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魔物の襲撃から数日後、私達はようやく落ち着きを取り戻しつつあった。しかしまだ町は完全に復興していないため、しばらくは滞在することになるようだ。


「クロエ様、この度のご助力誠にありがとうございました」


町長が感謝の言葉を述べると、ルシアちゃんもそれに続くように頭を下げた。私は慌てて答える。


「いえいえ! お役に立てて良かったです!」


(ルシアちゃんが助けてくれなかったらどうなっていたか分からないよ……)


私が心の中でそう思っていると、町長が言った。


「さて……お礼なのですが……」


彼は少し躊躇うような仕草を見せたあと言葉を続けた。


(なんだろう……?)


私が不思議そうな顔をしていると、町長は言った。


「この町には英雄の銅像がございまして……クロエ様の銅像を作らせていただきたく……」


(えっ!?)


予想外の申し出に私は驚いた。しかしルシアちゃんは目を輝かせて言った。


「良いですね! やりましょう!」


(ええっ!?)


「ありがとうございます……! それでは早速準備を始めさせていただきます!」


(ちょっと待って~!)


私は抗議しようとしたが、二人は既に盛り上がっている様子だった……。


(まぁ……いっか!)


私は諦めて受け入れることにした。その後、町の人々と一緒に銅像を作ることになったのだが……思っていたよりも大掛かりなものになってしまい、完成までしばらくかかることになるのだった……!


「クロエ様! 完成したそうですよ!」


ルシアちゃんが嬉しそうに話しかけてきた。私も笑顔で返す。


「本当にすごいね……!」


(まさかこんなに大きなものになるなんて……)


私は目の前にある銅像を見上げながら言った。そこには私の顔が彫られている……!


(恥ずかしすぎるんだけど!)


「とても良い出来ですよ!」


ルシアちゃんも褒めてくれる。しかしまだ恥ずかしさは拭えなかった……。


(こんな像を見たら、町の人とかに笑われちゃうよね……)


そんなことを考えているうちに、ルシアちゃんが提案してきた。


「せっかくですから、この銅像の前で記念撮影しませんか?」


(ええっ!?)


私は戸惑ったが、断る理由も見つからなかったので了承することにした。


「わかった……やろう!」


こうして私たちは銅像の前で写真を撮ることになったのだが……


(ううっ……やっぱり恥ずかしい!)


私は顔が熱くなるのを感じていた。しかしルシアちゃんはとても楽しそうだったので、私もそれに合わせることにしたのだった……。


「クロエ様、いい思い出が作れましたね!」


ルシアちゃんは満足そうに微笑んでいる。私も笑顔で返した。


「うん! ありがとう!」


(でもちょっと恥ずかしかったな~)


そんなことを思っていると、ルシアちゃんが私の手を握り締めると言った。


「これからもずっと一緒に頑張りましょうね!」


(ルシアちゃん……)


私は思わず胸が熱くなるのを感じた。そして彼女に精一杯の笑顔で応えるのだった……! その後も私たちは様々な依頼をこなしていった。そしていつしか魔族との戦いも終わりを迎えようとしていた頃……


「クロエ様! 大変です!!」


慌てた様子でルシアちゃんが駆け込んできた。


(どうしたんだろう……?)


私が疑問に思っていると、彼女は言った。


「魔族たちが再び攻め込んできました……!」


(そんな……!)


私はショックを受けたが、すぐに気持ちを切り替えて言った。


「よし……行こう!」


疑問を抱えつつも、私たちは戦場へと向かったのだった……!

戦場に着くと、既に戦闘が始まっていた。私たちはすぐに加勢することに決めた。


「【煉獄の華炎(クリムゾン・オーラム)】!!」


私の魔法が炸裂すると、辺り一帯にいた魔物たちは消し炭になった。


(これで少しは減ったかな?)


私が安堵していると、ルシアちゃんが声をかけてきた。


「クロエ様! あそこです!」


彼女が指さす方向には巨大なドラゴンがいた……!


(あのモンスターは……!?)


私が驚いていると、ドラゴンはこちらに突進してきた……!


(まずい……!)


私は咄嗟に魔法を唱えたが間に合わずに吹き飛ばされてしまった。地面に叩きつけられて動けなくなる。


(もうダメだ……)


私が諦めかけたその時、ルシアちゃんが魔法を唱えた……!


「【煉獄の灼熱(テンペスター・バーニング)】!!」


その一撃でドラゴンは息絶えた。私は慌てて彼女のもとへ駆け寄る。


(ルシアちゃんってこんなに強かったんだ……)


私が感心していると、彼女は言った。


「クロエ様、大丈夫ですか?」


「うん! ルシアちゃんのおかげで助かったよ!」


私は感謝の言葉を述べた。彼女は微笑みながら言った。


「いえ、クロエ様が無事で良かったです!」


(本当にいい子だ……)


私は改めてルシアちゃんの優しさと強さを感じることができたのだった……。
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