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107.【ミュラ11歳】~ノキシーside~
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「…って事があったんだよね。あーマジでウザイ。なんでミュラがあんな風に言われなきゃならないの?」
兄のロキは屋敷に戻るなりずっとこの調子で、先程あった出来事にかなり怒っていた。
「カミラ様かぁ。何度かお茶会で会った事があるわね。ロキお兄様だけじゃなく、他の公爵家の方にもアプローチしていたような…?」
伯爵家の令嬢で、いつも家格の低い男爵令嬢達を従えてお姫様気取りだった気がする。
「うげー、誰でもいいんじゃん。どうせ公爵婦人ってポジション目当てでしょ。それとミュラを貶すのと何の繋がりがあるんだよ。」
「そうねぇ…。でもこの手の話はカミラ様だけじゃないのよね。最近どのお茶会でも話題になっているわ。」
「は?どういう事?」
「王家を含む上位貴族の子息が婚約者を作らず、その理由がミュラだって言えば、そりゃあ不満や妬みが生まれるわよ。」
この国の成人は16歳。
そして、女性は13歳、男性は16歳で結婚する事ができる。あくまで法律上結婚できますよっていうだけで、実際は20代~30代で結婚する人が多い。
恋愛結婚が主流で、最近は人間と獣人の結婚も増えてきている。それに伴って寿命の長い獣人に合わせて、魔法薬で人間の老化速度を遅くして寿命を伸ばすって方法もかなり一般的になってきた。
貴族の中でも政略結婚は稀なのよね。何故かというと、4公爵家、2侯爵家の立場は揺るぎないもので、その下の階級の家はどう足掻いてものし上がる事はできないから。
しかもこの上位貴族6家はどの家も恋愛結婚を推奨しているの。だからこそ、野心を持った令嬢は上位貴族の子息に見初められる必要があるのよね。
そして最近王家主導の元、1つの法律が改正された。それは同性の婚姻について。
元々同性のカップルは多く、社会的にも認めらていたけれど、この度法律でも婚姻が認められる事になったのよね。これって絶対キュアネ様絡みよね。
まぁ、こちらも色んな魔法薬が開発されてるから同性同士でも安全に子供を産む事ができるし、女の子同士でも気持ちよくなる方法は沢山あるからね。
そうなってくると性別や種族は全く関係無くて、妥協せず本当に好きな人と結ばれたいって考えに行き着くわけで…。ミュラの人気がうなぎ登りなのよねぇ…。ライバルが増えてしょうがないったらないわ。
ちなみに、結婚観が自由なら恋愛観も自由な訳で、婚前の恋愛に伴うアレコレも割りとルーズだったりする。
貴族や王族においても純潔を守れ!って風潮は古くて、今は婚前に身体の相性を確かめるのも必要だよねって感じなの。
貴族故に『婚約』をする事はあるけど、それは政略的要素じゃなくて『俺のモノに手を出すな!』っていう牽制的要素が強い。流石に家同士が取り交わした『婚約者』に手を出そうとするのはルールに反するしね。
まぁ、ぶっちゃけ婚約の解消や、離婚、再婚もよくある事だから本当に好きなら諦めない人も多いけど…。
「でもさ、あの伯爵令嬢達も実際ミュラに会ったら目が釘付けだったぞ。俺にアプローチしに来たはずなのに、最後はミュラと会う約束を取りつけようとしてたもんな。」
「プッ!ロキお兄様ミュラに負けてるじゃない。」
「ほんとそれ。でもミュラならしょうがないかなー。今日のミュラ、すごく素敵だった。ちょっと前まで幼い女の子だったのに、いつの間にか公爵令嬢として堂々とした立ち振舞いができてて、美しい女性になってた。馬車に乗り込んで二人きりになった時のプルプル涙ぐんでたのも可愛かったし。」
「はいはい。ミュラが素敵で可愛いのはわかってるわよ。」
あーあ、ミュラに会いたくなってきちゃったなぁ。毎日一緒に居られたらいいのに。
兄のロキは屋敷に戻るなりずっとこの調子で、先程あった出来事にかなり怒っていた。
「カミラ様かぁ。何度かお茶会で会った事があるわね。ロキお兄様だけじゃなく、他の公爵家の方にもアプローチしていたような…?」
伯爵家の令嬢で、いつも家格の低い男爵令嬢達を従えてお姫様気取りだった気がする。
「うげー、誰でもいいんじゃん。どうせ公爵婦人ってポジション目当てでしょ。それとミュラを貶すのと何の繋がりがあるんだよ。」
「そうねぇ…。でもこの手の話はカミラ様だけじゃないのよね。最近どのお茶会でも話題になっているわ。」
「は?どういう事?」
「王家を含む上位貴族の子息が婚約者を作らず、その理由がミュラだって言えば、そりゃあ不満や妬みが生まれるわよ。」
この国の成人は16歳。
そして、女性は13歳、男性は16歳で結婚する事ができる。あくまで法律上結婚できますよっていうだけで、実際は20代~30代で結婚する人が多い。
恋愛結婚が主流で、最近は人間と獣人の結婚も増えてきている。それに伴って寿命の長い獣人に合わせて、魔法薬で人間の老化速度を遅くして寿命を伸ばすって方法もかなり一般的になってきた。
貴族の中でも政略結婚は稀なのよね。何故かというと、4公爵家、2侯爵家の立場は揺るぎないもので、その下の階級の家はどう足掻いてものし上がる事はできないから。
しかもこの上位貴族6家はどの家も恋愛結婚を推奨しているの。だからこそ、野心を持った令嬢は上位貴族の子息に見初められる必要があるのよね。
そして最近王家主導の元、1つの法律が改正された。それは同性の婚姻について。
元々同性のカップルは多く、社会的にも認めらていたけれど、この度法律でも婚姻が認められる事になったのよね。これって絶対キュアネ様絡みよね。
まぁ、こちらも色んな魔法薬が開発されてるから同性同士でも安全に子供を産む事ができるし、女の子同士でも気持ちよくなる方法は沢山あるからね。
そうなってくると性別や種族は全く関係無くて、妥協せず本当に好きな人と結ばれたいって考えに行き着くわけで…。ミュラの人気がうなぎ登りなのよねぇ…。ライバルが増えてしょうがないったらないわ。
ちなみに、結婚観が自由なら恋愛観も自由な訳で、婚前の恋愛に伴うアレコレも割りとルーズだったりする。
貴族や王族においても純潔を守れ!って風潮は古くて、今は婚前に身体の相性を確かめるのも必要だよねって感じなの。
貴族故に『婚約』をする事はあるけど、それは政略的要素じゃなくて『俺のモノに手を出すな!』っていう牽制的要素が強い。流石に家同士が取り交わした『婚約者』に手を出そうとするのはルールに反するしね。
まぁ、ぶっちゃけ婚約の解消や、離婚、再婚もよくある事だから本当に好きなら諦めない人も多いけど…。
「でもさ、あの伯爵令嬢達も実際ミュラに会ったら目が釘付けだったぞ。俺にアプローチしに来たはずなのに、最後はミュラと会う約束を取りつけようとしてたもんな。」
「プッ!ロキお兄様ミュラに負けてるじゃない。」
「ほんとそれ。でもミュラならしょうがないかなー。今日のミュラ、すごく素敵だった。ちょっと前まで幼い女の子だったのに、いつの間にか公爵令嬢として堂々とした立ち振舞いができてて、美しい女性になってた。馬車に乗り込んで二人きりになった時のプルプル涙ぐんでたのも可愛かったし。」
「はいはい。ミュラが素敵で可愛いのはわかってるわよ。」
あーあ、ミュラに会いたくなってきちゃったなぁ。毎日一緒に居られたらいいのに。
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