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俺たちは馬車に乗ってエルブン王国を出発した……!


「フレア、これからどこに行くつもりなんだ?」


俺が尋ねると、彼女は笑顔で答えた。


「次の目的地は【ブルーチップ】だ! そこには私の友人がいるから、是非会ってほしいと思ってな……!」


「それは楽しみだな……!」


俺たちは次の目的地に向けて出発した……!


「ここがブルーチップか……」


数日後、ブルーチップに到着した……。街の外観は美しく、自然に囲まれたとても過ごしやすい場所だと感じた……!


「フレア!? お久しぶりね! また会えて嬉しいわ……!」


突然、背後から声をかけられてフレアは驚いた表情を浮かべていた……。振り返るとそこには美しい女性が立っていた……!


「久しぶりだな! マリン!」


フレアが嬉しそうに答えると、女性は微笑みながら言った。


「ええ! お元気そうで何よりだわ……!」


フレアはマリンに歩み寄ると、彼女と抱擁を交わした……!


(フレアの友達か……どんな人なんだろう?)


俺が興味深そうに眺めていると、それに気づいたマリンが俺に話しかけてきた。


「あなたがアークくんね? 初めまして! 私は【マリン】よ!よろしくね♪」


「こちらこそよろしくお願いします……!」


俺が頭を下げると、彼女は微笑みながら言った。


「ふふっ♪ 礼儀正しい子ね! さあ、街の中へ案内するわ!」


そう言って俺たちを案内してくれた……。街を歩いていると、住民たちが笑顔で挨拶をしてくれる……! とても活気のある街だと思った……!


「ここは平和で良いところですね……!」


俺が呟くと、フレアは微笑みながら言った。


「ああ! 私はこの街が好きだ!」


(フレアがそう思う気持ちも分かる気がするな……)


そう思っているうちに目的地に着いたようだ……。案内されたのは小さな喫茶店のようなお店だった……!中に入ると、可愛らしいウェイトレスさんが出迎えてくれた……。


「いらっしゃいませ~! お好きな席へどうぞ~!」


俺たちは窓際の席に座ると、メニューを開いた……!


「ここはケーキが絶品なんだ! 特にチーズケーキがおすすめだぞ!」


フレアに勧められた俺はチーズケーキを注文することにした……。しばらくすると、可愛らしいウェイトレスさんが飲み物を持ってきてくれた。


「お待たせしました~! こちらご注文のアイスティーです!」


俺たちはそれぞれの飲み物を飲みながら、しばし談笑した……。するとマリンが俺に話しかけてきた……。


「ところでアークくん? 君は伝説の武器を探しているんだってね?」


「はい! そうですが……?」


俺が首を傾げると、彼女は微笑みながら言った。


「もし良かったら、私が知っている情報を教えてあげようか……?」


「是非ともお願いします……!」


すると彼女は嬉しそうな表情を浮かべて語り始めた……!


「【デュランダル】という伝説の聖剣があるらしいわ……。かつて魔神を打ち倒した英雄が使ったとされる武器よ……!」


「魔神を……!?」


俺が驚くと、フレアが笑みを浮かべながら言った。


「実はそのデュランダルがこの街のダンジョンにあるという噂があるんだ!」


「この街のダンジョンですか……?」


「そうだ! だから一緒に行かないか? 私も協力するぞ!」


フレアの提案に、俺は考えるまでもなく了承した……! そして俺たちはそのダンジョンへ向かうことにした……!


「ここがデュランダルがあるというダンジョンですか……?」


俺たちがやってきたのは深い森の中にある遺跡のような場所だった……! 石造りの壁には古代文字のようなものが刻まれている……。


(なんか不気味だな……)


俺が不安な表情を浮かべていると、フレアが話しかけてきた。


「安心しろ! 私がついているから大丈夫だ!」


彼女は自信満々に胸を張っている……。その様子を見て俺は少し安心した……。


(フレアがいれば安心だな……!)


「では行きましょうか……!」


俺たちはダンジョンの奥へと進んでいくことにした……! すると、途中でフレアの足が止まった……!


「フレア? どうした?」


俺が尋ねると、彼女は真剣な表情で言った。


「どうやら敵が来たようだぞ……!」


前方から足音が聞こえてくると、ゴブリンの群れが現れた……!!


(数が多いな……!)


俺は剣を構えて戦闘態勢に入った……! だが、その前にフレアが立ち塞がった……!


「アーク! ここは私に任せてくれ……!」


フレアは剣を構えながら叫んだ……!


「私の魔法を見せてやる!」


フレアは呪文を唱え始めた……! そして、唱え終わると同時に魔法を放った……!!


「喰らえ!!【ファイヤーストーム】!!」


炎の嵐が吹き荒れると、ゴブリンたちは一瞬で灰になった……。その光景を見た俺は思わず呟いた……。


「すごい……!」


俺が感嘆していると、フレアが得意げな表情で言った。


「これが私の力さ!」


「さすがはフレアだ……!」


俺は彼女への尊敬の念を深めた……! そして俺たちはさらに奥へと進んでいった……! すると、今度は大きな扉が現れた……。


「ここがボス部屋みたいだな……!」


扉を開けると、そこには大きなドラゴンがいた……!!


「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!!」


巨大な咆哮がダンジョン内に響き渡る……! 俺は思わず恐怖に震えた……。しかしフレアは怯むことなく、剣を構えて前に出た……!


「私が相手だ……!」


フレアは勇敢にもドラゴンと戦っていた……!!


(すごい……!)


彼女は華麗に立ち回りながら攻撃を避けつつ反撃を繰り返していた……! そして遂に決着の瞬間が訪れた……!


「これでトドメだ!!【ボルカニックバースト】!!」


凄まじい爆発が起こり、ドラゴンの体は跡形もなく消え去った……!


「ふぅ……終わったな……」


フレアは剣を収めて俺の側までやってきた……。


「凄かったよ! フレア!」


俺が拍手すると、彼女は照れくさそうに笑った。


「ありがとう……! アークのおかげさ!」


俺たちはボス部屋の奥に進むと宝箱を見つけた……! 早速開けてみることにする……!!


(何が入ってるんだろう……?)


期待しながら開けると、中には一つの剣が入っていた……!


「これは……!?」


俺が驚いていると、フレアがその剣を手に取りながら言った。


「これは【聖剣デュランダル】だ……!」


「これが伝説の聖剣なのか……!?」


俺は驚きを隠せなかった……!


(まさか本当に見つかるなんて……!!)


するとフレアは微笑みながら言った。


「アーク! これで願いが叶うぞ……!」


俺は嬉しさのあまり、思わず飛び跳ねてしまった……! そして彼女に礼を言った……!


「ありがとうフレア! 君のおかげで目的を達成できたよ!」


彼女は嬉しそうに微笑んでくれた……。こうして俺たちは伝説の聖剣を手に入れた……!
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