

「カレーと比べてどんな割合になる?」

「カレーは一皿1000円で売って、原価率は3割。皿と労働コストを入れても5割は絶対に行かない。
が、牛丼は牛肉がメインになるからコストが上がる。一杯1000円だと原価率だけで5割近くになる」

「味的には1500円くらいで売れても良さそうな気がするけど、それにはセットで味噌汁とか欲しいと思うよな」

「そうなんだよ。セットになると手間隙が増えるから労働コストが上がる。
 そして屋台のような出店で販売している限りカレーの匂いのほうが売りやすいと思う」

「確かにそれはいえるな。『牛丼でウハウハ作戦』も失敗か」

「ウハウハまではいかないかもしれないが少量を販売してもいいのかもしれないけどな」

俺と智弘のアコギなウハウは作戦はまたしても頓挫した。



女神様にお供えをすると
大型の中華鍋とチャーハンを覚えた。
そして、包丁が『もっともっと切れるようになった』、鍋関係が『もっともっと頑丈になった』
フフフフ、午後の『俺にはまぐろ君がある作戦』に丁度良いでは無いか。



さぁ~て、午後になりましたよ。
5匹のコボルトがこちらに気が付いて迫って来る。
第2ラウンドの始まりですよ。

則之と並び前衛に出る。
則之がくじら君を颯爽と構える。
俺もまぐろ君を構える。
この日がくじら君とまぐろ君が世に並び立った初めての日。

「おりゃ~~」
と気合を入れる叫び声と共にコボルトに斬りかかった。

俺の一刀をコボルトは嘲笑うように左右にかわす。
当たらない。

ズゴ! バシュッ!
隣からコボルトをブッタ斬る音が聞こえる。

スカッ スカツ
俺は空を切る音しか聞こえない。

良い刀があっても当たらなければ宝の持ち腐れだ。
則之があっという間に4匹を片付ける。

「碧殿、斬るのではなく突くでゴザル。飛びかかってくるところを突くでゴザルよ」

則之のアドバイスを聞いて当初の作戦を思い出した。。
斬るのではなく突き刺すのだ。
いかん。俺の悪いクセだ。
頭に血が上るとすぐに冷静さを失うてしまう。
こんなことでは異世界では生き残れない。
今後はいっそうの注意をしないと。

残りの1匹とにらみ合う。
コボルトも俺の戦法に合わせたのか待ちの姿勢に出た。
俺がじりじりと摺り足のようにじわりじわり前へ出るとコボルトもじわりじわり後ろに下がる。
コボルトが前に出ると今度は俺がじわりじわりと後に下がる。

にらみ合いが20,30秒ほど続いただろうか・・・・・・・



ボゴン!
ギャン!!


という音と共にコボルトが倒れた。

あっ! 突如として俺とコボルトの戦いに終止符がうたれた。
将太が新規ご購入の杖でコボルトを叩いたのであった

「将太! ●×△■▽□・・・・・・」

と声にならない叫びを上げた。
せっかくせっかくのコボルトとの一騎打ちを・・・・・
俺の見せ場を・・・・・・

「え?ダメだった?」
と可愛い笑顔で首を傾げながら言うのであった。

「あっ、いや・・・・・いい・・・・・・」

何も言えなかった・・・・・・
俺は無言で5匹のコボルトをマジカルランドセルにしまった。

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