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第20話 崩壊する王都
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私は吸血姫のテレネシア。
教会で聖女の真似事をしながら、人間として生活しています。
最初は嫌だと思っていた人間の生活も、やってみたら悪くありませんでした。
むしろ、人間たちは清々しいほど気持ちの良い者たちばかり。
彼らは毎日を、一生懸命に生きている。
短い人生を素晴らしいものにしようと、切磋琢磨しているのだ。
陰湿なヴァンパイアの社会とはまったく違う。
長生きしているだけあって、ヴァンパイアたちはもっと狡猾に生きている。
そのせいで人間のことを食料としか見ないから、私の考え方とは相いれなかった。
ヴァンパイアの王族であるのにいつも一人きりだったのは、私が人間のことを好きだから。
人間のことが、なぜか気になるのだ。
1000年経ったいまもこうして、人間の少女を介抱している。
自分のメイドとなった少女の髪を撫でながら、愛しさを感じてしまう。
「あれだけの騒ぎがあったのに、この子はまだ寝てるわね」
あれから、ハートはずっと寝たままです。
眠り薬の効き目が相当良かったのでしょう。
無理矢理起こすという手もあったけど、気持ち良さそうに寝ているこの子を叩き起こすことはできませんでした。
今日くらい、ゆっくり休んでくださいね。
そうなると、後始末は私一人でやらなければならない。
暗殺者ボロスを王城に向かわせてから、私は部屋の掃除をしていました。
意外なことに、誰も様子を見には来なかった。
なので、一人静かに清掃をすることになったのです。
「でも、手作業でこれを直すのは無理ね。悪いけど、ちょっと吸わせてもらうわよ」
すやすやとベッドで寝ているハートの首筋に、はむりと噛みつきます。
眠り薬のせいもあって、まったく起きる気配はありません。
ここ数日、ハートには肉料理を食べさせまくった。
だから、少し多めに抜き取っても平気なはず。
さて、どれくらい魔力が回復したのか確かめてみましょうか。
【魔力量 22/100%】
ボロスとの戦闘で魔力を消費したわりには、それなりに戻っている。
やはりハートの血は、私と相性が良いみたい。
この調子なら、数日後には全回復できそうね。
「…………ん?」
──ボロスの《魅了》が、解除された?
私は自分でかけた《魅了》が、いつ解けたのかを察知することができる。
だから、間違いない。
ボロスにかかった《魅了》が、解けてしまったのだ。
そんなバカな……。
まさか自力で解いたというの?
それとも、ボロスの身になにかあったのかもしれない。
対象が死ぬような衝撃を受けると、解除されることがあるから。
そう思ったところで、外から大きな音が聞こえてきました。
何かが崩れ落ちる破壊音が響きます。
「なにごと!?」
壊れた窓ガラスから、外の様子をうかがいます。
ヴァンパイアは夜目が効くので、昼間のように闇夜を見ることができる。
「あれはまさか……魔王の使徒!」
魔王の瘴気を体に取り込んで化け物となった、魔王の忠実なる配下。
それが、魔王の使徒。
1000年前に大陸を支配した、恐るべき魔王の分身体です。
「使徒がいるってことは、やっぱり魔王は生きていたのね」
二週間前にシャーロットを襲ったヘルハウンドから、魔王の瘴気がした。
あれはおそらく、自分が身を隠すために騒ぎを起こしただけだったのだ。
そうして今日、誰かに取り入って、使徒を生み出した。
魔王も私と同じで、まだ全盛期まで力を取り戻してはいないはず。
だから使途を作って、獲物を狩らせるつもりだ。
「グルラァアアアアアアアッ!」
城のほうから、巨大な化け物がこちらに近付いてくる。
溶岩を纏ったそのモンスターは、灼熱の口を開きながら地獄のような咆哮を轟かせる。
その怒声と使徒から放たれた光線によって、市街地の建物が崩れ落ちて行った。
同時に、街が業火に包まれる。
「これはマズいわね」
あの使徒は、かなりの力を持っている。
魔王の心臓を植え付けられた、高位の使徒並の力です。
気が付くと、街は人々の悲鳴に包まれていました。
燃え盛る家と何かが焼ける臭い。
それに混じった、大量の血の香り。
辺りはまるで、地獄のようでした。
「テレネシア様、ご無事ですか…………って、なんだこの部屋は!?」
大神官ドルネディアスが部屋にやって来ました。
暗殺者にボロボロにされた部屋を見て驚いているみたいだけど、いまはそれどころではない。
「テレネシア様、お逃げください! あの化け物は、なぜか教会に向かっているようです!」
「そうでしょうね。狙いはおそらく私でしょうし」
あれが魔王の使徒であれば、きっと私を追って来る。
あの男のやることは、1000年前から同じだ。
私を手に入れるためだけに、仲間のヴァンパイアだけでなく、無関係な人間の国すらも滅ぼしたのだから。
私は博愛主義者のヴァンパイアとして生きていた。
なので、破壊を好むあの魔王のことが、どうしても許せなかった。
「ドルネディアスには教えておきます。あれは魔王の使徒……つまり、魔王が復活したのです」
「魔王が!? 封印で浄化されたわけではなかったのか!」
もしも魔王が浄化されていたのであれば、ヴァンパイアである私も消えていなくなっていたでしょう。
だから魔王が生きているのは、わかっていた。
「魔王の狙いは私です。私が使徒を引き付けているうちに、ドルネディアスは街の民を避難させなさい」
「承知いたしました。ですがテレネシア様とはいえ、さすがにあの化け物の相手をするのは無謀です!」
普通の人間であれば、あの使徒を殺すことはできないでしょう。
でも、平気です。
だって私は、人間ではないのですから。
「この私が民を置いて逃げる? 冗談はよしなさい。たとえ相手が魔王だとうと、民を見捨てることは絶対にしないの」
窓枠に手をかけて、外へと体を乗り出します。
ここからなら、すぐに使徒の場所に行ける。
「ハートのことを含めてあとは頼みましたよドルネディアス」
そう言い残して、私は窓から外へと跳躍します。
ヴァンパイアの身体能力であれば、家の屋根を上を駆け抜けることなど簡単です。
「テレネシア様は身体強化魔法も使えたのですね!」
そんな声が、背後から聞こえてきたけど、もちろん無視です。
屋根から屋根へと飛び回り、使徒を目指します。
「近くで見ると、なんて大きさ」
五階建ての建物ほどの大きさの使徒は、巨大な溶岩のゴーレムのようでした。
そんな使徒の口元に、見覚えのある人物が引っかかっています。
「テレネシア様、お、お逃げ、ください……」
ボロスです。
彼は使徒に襲われた衝撃で、《魅了》が解けてしまったのでしょう。
いつ死んでもおかしくはないくらいの怪我をしている。
「でも、なんでボロスが使徒と一緒に…………まさか?」
使徒がニヤリと笑い出した。
そうして、聞き覚えのある声でしゃべったのです。
「テレネシア、見ツケタ! 殺ス、王族ヲ侮辱シタ罪デ、抹殺スル!」
──ニコラス王子!
よく見れば、使徒の顔にはニコラス王子の面影がある。
つまりこの使徒の媒介となったのは、ニコラス王子だったのだ。
魔王の使徒となった者は、二度と元に戻ることはない。
なぜなら、使徒になった時に、人間としては一度死んでいるのだから。
「魔王フェルムイジュルク……また無関係な人間を犠牲にしたのね!」
ニコラス王子は私を殺そうとした。
だけど、使徒となって化け物になるほどの罪を犯したわけではない。
生きながらにして燃えるような苦痛を伴うのが、あの溶岩体の使徒の特徴だったはず。
そんなの、さすがに可哀そう。
「ごめんなさいね、ニコラス王子。私はあなたを殺すわ」
ここに来るまでの移動中に、泣き叫ぶ人間たちを何人も見た。
逃げ惑う人々、燃える家を見て嘆く男、怪我をした子供をあやす女、親を探して瓦礫の街をさまよう子供。
昼間までは、あんなに平和な街だったのに。
それなのに、すべてが変わってしまった。
──私は、この街の人間たちを助ける!
これ以上、誰一人として殺させません!
教会で聖女の真似事をしながら、人間として生活しています。
最初は嫌だと思っていた人間の生活も、やってみたら悪くありませんでした。
むしろ、人間たちは清々しいほど気持ちの良い者たちばかり。
彼らは毎日を、一生懸命に生きている。
短い人生を素晴らしいものにしようと、切磋琢磨しているのだ。
陰湿なヴァンパイアの社会とはまったく違う。
長生きしているだけあって、ヴァンパイアたちはもっと狡猾に生きている。
そのせいで人間のことを食料としか見ないから、私の考え方とは相いれなかった。
ヴァンパイアの王族であるのにいつも一人きりだったのは、私が人間のことを好きだから。
人間のことが、なぜか気になるのだ。
1000年経ったいまもこうして、人間の少女を介抱している。
自分のメイドとなった少女の髪を撫でながら、愛しさを感じてしまう。
「あれだけの騒ぎがあったのに、この子はまだ寝てるわね」
あれから、ハートはずっと寝たままです。
眠り薬の効き目が相当良かったのでしょう。
無理矢理起こすという手もあったけど、気持ち良さそうに寝ているこの子を叩き起こすことはできませんでした。
今日くらい、ゆっくり休んでくださいね。
そうなると、後始末は私一人でやらなければならない。
暗殺者ボロスを王城に向かわせてから、私は部屋の掃除をしていました。
意外なことに、誰も様子を見には来なかった。
なので、一人静かに清掃をすることになったのです。
「でも、手作業でこれを直すのは無理ね。悪いけど、ちょっと吸わせてもらうわよ」
すやすやとベッドで寝ているハートの首筋に、はむりと噛みつきます。
眠り薬のせいもあって、まったく起きる気配はありません。
ここ数日、ハートには肉料理を食べさせまくった。
だから、少し多めに抜き取っても平気なはず。
さて、どれくらい魔力が回復したのか確かめてみましょうか。
【魔力量 22/100%】
ボロスとの戦闘で魔力を消費したわりには、それなりに戻っている。
やはりハートの血は、私と相性が良いみたい。
この調子なら、数日後には全回復できそうね。
「…………ん?」
──ボロスの《魅了》が、解除された?
私は自分でかけた《魅了》が、いつ解けたのかを察知することができる。
だから、間違いない。
ボロスにかかった《魅了》が、解けてしまったのだ。
そんなバカな……。
まさか自力で解いたというの?
それとも、ボロスの身になにかあったのかもしれない。
対象が死ぬような衝撃を受けると、解除されることがあるから。
そう思ったところで、外から大きな音が聞こえてきました。
何かが崩れ落ちる破壊音が響きます。
「なにごと!?」
壊れた窓ガラスから、外の様子をうかがいます。
ヴァンパイアは夜目が効くので、昼間のように闇夜を見ることができる。
「あれはまさか……魔王の使徒!」
魔王の瘴気を体に取り込んで化け物となった、魔王の忠実なる配下。
それが、魔王の使徒。
1000年前に大陸を支配した、恐るべき魔王の分身体です。
「使徒がいるってことは、やっぱり魔王は生きていたのね」
二週間前にシャーロットを襲ったヘルハウンドから、魔王の瘴気がした。
あれはおそらく、自分が身を隠すために騒ぎを起こしただけだったのだ。
そうして今日、誰かに取り入って、使徒を生み出した。
魔王も私と同じで、まだ全盛期まで力を取り戻してはいないはず。
だから使途を作って、獲物を狩らせるつもりだ。
「グルラァアアアアアアアッ!」
城のほうから、巨大な化け物がこちらに近付いてくる。
溶岩を纏ったそのモンスターは、灼熱の口を開きながら地獄のような咆哮を轟かせる。
その怒声と使徒から放たれた光線によって、市街地の建物が崩れ落ちて行った。
同時に、街が業火に包まれる。
「これはマズいわね」
あの使徒は、かなりの力を持っている。
魔王の心臓を植え付けられた、高位の使徒並の力です。
気が付くと、街は人々の悲鳴に包まれていました。
燃え盛る家と何かが焼ける臭い。
それに混じった、大量の血の香り。
辺りはまるで、地獄のようでした。
「テレネシア様、ご無事ですか…………って、なんだこの部屋は!?」
大神官ドルネディアスが部屋にやって来ました。
暗殺者にボロボロにされた部屋を見て驚いているみたいだけど、いまはそれどころではない。
「テレネシア様、お逃げください! あの化け物は、なぜか教会に向かっているようです!」
「そうでしょうね。狙いはおそらく私でしょうし」
あれが魔王の使徒であれば、きっと私を追って来る。
あの男のやることは、1000年前から同じだ。
私を手に入れるためだけに、仲間のヴァンパイアだけでなく、無関係な人間の国すらも滅ぼしたのだから。
私は博愛主義者のヴァンパイアとして生きていた。
なので、破壊を好むあの魔王のことが、どうしても許せなかった。
「ドルネディアスには教えておきます。あれは魔王の使徒……つまり、魔王が復活したのです」
「魔王が!? 封印で浄化されたわけではなかったのか!」
もしも魔王が浄化されていたのであれば、ヴァンパイアである私も消えていなくなっていたでしょう。
だから魔王が生きているのは、わかっていた。
「魔王の狙いは私です。私が使徒を引き付けているうちに、ドルネディアスは街の民を避難させなさい」
「承知いたしました。ですがテレネシア様とはいえ、さすがにあの化け物の相手をするのは無謀です!」
普通の人間であれば、あの使徒を殺すことはできないでしょう。
でも、平気です。
だって私は、人間ではないのですから。
「この私が民を置いて逃げる? 冗談はよしなさい。たとえ相手が魔王だとうと、民を見捨てることは絶対にしないの」
窓枠に手をかけて、外へと体を乗り出します。
ここからなら、すぐに使徒の場所に行ける。
「ハートのことを含めてあとは頼みましたよドルネディアス」
そう言い残して、私は窓から外へと跳躍します。
ヴァンパイアの身体能力であれば、家の屋根を上を駆け抜けることなど簡単です。
「テレネシア様は身体強化魔法も使えたのですね!」
そんな声が、背後から聞こえてきたけど、もちろん無視です。
屋根から屋根へと飛び回り、使徒を目指します。
「近くで見ると、なんて大きさ」
五階建ての建物ほどの大きさの使徒は、巨大な溶岩のゴーレムのようでした。
そんな使徒の口元に、見覚えのある人物が引っかかっています。
「テレネシア様、お、お逃げ、ください……」
ボロスです。
彼は使徒に襲われた衝撃で、《魅了》が解けてしまったのでしょう。
いつ死んでもおかしくはないくらいの怪我をしている。
「でも、なんでボロスが使徒と一緒に…………まさか?」
使徒がニヤリと笑い出した。
そうして、聞き覚えのある声でしゃべったのです。
「テレネシア、見ツケタ! 殺ス、王族ヲ侮辱シタ罪デ、抹殺スル!」
──ニコラス王子!
よく見れば、使徒の顔にはニコラス王子の面影がある。
つまりこの使徒の媒介となったのは、ニコラス王子だったのだ。
魔王の使徒となった者は、二度と元に戻ることはない。
なぜなら、使徒になった時に、人間としては一度死んでいるのだから。
「魔王フェルムイジュルク……また無関係な人間を犠牲にしたのね!」
ニコラス王子は私を殺そうとした。
だけど、使徒となって化け物になるほどの罪を犯したわけではない。
生きながらにして燃えるような苦痛を伴うのが、あの溶岩体の使徒の特徴だったはず。
そんなの、さすがに可哀そう。
「ごめんなさいね、ニコラス王子。私はあなたを殺すわ」
ここに来るまでの移動中に、泣き叫ぶ人間たちを何人も見た。
逃げ惑う人々、燃える家を見て嘆く男、怪我をした子供をあやす女、親を探して瓦礫の街をさまよう子供。
昼間までは、あんなに平和な街だったのに。
それなのに、すべてが変わってしまった。
──私は、この街の人間たちを助ける!
これ以上、誰一人として殺させません!
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