悪役令嬢に転生したと思ったら悪役令嬢の母親でした～娘は私が責任もって育てて見せます～

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「おぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ！！！！！！！！」


始めの育児は大変なもの。何をすれば泣き、何を与えれば笑い、何に興味を持つのかすら分からない。


「今日はご機嫌ね」


「おぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ！！！！！！！！」


エレローラは毎日元気だ。私はそんな娘を見て微笑む。しかし、育児は大変なのだ。特に寝かしつけが大変だ。夜泣きも酷いし、なかなか寝ないこともある。


「ほらほら、もうねんねの時間よ」


私は娘をあやすのに苦労する。しかし、エレローラは大人しく眠りについてくれた。


「いい子ね、エレローラ。そのままねんねしててね」


私はそのまま娘を寝かしつけると、家事や仕事をする。しかし……。


「おぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ！！！！！！！！」


エレローラは突然大声で泣き始めた。


「あら、どうしたのかしら？」


私はエレローラをあやす。しかし、エレローラは一向に泣き止んでくれなかった。私は仕方なく娘を抱き上げる。


「ほら、いい子だから泣かないで」


私はそのままあやし続けるが、やはり泣き止まない。一体どうしたのだろうか？


「お腹でも空いているのかしら……？」


そう思い、母乳を与えるが効果は今ひとつだ。他のことをしようにも、これはこれで大変で家事も仕事もできないし……困ったものだわ。


「奥様、育児なら私たちが……」


メイドたちがそう言ってくれるが、私は断った。自分の子供は自分の手で育てたいと思うから。


「おぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ！！！！！！！！」


エレローラは泣き続ける。私は必死にあやすのだが、泣き止まない。


「どうすればいいのかしら？」


私は途方に暮れた。しかし、その時ふと閃いた。そういえば昔読んだ育児本で、オムツが濡れているのではないかと書かれていた。


「エレローラごめんね、今楽にしてあげるからね」


私がオムツを触ると……濡れてなかった。どうやら違うらしい。ではなぜ泣いているのだろうか？


「おぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ！！！！！！！！」


泣き止まぬ娘に困り果てていると、夫が部屋に入ってきた。


「どうした？」


「それがね……」


私が事情を話すと、夫は私の娘を抱き上げる。


「お腹が空いているんじゃないか？ おしめは濡れていないが……うーむ」


「じゃあ、どうしたら泣き止むのかしら？」


「そうだな……」


夫婦で頭を抱えていると、夫が閃いたように手を叩く。そして私に向かってこう言った。


「では……久しぶりに一緒に寝てあげたらどうだ？」


「……！？」


私とエレローラの初めての添い寝である。私は少し恥ずかしかったけど、夫の言う通りにしてみることにした。


「ほら、お母さんが一緒にいるから……泣き止んで」


私はエレローラを抱いてあやすと、エレローラは次第に落ち着きを取り戻してきた。


「おぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ！！！！！！！！」


エレローラは相変わらず泣いているけど、大人しく寝転んでくれたのだ。そしてそのまま眠りにつくと、すやすやと寝息をたてて眠ってしまったのだった。


「寝たみたいね……」


エレローラがようやく静かに眠りに入ったことで、部屋には静寂が戻った。私はそっとエレローラの顔を見つめ、彼女の小さな手を握った。母親としての責任感と愛情が胸に広がる。


「お母さんも少し休まなきゃね……」


私はベッドに腰を下ろし、背もたれに体を預けた。長い一日がようやく終わったように感じた。育児の疲れは計り知れないが、エレローラの安らかな寝顔を見ていると、その疲れもどこかに消えていくような気がした。


「おやすみ……エレローラ」


私はエレローラの隣に横たわり、彼女の小さな手を優しく握り締めた。柔らかい寝息が部屋の静寂を包み込み、心地よい安心感が広がった。


「明日はもっといい日になるわよね」


そう自分に言い聞かせながら、私は目を閉じた。夜の静寂が私たちを包み込む中で、エレローラの穏やかな寝顔に心を癒される。


「一緒に頑張ろうね、エレローラ」


そう呟きながら、私は彼女の手をしっかりと握り締めた。これからも一緒に成長し、笑顔を絶やさずに過ごしていこうと決意した。