美容魔法で美の女神になる

麗月

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第3章 美容相談所オープン

依頼受注

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  さ、受ける依頼も決まったことだし受付に用紙を持っていこう。

  私は、クエスト受注用の紙をボードから剥がすと受付へと向かった。
  あれ?

「おはようございます、レイコ様」

  そこには、麗しの美少女アイリーンさんが居た。さっきまで居なかったのに。

「アイリーンさんおはようございます、依頼を受けたいのですが良いですか?」

  紙を手渡しながら挨拶をする私。

「もちろんです、あら。オーク関係の調査任務ですか?」

  アイリーンさんはあまり良い顔をしなかった。

「私のランクでも受けれるはずですが」

「ああ、すみません。オークは若い女性にしてみると天敵のようなものですから驚いてしまって」

  あ、そうか。繁殖に他種族を用いることもあるんだっけか。ラノベとかではあるあるだものね。

「一応、調査主体ですし。私には飛行魔法や、隠密に優れた魔法もありますので」

「レイコ様の実力なら、確かに他の方任せるより安全でしょう。畏まりました、こちらの依頼をレイコ様の受注で処理いたします」

  アイリーンさんは、受注用紙に判子をついて半券を破ると、半券を私に預けてきた。

「一応、ギルドカードにも登録されますが紙媒体ならすぐに確認出来ますのでどうぞお持ちください。依頼内容の詳細や、対象となる周辺地域の地図も添付しております」

  さすが、有能な受付嬢ね。あの一瞬で地図まで出してくれるなんて。

「ありがとうございます。それではちょっと行ってきますね」

「お気をつけて行ってらっしゃいませ」

  アイリーンさんは、あっと顔をすると

「それと、私の依頼も後日お願いしますね」

  小声で告げると片目をつぶってウインクをしてきた。
  依頼?あー!!忘れてた!!

「はい!アイリーンさんへの美容魔法施術の件ですね。調査が終わり次第すぐにでも」

  私もこそこそと小声で話すとアイリーンさんは約束ですよ?と小首を傾げて微笑んだ。

「あ、それと。ギルマスに挨拶しなきゃ」

  一応、いい宿を格安で紹介してもらったお礼をしておかねば。

「ギルドマスターには私から伝えておきますわ、どうぞ。あの方にはお気遣いなく」

  アイリーンさんは若干黒い気配を醸し出しながら私にさぁさぁと退出を促す。

「わ、わかりました。ではまた後程」

「はい、お気をつけて」

  さーて、アイリーンさんが怖いので私は依頼に向かうかねー。

「ハク!行くよ!」

『はーい』

  私の足元で寝転がっていたハクを起こしてギルドを退出する。

さてと、ハピナ森ってどこだっけ?知らんけどとりあえず、街から出ようかね。

「ハク、ハピナ森って知ってる?」

『うん。僕が前に少しだけ住んだことある森だよ』

「案内出来る?」

『任せて!』

  ハクがようやく役に立てると鼻息荒く走り出した。ちょっと待て!速すぎるわ!
  と思いきや、さすがのステータスの恩恵。なんなくついていける。いやー、運動神経皆無だった私が陸上選手真っ青な走りを見せておりますよ、奥さん!崇め奉ってもよろしくてよ!

  途中でワイルドイケメンじゃないフツメンの門番さんに外出理由を話して開門してもらい、走り抜ける。
  後ろで驚きの声があがったのが聞こえたが気にしない。

「ハク!ちょっと、待って!」

『オッケー!』

  走り抜けるのは構わないが、今回は隠密重視でいきたい。
急ブレーキを器用にかけたハクがわふわふ言いながら私の足元に寄ってくる。

「ハク、空からでも案内出来る?」

『うーん、多分大丈夫かな』

  よし、そうと決まれば。

霧霞の衣ミスティレイン

  ハクを抱き上げてから、隠蔽魔法を唱える。

希薄な香気パフュームクリア

  オークは鼻が効くらしいので、香りも薄くする。

風切羽根フライ

  さて、飛行魔法で上空へと。

『ひゃっほー!』

  ハクは高いところも平気みたいではしゃいでる。

『レイコ様、あっちだよ!』

  プリチーな肉球おててを西方向に翳すハク。

「お利口さんね!さて、行くわよ!」

  抱っこしてる手の親指で顎下を撫でてあげる。
さ、出発よ!
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