転生した悪役令嬢は破滅エンドを避けるため、魔法を極めたらなぜか攻略対象から溺愛されました

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それから私はさまざまな魔道具を作り出した。私が作った魔道具はどれも貴族の間で話題になり、どんどん私の名声が高まっていった。


「クロエ様、お手紙が届いております」


そんなある日、私はシルヴィアから一通の手紙を受け取る。差出人は国王陛下からだ。


「陛下が私に手紙を……？」


一体何かしら……？ 私は手紙を開封し、内容に目を通す。


「私を宮廷魔術師に……！？」


手紙の内容とは、私を宮廷魔術師として推薦するというものだった。なんでも、私の作った魔道具はどれも素晴らしいものだそうで、ぜひ私に来て欲しいという旨が書かれていた。


「クロエ様が宮廷魔術師になられるのですか！？」


「凄いです！」


シルヴィアとルシアは目を輝かせながら私を褒める。


「……でもどうしようかしらねぇ……」


別に宮廷魔術師になるのは構わないのだが、正直面倒なことに巻き込まれそうな予感しかしない……でも断るのもなんだしなぁ……


「クロエ様！ ぜひ宮廷魔術師になってください！」


「私、クロエお姉さまの凄い魔道具作りをもっと見てみたいです！」


（まあ、シルヴィアとルシアの期待に応えるためにも頑張ってみようかな……）


そんな軽い気持ちで私は宮廷魔術師になることを決めた。シルヴィアとルシアは喜ぶし、私も新しい魔道具が作れて嬉しいからwin-winの関係だと思うし……。


「わかったわ。宮廷魔術師になってみるわ」


私がそう答えると、二人は大喜びした。


「クロエお姉さまならきっとすぐに宮廷魔術師になれますよ！」


「クロエ様ならきっと宮廷魔術師の中でもトップに立てますわ！」


まあ、そこまで期待されるとプレッシャーを感じるわね……。私は前世でトップに立ったことなんてないんだから……。


「それではクロエ様！ 早速王宮に向かいましょう！」


「ええ」


（まあ、なんとかなるでしょ）


私は軽い気持ちで王宮に向かうのだった。


「面を上げよ」


兵士に案内され、謁見の間に入った私は陛下に頭を下げ、挨拶をする。


「そなたがクロエか……」


私は陛下の声を聞き、ゆっくりと顔を上げる。


「噂は聞いておるぞ。なんでも新しい魔道具を作ったそうだな」


「はい。私が作った魔道具はどれも素晴らしいものです」


陛下の言葉に私は答える。


「それは楽しみだな。是非見せてはくれないか？」


「かしこまりました」


私はランプを取り出し、光源（ライト）の魔石を取り出す。


「点火（イグニッション）」


私がそう言うと、ランプに明かりが灯る。


「おお……！ 素晴らしい！」


陛下は感激したように声を上げる。


すると、周りで様子を見ていた貴族たちも口々に褒め称える。


「本当に素晴らしい魔道具ですわ！」


「あんな小さな石にあれだけの術式を組み込むとは……」


「いやはや、クロエ殿は天才ですな」


などと称賛の言葉が飛んでくる。褒められるのは嬉しいんだけど……ちょっと恥ずかしいわね……。私は思わず顔を赤くしてしまうのだった。


「さっそく宮廷魔術師の試験を行ってくれるか？」


「もちろんです」


私は陛下の言葉に答える。宮廷魔術師になれば新しい魔道具の開発も許可されるだろうし、是非なりたいところだ。


「うむ、頼んだぞ」


私は宮廷の隣にある訓練場へと向かうのだった。