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第2章 ギルドからの使者
過去との対面
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さてと、どうしようかな。
カルメリア様とアイリーンさんは未だ固まってるし、レイモンドさんは延々と泣いてるし。
回復魔法は確かに火傷の痕は消したし、その傷を癒やした。でも、長年同じ形でとどまっていた皮膚のたるみや、皺までは治せないのだ。
それは、傷とは判断されないため。精霊の力がそこまで及ぶことはない。(らしい)
(だよね?ハク)
『そうだよー。精霊は確かに強い力を持ってるけど、すべてを変えるほどの力は持たされていないし、使っちゃいけないんだってママが言ってた』
(ハクのお母さん、物知りだったのね)
私がそう言うと、ハクは嬉しそうな顔をした後、尻尾を垂らして下を向いた。
『うん、でも殺されちゃったんだー。勇者とかいうやつに』
(そっか……。ハクのママには慣れないけど、私はあんたの家族よ。だから、ハクのこと守ってみせるわ)
『ありがと、レイコ様』
ペロリと私の手を舐めるとハクは嬉しそうに飛び跳ねた。
『僕も、レイコ様のこと守るんだー!』
ああ!私のハクが尊い!
さて、カルメリア様のその弛んだ皮膚をリフトアップして、くすんだお肌もトーンアップさせるわよ。
「カルメリア様、宜しいですか?いまから施術を始めさせて頂きます」
「はい。お願いいたしますわ」
少し緊張した面もちでカルメリア様は居住まいを正してこちらを見る。
「痛いとか、そう言った施術ではないのでどうか気を楽になさって下さいませ」
カルメリア様はひとつ頷くと、瞼をそっと閉じた。
先ずは、リフトアップからね。
「弛み矯正」
カルメリア様の弛んだお肌がみるみると引き上げられて重力に逆らっていく。
うは、凄い効果。私、現代日本でこれ使えたらゴッドハンドだわ。
続いては皺伸ばしね。
「皺消去」
火傷痕に刻まれた皺を、消し去ると。
「色味調整・明」
長年の引きこもり生活ですっかりくすんだお肌をトーンアップさせる。
うん、美白と美肌を取り戻したわね。
「春色の調べ」
最後に、メイクを施す。
彼女の可憐な美しさをさらに強調するために、ピンクパールの色味で全体に光沢を出し、頬に健康的なオレンジイエローのチークをのせる。眉毛は自前の美しいゴールドを生かして少しだけライトブラウンをのせるだけにする。
目元は、アイホール全体にペールピンク、目頭にライトレッドを薄くのせて眉尻にベージュ。立体的にしつつも濃くならないように配慮。あくまでも可憐なイメージにしたいので本来のアイメイクよりも淡くする。
アイラインも控えめに上瞼のみに細く引き、目尻の辺りで少し下げて柔和な表情を強調させる。
唇は、ヌーディーなベージュピンクでぽってり気味に塗る。グロスはあえて塗らない。
うん!完璧。これぞ、深窓の令嬢。
「完成致しました!さぁ、カルメリア様。ご自分のお顔をご覧になって下さいませ」
私は、手鏡の魔法で鏡を出すとカルメリア様に持たせて確認させる。
彼女は恐る恐る瞼を開くと、鏡を覗く。驚愕の表情を浮かべた後、ポトリと鏡が手から零れ落ちる。そのまま、両手で顔を覆って肩を震わせた。
メイク取れちゃーう。なんて、空気読まないことは言わないけど。これは喜んでくれてるのかしら。それとも、なんじゃこのメイク。泣くほど気に入らない。ふざけんなと思っているのかは定かではない。
「カルメリア。以前のアナタもとっても綺麗だったけど。今のアナタは誰もが振り返り、憧れるほど美しいわ」
アイリーンさんがカルメリア様の肩をそっと抱くと、そう囁きかけた。
カルメリア様は何度も頷くと。顔を上げて一度私に視線を送った後、頭を下げた。
「レイコ様。本当に感謝してもしきれません。もう戻ることのないと思っていた自分の顔よりも、素敵な顔に生まれ変わることが出来ました」
涙を流していても美女は麗しい。まるで絵画のようにカルメリア様と付きそうアイリーンさんは光り輝いていた。
カルメリア様とアイリーンさんは未だ固まってるし、レイモンドさんは延々と泣いてるし。
回復魔法は確かに火傷の痕は消したし、その傷を癒やした。でも、長年同じ形でとどまっていた皮膚のたるみや、皺までは治せないのだ。
それは、傷とは判断されないため。精霊の力がそこまで及ぶことはない。(らしい)
(だよね?ハク)
『そうだよー。精霊は確かに強い力を持ってるけど、すべてを変えるほどの力は持たされていないし、使っちゃいけないんだってママが言ってた』
(ハクのお母さん、物知りだったのね)
私がそう言うと、ハクは嬉しそうな顔をした後、尻尾を垂らして下を向いた。
『うん、でも殺されちゃったんだー。勇者とかいうやつに』
(そっか……。ハクのママには慣れないけど、私はあんたの家族よ。だから、ハクのこと守ってみせるわ)
『ありがと、レイコ様』
ペロリと私の手を舐めるとハクは嬉しそうに飛び跳ねた。
『僕も、レイコ様のこと守るんだー!』
ああ!私のハクが尊い!
さて、カルメリア様のその弛んだ皮膚をリフトアップして、くすんだお肌もトーンアップさせるわよ。
「カルメリア様、宜しいですか?いまから施術を始めさせて頂きます」
「はい。お願いいたしますわ」
少し緊張した面もちでカルメリア様は居住まいを正してこちらを見る。
「痛いとか、そう言った施術ではないのでどうか気を楽になさって下さいませ」
カルメリア様はひとつ頷くと、瞼をそっと閉じた。
先ずは、リフトアップからね。
「弛み矯正」
カルメリア様の弛んだお肌がみるみると引き上げられて重力に逆らっていく。
うは、凄い効果。私、現代日本でこれ使えたらゴッドハンドだわ。
続いては皺伸ばしね。
「皺消去」
火傷痕に刻まれた皺を、消し去ると。
「色味調整・明」
長年の引きこもり生活ですっかりくすんだお肌をトーンアップさせる。
うん、美白と美肌を取り戻したわね。
「春色の調べ」
最後に、メイクを施す。
彼女の可憐な美しさをさらに強調するために、ピンクパールの色味で全体に光沢を出し、頬に健康的なオレンジイエローのチークをのせる。眉毛は自前の美しいゴールドを生かして少しだけライトブラウンをのせるだけにする。
目元は、アイホール全体にペールピンク、目頭にライトレッドを薄くのせて眉尻にベージュ。立体的にしつつも濃くならないように配慮。あくまでも可憐なイメージにしたいので本来のアイメイクよりも淡くする。
アイラインも控えめに上瞼のみに細く引き、目尻の辺りで少し下げて柔和な表情を強調させる。
唇は、ヌーディーなベージュピンクでぽってり気味に塗る。グロスはあえて塗らない。
うん!完璧。これぞ、深窓の令嬢。
「完成致しました!さぁ、カルメリア様。ご自分のお顔をご覧になって下さいませ」
私は、手鏡の魔法で鏡を出すとカルメリア様に持たせて確認させる。
彼女は恐る恐る瞼を開くと、鏡を覗く。驚愕の表情を浮かべた後、ポトリと鏡が手から零れ落ちる。そのまま、両手で顔を覆って肩を震わせた。
メイク取れちゃーう。なんて、空気読まないことは言わないけど。これは喜んでくれてるのかしら。それとも、なんじゃこのメイク。泣くほど気に入らない。ふざけんなと思っているのかは定かではない。
「カルメリア。以前のアナタもとっても綺麗だったけど。今のアナタは誰もが振り返り、憧れるほど美しいわ」
アイリーンさんがカルメリア様の肩をそっと抱くと、そう囁きかけた。
カルメリア様は何度も頷くと。顔を上げて一度私に視線を送った後、頭を下げた。
「レイコ様。本当に感謝してもしきれません。もう戻ることのないと思っていた自分の顔よりも、素敵な顔に生まれ変わることが出来ました」
涙を流していても美女は麗しい。まるで絵画のようにカルメリア様と付きそうアイリーンさんは光り輝いていた。
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