84 / 101
騎士団編
84.ふくたいちょうのいでんし
しおりを挟む
ダスティンさんに2日連続で夜まで話をさせられた翌日......。
俺は剣術隊の訓練を視察しに来ていた。
騎士団の部隊は順番に街をパトロールして魔獣が来たら本部に知らせるのが主な仕事だが、それがない時は基本的に訓練をしている。
まあうちの母さんは例外でお茶会をしてるんだけど。
俺とアリスは将来の総司令官として、これからそんな全部隊の訓練を回ることになっている。
まずは各々の適正と同じ部隊を、ということで俺は剣術隊を視察しに来ているのだ。
「ほらそこ!腰が入ってないぞ!もっとぐっと腰を入れるんだ!......ってあれ?ルーシャスじゃないか?」
昔と変わらず感覚的な熱血指導をしていた父さんが俺に気づく。父さんの指導は言葉になってないから理解するのに時間がかかるんだよなあ。
「久しぶり、父さん。今日は剣術隊の視察に来たんだ」
「そうかそうか!ぜひこいつらを一緒にしごいてやってくれ!お前よりへっぽこなやつばっかりだからな!」
そう言って豪快に笑う父さん。俺と2年ぶりに会ったことで少しテンションが上がっているようだ。相変わらず子どもみたいな人だなあ。
え?家では父さんに会ってなかったのかって?
それがちょうど俺が帰ってきてから父さんは夜勤が続いてて、休みの日もずっと寝てたから会ってないんだよな。
父さんは剣術隊の隊長でダスティンさんやカーロス国王からの信頼もある。だから人間の魔獣対策で王室の警備をしたり、剣術隊の夜のパトロールを率いたりで夜勤続きだったらしい。隊長も大変だ。
「それにしても割と人数は少ないんだね。これで全員?」
俺が見渡すと、そこには約10人の騎士たち。かなり少ないが、騎士団の規模ってこんなもんなのか?
「いや、それがだな......」
父さんは突然神妙な面持ちで話し出す。
聞くと、最近魔獣の襲撃が増えていてそれに伴って負傷者が増えているらしい。
単純に休みの隊員もいたり訓練に参加していないベテラン隊員もいるので、若い隊員を集めて訓練をしているそうだ。
だが俺はその中に1人明らかに動きが違う隊員がいることに気づいていた。
銀色の短髪に真っ黒な鋭い目をした30代くらいの隊員。双剣を使い、擬似魔獣を次々と倒していく。
その隊員を目で追っていると、俺の視線に気づいたのか訓練を中断してこちらへやって来た。
勘のいい方はお気づきだろうが、彼こそジェームズの父親、イアン・オルグレンである。
「やあルーシャスくん久しぶり!飛び級2回で小学校と高校を卒業したんだって?やるじゃないか」
「イアンさんお久しぶりです。いつもジェームズにはお世話になってます」
「はは、お世話されてるのはどっちなんだろうね?とりあえず、王国騎士団へようこそ!期待の新星くん」
戦っている時とは違う優しい眼差しで俺に話してくれるイアンさん。
彼はうちの父さんの補佐で、剣術隊副隊長だ。
ジェームズの家に手合わせに行っていた頃何度か会ったことがあるが、見ての通り気さくな人物だ。
それでいてしっかりしていて、テンションが上がると暴走しがちなうちの父さんを宥める役目を担っている。
これだけ聞くとかなりいい人に思えるが、実はイアンさんの特徴はこれだけじゃない。
「ところでジェームズは高校ではどうだった?ちゃんと三点倒立をマスターしていたかい?」
「何マスターさせようとしてんだ!出来てどうなるんだよ!!」
「その後も倒立、倒立歩行、倒立前転と続くからね。倒立の道は険しいよ?」
「だからなんなんだよ!!倒立の道極める気ねえわ!!」
「まあルーシャスくんなら倒立リフティングぐらいできるんだろうね。やっぱり君はすごいよ!」
「できねえしやろうと思ったこともねえわ!なんだ倒立リフティングって!」
「え?倒立の状態を保って誰かにボール代わりにリフティングしてもらうことだけど?」
「リフティングされる方かよ!!空中にいる時がシュールすぎるわ!!」
そう、ジェームズのボケ癖は彼から遺伝しているのだ。似るのは双剣を使うところだけで良かったのに......。
イアンさんは剣術隊副隊長という肩書きのせいで他の隊員からあまり気軽に話しかけられない。それはうちの父さんもそうだが。
だけどイアンさんはボケたがりなので、ツッコミを入れてくれる人が大好きなのだ。
あれは確か俺とジェームズが5歳の時だったか、俺たちが手合わせをしてから話しているのを聞いたイアンさんが目を輝かせながら俺のところへ話に来たのを覚えている。
あの時からイアンさんは俺と話す時必ずふざけるようになった。
最初は俺も遠慮していたが、何回か話すうちにこいつは大きいジェームズだと思うようになった。ということで遠慮なくツッコミを入れているのだ。
「いやーやっぱり君のツッコミは気持ちがいいね。どんどんボケたくなっちゃうよ!」
「いやまじ止めてもらっていいですか?ツッコミも疲れるんですよ?」
「おっと、それはフリかな?しかし君が騎士団に入ったということは、出勤すれば君がいる確率も高いということだ!遠慮なく顔を出しに行かせてもらうよ!」
「頼むから誰か代わりのツッコミ見つけてくださいよ......」
声を弾ませるイアンさんと対照的に、この先を憂う俺なのだった。
俺は剣術隊の訓練を視察しに来ていた。
騎士団の部隊は順番に街をパトロールして魔獣が来たら本部に知らせるのが主な仕事だが、それがない時は基本的に訓練をしている。
まあうちの母さんは例外でお茶会をしてるんだけど。
俺とアリスは将来の総司令官として、これからそんな全部隊の訓練を回ることになっている。
まずは各々の適正と同じ部隊を、ということで俺は剣術隊を視察しに来ているのだ。
「ほらそこ!腰が入ってないぞ!もっとぐっと腰を入れるんだ!......ってあれ?ルーシャスじゃないか?」
昔と変わらず感覚的な熱血指導をしていた父さんが俺に気づく。父さんの指導は言葉になってないから理解するのに時間がかかるんだよなあ。
「久しぶり、父さん。今日は剣術隊の視察に来たんだ」
「そうかそうか!ぜひこいつらを一緒にしごいてやってくれ!お前よりへっぽこなやつばっかりだからな!」
そう言って豪快に笑う父さん。俺と2年ぶりに会ったことで少しテンションが上がっているようだ。相変わらず子どもみたいな人だなあ。
え?家では父さんに会ってなかったのかって?
それがちょうど俺が帰ってきてから父さんは夜勤が続いてて、休みの日もずっと寝てたから会ってないんだよな。
父さんは剣術隊の隊長でダスティンさんやカーロス国王からの信頼もある。だから人間の魔獣対策で王室の警備をしたり、剣術隊の夜のパトロールを率いたりで夜勤続きだったらしい。隊長も大変だ。
「それにしても割と人数は少ないんだね。これで全員?」
俺が見渡すと、そこには約10人の騎士たち。かなり少ないが、騎士団の規模ってこんなもんなのか?
「いや、それがだな......」
父さんは突然神妙な面持ちで話し出す。
聞くと、最近魔獣の襲撃が増えていてそれに伴って負傷者が増えているらしい。
単純に休みの隊員もいたり訓練に参加していないベテラン隊員もいるので、若い隊員を集めて訓練をしているそうだ。
だが俺はその中に1人明らかに動きが違う隊員がいることに気づいていた。
銀色の短髪に真っ黒な鋭い目をした30代くらいの隊員。双剣を使い、擬似魔獣を次々と倒していく。
その隊員を目で追っていると、俺の視線に気づいたのか訓練を中断してこちらへやって来た。
勘のいい方はお気づきだろうが、彼こそジェームズの父親、イアン・オルグレンである。
「やあルーシャスくん久しぶり!飛び級2回で小学校と高校を卒業したんだって?やるじゃないか」
「イアンさんお久しぶりです。いつもジェームズにはお世話になってます」
「はは、お世話されてるのはどっちなんだろうね?とりあえず、王国騎士団へようこそ!期待の新星くん」
戦っている時とは違う優しい眼差しで俺に話してくれるイアンさん。
彼はうちの父さんの補佐で、剣術隊副隊長だ。
ジェームズの家に手合わせに行っていた頃何度か会ったことがあるが、見ての通り気さくな人物だ。
それでいてしっかりしていて、テンションが上がると暴走しがちなうちの父さんを宥める役目を担っている。
これだけ聞くとかなりいい人に思えるが、実はイアンさんの特徴はこれだけじゃない。
「ところでジェームズは高校ではどうだった?ちゃんと三点倒立をマスターしていたかい?」
「何マスターさせようとしてんだ!出来てどうなるんだよ!!」
「その後も倒立、倒立歩行、倒立前転と続くからね。倒立の道は険しいよ?」
「だからなんなんだよ!!倒立の道極める気ねえわ!!」
「まあルーシャスくんなら倒立リフティングぐらいできるんだろうね。やっぱり君はすごいよ!」
「できねえしやろうと思ったこともねえわ!なんだ倒立リフティングって!」
「え?倒立の状態を保って誰かにボール代わりにリフティングしてもらうことだけど?」
「リフティングされる方かよ!!空中にいる時がシュールすぎるわ!!」
そう、ジェームズのボケ癖は彼から遺伝しているのだ。似るのは双剣を使うところだけで良かったのに......。
イアンさんは剣術隊副隊長という肩書きのせいで他の隊員からあまり気軽に話しかけられない。それはうちの父さんもそうだが。
だけどイアンさんはボケたがりなので、ツッコミを入れてくれる人が大好きなのだ。
あれは確か俺とジェームズが5歳の時だったか、俺たちが手合わせをしてから話しているのを聞いたイアンさんが目を輝かせながら俺のところへ話に来たのを覚えている。
あの時からイアンさんは俺と話す時必ずふざけるようになった。
最初は俺も遠慮していたが、何回か話すうちにこいつは大きいジェームズだと思うようになった。ということで遠慮なくツッコミを入れているのだ。
「いやーやっぱり君のツッコミは気持ちがいいね。どんどんボケたくなっちゃうよ!」
「いやまじ止めてもらっていいですか?ツッコミも疲れるんですよ?」
「おっと、それはフリかな?しかし君が騎士団に入ったということは、出勤すれば君がいる確率も高いということだ!遠慮なく顔を出しに行かせてもらうよ!」
「頼むから誰か代わりのツッコミ見つけてくださいよ......」
声を弾ませるイアンさんと対照的に、この先を憂う俺なのだった。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
白紙の冒険譚 ~パーティーに裏切られた底辺冒険者は魔界から逃げてきた最弱魔王と共に成り上がる~
草乃葉オウル
ファンタジー
誰もが自分の魔法を記した魔本を持っている世界。
無能の証明である『白紙の魔本』を持つ冒険者エンデは、生活のため報酬の良い魔境調査のパーティーに参加するも、そこで捨て駒のように扱われ命の危機に晒される。
死の直前、彼を助けたのは今にも命が尽きようかという竜だった。
竜は残った命を魔力に変えてエンデの魔本に呪文を記す。
ただ一つ、『白紙の魔本』を持つ魔王の少女を守ることを条件に……。
エンデは竜の魔法と意思を受け継ぎ、覇権を争う他の魔王や迫りくる勇者に立ち向かう。
やがて二人のもとには仲間が集まり、世界にとって見逃せない存在へと成長していく。
これは種族は違えど不遇の人生を送ってきた二人の空白を埋める物語!
※完結済みの自作『PASTEL POISON ~パーティに毒の池に沈められた男、Sランクモンスターに転生し魔王少女とダンジョンで暮らす~』に多くの新要素を加えストーリーを再構成したフルリメイク作品です。本編は最初からすべて新規書き下ろしなので、前作を知ってる人も知らない人も楽しめます!
レジェンドテイマー ~異世界に召喚されて勇者じゃないから棄てられたけど、絶対に元の世界に帰ると誓う男の物語~
裏影P
ファンタジー
【2022/9/1 一章二章大幅改稿しました。三章作成中です】
宝くじで一等十億円に当選した運河京太郎は、突然異世界に召喚されてしまう。
異世界に召喚された京太郎だったが、京太郎は既に百人以上召喚されているテイマーというクラスだったため、不要と判断されてかえされることになる。
元の世界に帰してくれると思っていた京太郎だったが、その先は死の危険が蔓延る異世界の森だった。
そこで出会った瀕死の蜘蛛の魔物と遭遇し、運よくテイムすることに成功する。
大精霊のウンディーネなど、個性溢れすぎる尖った魔物たちをテイムしていく京太郎だが、自分が元の世界に帰るときにテイムした魔物たちのことや、突然降って湧いた様な強大な力や、伝説級のスキルの存在に葛藤していく。
持っている力に振り回されぬよう、京太郎自身も力に負けない精神力を鍛えようと決意していき、絶対に元の世界に帰ることを胸に、テイマーとして異世界を生き延びていく。
※カクヨム・小説家になろうにて同時掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる