Night and Light ～異能バトルは突然に～

プロローグ

プロローグ

光が降ってきた。
ただの光ではないかもしれないがとにかく光が降ってきた。
それはなんの前兆も無く、なんのきっかけもなく降ってきた。
家のソファーで寝転んでいるのに、光が降ってくるのがわかった。
まだ、視認できていないのに、なぜか降ってくるのがわかった。
一体それはなんなのかわからないが、とにかく自分にとって有害であると言うこともわかってしまった。
まるで、自分が千里眼のたぐいの能力が使えるかのようだ。そう思いながら自分でもアホらしくなる。
まったくばかばかしい。俺は現実と二次元の区別もつかなくなってしまったのか。
これはすべて俺の妄想に違いない。こんなふざけた感覚が現実であってたまるか。
そう切って捨てるは簡単だ。
だけれど、それがなぜかできない。
いつもの俺なら切り捨てることなど簡単にできるのに。
その理由はおそらく至極単純。
この超感覚のようなものが最大レベルの警報を鳴らしているのだ。
『死ぬ』と。この光のようなものを食らったらまず間違いなく死ぬと。
それがわかり脂汗か冷や汗かわからないものが一瞬で吹き出してくる。
その超感覚のせいか時間が異常なほど遅く感じる。

まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずい。
このままでは死ぬ。超感覚がそう言っている。
どうにかしないと。走馬灯のような物も見えてきた。
そう精神が極限まで追い詰められた時、俺の体が発光し始めた。