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44.~メリーside~⭐
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メリー・ド・ナヴァル(5歳)
ナヴァル公爵家 長女(双子の妹)
ニコニコと微笑みながら小さな手を一生懸命フリフリする、あの可愛らしい生き物は何なの?!
目が合いそうになるとスッと反らしてみる。そうするとまた一生懸命手を振ってくる。
可愛すぎて胸がきゅんきゅんする。あまーいシロップのように甘やかしたい気持ちと、意地悪しちゃいたい気持ちが入り交じる。
笑った顔も可愛いし、ムキになっている姿も可愛い。もっと虐めたら泣いちゃうのかな?泣いた姿も可愛いだろうな。涙を舐めとったらどんな反応をするのかな?
ニマニマと頬が緩む。
ふと隣を見ればディオスも同じ顔をしてた。
ミュラちゃんとの幸せなやり取りは、悪魔のようなラナンによって阻止された。
ラナンを含め、ロレイル公爵家の兄達のシスコン具合は異常だ。溺愛、執着、ヤンデレのオンパレードで、そんな中にミュラちゃんをおいて大丈夫なのか心配になる。
そして今、目の前では変態シャルカがミュラちゃんにハァハァしながら迫っている。
ミュラちゃんの周りにはヤバいやつしかいないわね。
ミュラちゃんと変態シャルカのやり取りを聞いていてふと気が付いた事を、ヒソヒソとディオスに問いかける。
「ねぇ、ディオス。ミュラちゃん『ありがとう』を『好き』って覚えてない?」
「多分カインの仕業だな。わざとだろ。」
「ミュラちゃんから『好き』って言われたいが為に、間違った事を教えるなんて…兄としてどうなの?」
「カインは妹として見てないんだろ。」
「うわぁ…。まぁ、わかるけど。」
「だけど、カインも誤算だったようだな。プレゼントを貰ったミュラがシャルカに『好き』を連発してる。」
「シャルカ、絶対誤解してるわよね。興奮して益々息が荒くなってるわ。」
「あ、倒れたぞ。」
「ま、大丈夫でしょ。」
「カインがミュラに必死に説明してるな。自分には『好き』で、他人には『ありがとう』って…なんだそりゃ。」
「カインってこんなに馬鹿だったかしら?」
「それだけ余裕が無いんだろ。」
「うーん、でもこれは使えるわね。」
「俺達も恩恵にあやかろうぜ。」
こうしてプレゼントをあげた私達は、ミュラちゃんから『しゅき』をゲットした。
私達からのプレゼントはエメラルドのチャームがついたブレスレット。
エメラルドは勿論私達の髪色を表している。
ミュラちゃんは気付かないだろうな。
ブレスレットを贈る意味は『君を束縛したい』ってこと。
ナヴァル公爵家 長女(双子の妹)
ニコニコと微笑みながら小さな手を一生懸命フリフリする、あの可愛らしい生き物は何なの?!
目が合いそうになるとスッと反らしてみる。そうするとまた一生懸命手を振ってくる。
可愛すぎて胸がきゅんきゅんする。あまーいシロップのように甘やかしたい気持ちと、意地悪しちゃいたい気持ちが入り交じる。
笑った顔も可愛いし、ムキになっている姿も可愛い。もっと虐めたら泣いちゃうのかな?泣いた姿も可愛いだろうな。涙を舐めとったらどんな反応をするのかな?
ニマニマと頬が緩む。
ふと隣を見ればディオスも同じ顔をしてた。
ミュラちゃんとの幸せなやり取りは、悪魔のようなラナンによって阻止された。
ラナンを含め、ロレイル公爵家の兄達のシスコン具合は異常だ。溺愛、執着、ヤンデレのオンパレードで、そんな中にミュラちゃんをおいて大丈夫なのか心配になる。
そして今、目の前では変態シャルカがミュラちゃんにハァハァしながら迫っている。
ミュラちゃんの周りにはヤバいやつしかいないわね。
ミュラちゃんと変態シャルカのやり取りを聞いていてふと気が付いた事を、ヒソヒソとディオスに問いかける。
「ねぇ、ディオス。ミュラちゃん『ありがとう』を『好き』って覚えてない?」
「多分カインの仕業だな。わざとだろ。」
「ミュラちゃんから『好き』って言われたいが為に、間違った事を教えるなんて…兄としてどうなの?」
「カインは妹として見てないんだろ。」
「うわぁ…。まぁ、わかるけど。」
「だけど、カインも誤算だったようだな。プレゼントを貰ったミュラがシャルカに『好き』を連発してる。」
「シャルカ、絶対誤解してるわよね。興奮して益々息が荒くなってるわ。」
「あ、倒れたぞ。」
「ま、大丈夫でしょ。」
「カインがミュラに必死に説明してるな。自分には『好き』で、他人には『ありがとう』って…なんだそりゃ。」
「カインってこんなに馬鹿だったかしら?」
「それだけ余裕が無いんだろ。」
「うーん、でもこれは使えるわね。」
「俺達も恩恵にあやかろうぜ。」
こうしてプレゼントをあげた私達は、ミュラちゃんから『しゅき』をゲットした。
私達からのプレゼントはエメラルドのチャームがついたブレスレット。
エメラルドは勿論私達の髪色を表している。
ミュラちゃんは気付かないだろうな。
ブレスレットを贈る意味は『君を束縛したい』ってこと。
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