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第一部 俺のハーレム・パーティがちょっとおかしい/ラッキースケベは必要ですか?

つかの間の休息

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あれから街道を1日掛けてルホストとの町の分岐点へ到着する。
この分岐点から2日ほどでナミラーの町へ着く。
ルホストへ行く人々と迂回路へ進む人々は、ほぼ半々という感じだった。
ルホストへ行く者は馬車が多く大量の荷物を積んでいる様子だった。
分岐点までの道はイラークへ戻る人々と行き交い賑わいがあったが、
迂回路の方はナミラーからの旅人とすれ違うことは無かった。
街道もルホストへ向かう道よりは狭くメインの街道という雰囲気ではなかった。
ポツリポツリある休憩ポイントも規模が小さいものばかりだった。

街道を進むと風景は荒涼とした平地から徐々に木々のある風景へと変わっていった。
木々から林、林から森へと変わったあたりで40匹ほどのゴブリンの集団と遭遇した。

七海が先制のスパークブレイドをブチかますと、広範囲に稲妻の刃が天から降り注ぎ、
一瞬にして10匹を超えるゴブリンが八つ裂きになった。
続いて則之が楯役になり近づいてくるゴブリンを片っ端から剣のサビにしていく。
後ろに俺がシャベルで構え則之の打ち漏らしたゴブリンを退治するのだが・・・・・
退治に時間が掛かり俺の周りにゴブリンが集まってくる。
ゴブリンもバカでは無いので則之を避け、最も弱い俺に狙いを定めてくる。
回りに来たゴブリンを智弘がファイヤーボールで撃退してくれる。
近づきすぎたゴブリンはマジカルなんちゃらで力一杯ブッ叩くのだが、
これが強烈で叩かれたゴブリンは内臓破裂しながら数十メートル飛んでいく。
その光景はさながらスプラッター。
一匹ブッ叩くごとに智弘がゴブリンの緑の血で染まっていく。
そして、近くにいる俺も緑の帰り血を浴びるのであった。
七海は近づかれると誤爆するのを恐れ近距離では連発するのではなく狙いを定めて魔法を打っているようだ。

戦闘も5分ほどで終了。怪我人は案の定、俺だけ。
将太にヒールを掛けてもらった。
HPや体力は上がったが技能が無さ過ぎる。
ゴブリンくらいでは死ぬことは無さそうだが、これから強いモンスターと遭遇することになったら厳しいことになりそうだ。
こんな腕では「フェルナンドを倒す!」なんて夢のまた夢。
俺は則之みたいに武士道精神なんて持ち合わせてはいない。真正面から遣り合おうなんて思ってはいない。
暗殺、毒殺、テロetc、最終的にフェンルナンドの息の根を止めれば良いとしか考えていない。


日が沈み始めた頃、大きめな休憩地点があったので今夜はここで休むことになった。
昼の調理では肉じゃがのレシピを覚えたので、早速、作ることにした。
本来ならカレーを作りたかたのだが、将太の女体化を考えると香りが強すぎ食欲を刺激してしまう恐れがあるので避けることにした。
レベルが上がり特典としてコショウが買えるようになった。
塩と同じでブラック、ホワイト、グリーン、ピンクと様々の種類のコショウが手に入るようになった。
せっかくなので、肉じゃがにコショウを入れ少しスパイシーな味付けにしてみた。
コショウの香りが食欲をそそる。

おお、また、レベルが上がった。
解体スキルlV1を手に入れた。
これで完成!!と思って顔を上げたら目の前に小さな女子が欲しそうな顔をして立っていた。

「お譲ちゃん、食べる?お名前は?」
コクッと頷きマリーと答えた。。

「じゃ、ちょっと待ててね。カッコいいお兄ちゃんが装ってあげるから。
パパかママはいないの?」
一人ぼっちなので心配になって聞いてみた。七海が隣でクスっと笑った。

「あっち」
と言って10人ほどの商隊のほうを指差した。

将太に頼んで商隊のほうへ送っていってもらった。

魔法で気になったことがあったので七海と智弘に聞いてみた。

「MPがあると言うことは魔法を使いすぎて0になるということだよな。
MPは回復するの?」

「俺の場合は、一晩寝ると全快するな」

「私は時間で回復するという感じかな?」

「七海、お前、ハイスペックだな」
智弘が驚いていた。続けて、

「雷系の魔法を多く使うのって何か理由があるのか?」

「特にないけど。危ないと思ったとき咄嗟に頭に浮かぶのが雷魔法なの」

「雷が多いって、お前ひょっとすると、勇者の適正があったんじゃないか?本来ならお前が勇者になるべきだったんじゃないか?」

「それはなぜだ?智弘」

「勇者の魔法は雷撃系と相場が決っているから」

「えーーー私?無い無い。そんなの荷が重いわ」
と笑いながら答えた。


「そう言えば、赤城たちは上手くやっているかな?」

「大丈夫だろ、赤城がいれば上手くまとめているよ。俺と違って人望があるからな」
智弘が渇いた笑いをしながら答えた。


「俺、気軽に水や火を頼んでいるけど、初級魔法ってどれくらいMPを消耗するの?」

「使ったときにMPを消費したという感覚はないから、ほぼ0だと思う。」

「えええええええええええ」
「えーーーーーーーーーー」

俺も智弘も驚いた。
リッチさん、半端ないっす。最高の『女神の祝福』はリッチなんじゃないか?ハイスペックすぎる。
でも、『女神の祝福』にリッチがあるってのは・・・・・どうなんだろうか。




将太がなかなか帰ってこないので迎えに行くことにした。

女の子のキャラバンの元へ行くと将太がマリーちゃんを膝の上に乗せながら笑いながら食事をしていた。

どうも、どうも と軽く頭を下げながらキャラバンのみなさんに挨拶をすると。

「この肉じゃが、お兄ちゃんが作ったのかい? マリーのをちょっと頂いたんだが美味しいね。
肉じゃががこんなに美味しいとは思わなかったよ」

「そうそう、スパイシーな味付けの肉じゃがなんて初めてだよ。どんなコショウ使ってるんだい?」

お、さすが商人。コショウの違いに気が付くとは目ざといな。

「ちょっとした伝があって手に入れたんですよ」

「このコショウは売れるよ。大事にしたほうが良いぞ」
「アンちゃんの料理の腕の方が凄いんじゃないか?ハハハハ」
「そうかもしれねーな」

商人のおっちゃんたちは豪快に笑った。
なんだか冒険者みたいな商隊だ。


「お兄ちゃん、バイバーイ」
マリーちゃんが将太に手を振っていた。
将太を連れて智弘たちの元へ戻った。

「マリーちゃん、可愛かったな~」
とニコニコしながらシミジミ語った。

「智弘みたいなこと言うなよ。ハハハ」

「やめてよ、アオ君。僕は純粋にマリーちゃんが可愛かっただけだから。あんな可愛い妹、欲しかったな~
うちはお姉ちゃんばかり3人いるから、五月蝿くて五月蝿くて・・・・」

「でも、お姉さんたち、みんな美人だから羨ましいよ」

「え~~~、あんなお姉ちゃんたちで良ければ全員あげるよ。引き取って」

「いいね~~ 3人も来てくれたらハーレムだな。ハハハハ。うちの茜ちゃんを将太にあげるよwww」

「茜ちゃんは・・・・・いいかな。尻に敷かれそうだから」


みんなの元へ戻りゆっくり休むことにした。

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