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俺たちは冒険者ギルドで仕事を探すことにした。ゲームで見たことのあるような、イメージ通りの施設という感じだ。


「すいません、冒険者登録したいのですが」


「では、試験を受けて頂きます」


「試験?」


「はい。この試験を受けると、冒険者ランクが決まります。そして、そのランクに応じて受けられる依頼が変わります。まずは魔力検査をするので、こちらへ来てください」


受付嬢に連れていかれ、奥の部屋に入った。部屋には小さな青い水晶玉が置かれていた。


「この水晶に手を乗せてください」


俺は言われるがままに水晶に手を置く。すると、青い光が発せられた。


ピキピキ……。


水晶にヒビが入っていく。


「え!? なんですかこれ!?」


受付嬢が驚く。これは確か魔力検査のはず……どうして水晶にヒビが入る?


ビキビキビキビキ……。


ヒビはどんどん大きくなり、ついに水晶が割れてしまう。


「え……?」


俺は訳も分からず唖然としていた。


「まさか魔力検査で水晶が割れるなんて……文句なしの合格です!」


受付嬢は感心するように言う。


「次は実技試験です。こちらへどうぞ」


今度は訓練場へと案内された。


「私が試験官のバーンズだ。では、早速試験を始めよう」


相手は筋骨隆々の大柄な男だ。


「ハンデとして君の攻撃を受けてあげよう」


「では、お言葉に甘えて」


バーンズさんの胸を指でつつく。


「ぐふっ!」


すると、バーンズさんは数十メートル先まで吹き飛び、壁にめり込んでしまった。


「えっ?」


受付嬢は信じられないといった顔で呆然としている。


「じ、実技試験も合格です!」


いよいよ最終試験となった。


「最後の試験はこの森に生息するワイルドボアの討伐です」


「わかりました」


俺はワイルドボアを探すため、森へと入る。すると、すぐにワイルドボアを見つけることができた。


「ブモォォ!」


こちらに気づいたのか、突進してくる。だが俺はそれを片手で受け止めると、そのまま握りつぶした。


「ブモォォ!」


ワイルドボアの群れが襲ってくる。だが、俺はそれを軽々と蹴散らし、全てを倒してしまう。


「ま、まさかこれほどとは……」


試験官は驚きのあまり言葉を失っていた。それからギルドに戻ると、ギルドカードを渡された。


「おめでとうございます。あなたは今日からBランク冒険者です」


「ありがとうございます」


俺はBランク冒険者となった。そして、フィーナの待つ宿屋へと戻った。


「ナオトさん、凄い!」


Bランク冒険者になった俺をフィーナは褒め称える。


「いや、大したことはしていないよ」


「そんなことありません! Bランクですよ! それにあのワイルドボアの群れを一人で倒しちゃうなんて……本当に尊敬します!」


彼女は目をキラキラと輝かせている。そんな純粋な目で見られると少し照れるな。


「これから冒険者として頑張っていきましょうね」


「ああ、よろしく頼むよ」


こうして俺はフィーナと共に冒険者として活動を始めるのだった。
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