20 / 106
本編
王子の独り言 sideルシアン②
しおりを挟む
食後に散歩へと誘う。
自慢のバラ園などを案内していると、先ほどまで一緒にいたはずの姫の姿がない……。
どこかで逸れて迷っているのではと慌てて探していると、魔法で戦闘している様な音が聞こえたため、音のする方へ急いで向かった。
姫自身は魔法を使えないため、無事であることを祈りながら駆け付けると、姫付きの精霊が結界を張って防いでくれていて、ホッと胸を撫でおろした。
姫付きの精霊は本当に優秀であるらしい。
聞くところによると姫が母親の胎内にいる時分から見守り続けているというのだから頭が上がらない。
姫を襲った犯人に心当たりはあった。
これは姫に対する殺人未遂であり、到底許すことは出来ない。
出てくるように呼び掛ければ、やはり犯人は従妹のキャサリンだった。
事の重大さを分かっていない奴に魔力封じの腕輪を嵌めると、沙汰が決まるまで離れの棟に幽閉することにした。
緊急で開かれた会議で、キャサリンの父親である叔父上が減刑を求めた。
しかしいくら王族と言えども精霊姫様の殺人未遂は、やはり許されることではない。
魔力を封じた上で、離れ小島にある修道院に入れるという意見で纏まったことを姫に告げる。
すると姫は、自身が無傷であるというのに罪が重すぎるのではないかと言った。
そして直接キャサリンから話が聞きたいと言うので、気は進まなかったが面会するために連れ立って離れの棟に向かった。
案の定、謝りもせずに高飛車な態度をとるキャサリンを諌めると、姫にキャサリンと二人で話をさせて欲しいと言われ、部屋の外に出されてしまった。
魔法を封じているとはいえ、二人きりにする訳にはいかないため、せめてポワソンだけは中に置いてもらえるようにお願いした。
結果から言うと、姫はあの我が儘でどうしようもなかったキャサリンと打ち解け、謝罪させたと言う……。
被害者である姫自身から15才であるキャサリンに、やり直すチャンスを与えて欲しいとお願いされ、魔法封じの腕輪は嵌めたままであるということを条件に許すことになった。
事件があってからは、外出をしないように伝えていたので、ロイやポワソン、ましてやキャサリンとまで、私が執務で姫との交流を深められない中、着々と仲を深めていると聞いた。
どす黒い感情が胸の中に渦巻いているのを感じ、初めて嫉妬という感情が芽生えたことを知る。
そして今までの私では考えられない事なのだが、強い執着や独占欲というものも知った。
どこか人間らしい感情に乏しかった私は、姫に出会ってから沢山の感情を知ることが出来た。
やはり姫は私にとって必要不可欠な存在なのだと改めて実感し、決してわたしの元から逃がさないと心に決めた。
そこから嫉妬に駆られた私は、伴侶である私にしか許されない行為を夜中に姫のベッドに忍び込んで行った。
姫の匂いや味を知り、益々手放せなくなっていく。
一刻も早く婚姻を結び、正式に伴侶になって子作りをしたい……。
姫の芳しく愛らしい蕾に、この熱いほどに昂った屹立を捩じ込んで、孕むまで種付けをしたい……。
そういう邪な感情が抑えられない。
私は欲に感情を支配されたことなどただの一度もなく、自身の独占欲に思わず苦笑する。
身体を舐めたり蜜を味わったり、自分でも少しだけ異常だとは思う。
しかしそんなことをしたいと思うのは、姫だけなのだから、私は変態ではない。
愛しく想う者の身体や体液に魅力を感じない方がどうかしている。
それなのに、他の者たちどんどん姫と交流を深めているのが羨ましくて仕方なかった。
執念で執務を数日先の分までこなすと、一日自由に出来る日を確保することが出来た。
そこで私は、幼い頃から気に入っている湖に案内することにした。
私の胸に姫が背中を預ける形で馬に乗れば、私の股間は図らずとも形のいい程よい弾力の姫の臀部に密着することになり、思わず私の中心は反応してしまうことになった。
しかし馬上でふざけるのは危険なので耐えるしかない。
細い腰に回した腕からは柔らかな腹部の感触が伝わるし、首筋からはとても良い香りが漂っている……。
忍耐力には自身のあった私だが、これには抗う術を持たず屈してしまいそうになる。
何とか馬を走らせることに集中して耐え抜くことが出来た。
湖に着くと手早く食事を済ませた私たちは、湖に足をつけることにした。
姫がブーツと靴下を脱ぐと、白くしなやかな足が私の瞳を釘付けにし、馬上で耐え抜いた私の理性はあっという間に飛ばされてしまった。
思わず姫の足を掴むと、姫は湖に落ちそうで怖いと可愛らしいことを言う。
それならばと、嬉々として昼食を摂った敷き布まで転移した。
防音と認識阻害の結界を張ってあるため、声や音を気にする必要はない。
まさか足の匂いに興奮し、指を舐めて感激するとは思ってもいなかった。
姫を目の前にすると、私はすぐに理性が飛ばされてしまう。
本来の私は、こんなに堪え性のない男だったのだろうか?
自慢のバラ園などを案内していると、先ほどまで一緒にいたはずの姫の姿がない……。
どこかで逸れて迷っているのではと慌てて探していると、魔法で戦闘している様な音が聞こえたため、音のする方へ急いで向かった。
姫自身は魔法を使えないため、無事であることを祈りながら駆け付けると、姫付きの精霊が結界を張って防いでくれていて、ホッと胸を撫でおろした。
姫付きの精霊は本当に優秀であるらしい。
聞くところによると姫が母親の胎内にいる時分から見守り続けているというのだから頭が上がらない。
姫を襲った犯人に心当たりはあった。
これは姫に対する殺人未遂であり、到底許すことは出来ない。
出てくるように呼び掛ければ、やはり犯人は従妹のキャサリンだった。
事の重大さを分かっていない奴に魔力封じの腕輪を嵌めると、沙汰が決まるまで離れの棟に幽閉することにした。
緊急で開かれた会議で、キャサリンの父親である叔父上が減刑を求めた。
しかしいくら王族と言えども精霊姫様の殺人未遂は、やはり許されることではない。
魔力を封じた上で、離れ小島にある修道院に入れるという意見で纏まったことを姫に告げる。
すると姫は、自身が無傷であるというのに罪が重すぎるのではないかと言った。
そして直接キャサリンから話が聞きたいと言うので、気は進まなかったが面会するために連れ立って離れの棟に向かった。
案の定、謝りもせずに高飛車な態度をとるキャサリンを諌めると、姫にキャサリンと二人で話をさせて欲しいと言われ、部屋の外に出されてしまった。
魔法を封じているとはいえ、二人きりにする訳にはいかないため、せめてポワソンだけは中に置いてもらえるようにお願いした。
結果から言うと、姫はあの我が儘でどうしようもなかったキャサリンと打ち解け、謝罪させたと言う……。
被害者である姫自身から15才であるキャサリンに、やり直すチャンスを与えて欲しいとお願いされ、魔法封じの腕輪は嵌めたままであるということを条件に許すことになった。
事件があってからは、外出をしないように伝えていたので、ロイやポワソン、ましてやキャサリンとまで、私が執務で姫との交流を深められない中、着々と仲を深めていると聞いた。
どす黒い感情が胸の中に渦巻いているのを感じ、初めて嫉妬という感情が芽生えたことを知る。
そして今までの私では考えられない事なのだが、強い執着や独占欲というものも知った。
どこか人間らしい感情に乏しかった私は、姫に出会ってから沢山の感情を知ることが出来た。
やはり姫は私にとって必要不可欠な存在なのだと改めて実感し、決してわたしの元から逃がさないと心に決めた。
そこから嫉妬に駆られた私は、伴侶である私にしか許されない行為を夜中に姫のベッドに忍び込んで行った。
姫の匂いや味を知り、益々手放せなくなっていく。
一刻も早く婚姻を結び、正式に伴侶になって子作りをしたい……。
姫の芳しく愛らしい蕾に、この熱いほどに昂った屹立を捩じ込んで、孕むまで種付けをしたい……。
そういう邪な感情が抑えられない。
私は欲に感情を支配されたことなどただの一度もなく、自身の独占欲に思わず苦笑する。
身体を舐めたり蜜を味わったり、自分でも少しだけ異常だとは思う。
しかしそんなことをしたいと思うのは、姫だけなのだから、私は変態ではない。
愛しく想う者の身体や体液に魅力を感じない方がどうかしている。
それなのに、他の者たちどんどん姫と交流を深めているのが羨ましくて仕方なかった。
執念で執務を数日先の分までこなすと、一日自由に出来る日を確保することが出来た。
そこで私は、幼い頃から気に入っている湖に案内することにした。
私の胸に姫が背中を預ける形で馬に乗れば、私の股間は図らずとも形のいい程よい弾力の姫の臀部に密着することになり、思わず私の中心は反応してしまうことになった。
しかし馬上でふざけるのは危険なので耐えるしかない。
細い腰に回した腕からは柔らかな腹部の感触が伝わるし、首筋からはとても良い香りが漂っている……。
忍耐力には自身のあった私だが、これには抗う術を持たず屈してしまいそうになる。
何とか馬を走らせることに集中して耐え抜くことが出来た。
湖に着くと手早く食事を済ませた私たちは、湖に足をつけることにした。
姫がブーツと靴下を脱ぐと、白くしなやかな足が私の瞳を釘付けにし、馬上で耐え抜いた私の理性はあっという間に飛ばされてしまった。
思わず姫の足を掴むと、姫は湖に落ちそうで怖いと可愛らしいことを言う。
それならばと、嬉々として昼食を摂った敷き布まで転移した。
防音と認識阻害の結界を張ってあるため、声や音を気にする必要はない。
まさか足の匂いに興奮し、指を舐めて感激するとは思ってもいなかった。
姫を目の前にすると、私はすぐに理性が飛ばされてしまう。
本来の私は、こんなに堪え性のない男だったのだろうか?
0
お気に入りに追加
1,170
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
僕の兄は◯◯です。
山猫
BL
容姿端麗、才色兼備で周囲に愛される兄と、両親に出来損ない扱いされ、疫病除けだと存在を消された弟。
兄の監視役兼影のお守りとして両親に無理やり決定づけられた有名男子校でも、異性同性関係なく堕としていく兄を遠目から見守って(鼻ほじりながら)いた弟に、急な転機が。
「僕の弟を知らないか?」
「はい?」
これは王道BL街道を爆走中の兄を躱しつつ、時には巻き込まれ、時にはシリアス(?)になる弟の観察ストーリーである。
文章力ゼロの思いつきで更新しまくっているので、誤字脱字多し。広い心で閲覧推奨。
ちゃんとした小説を望まれる方は辞めた方が良いかも。
ちょっとした笑い、息抜きにBLを好む方向けです!
ーーーーーーーー✂︎
この作品は以前、エブリスタで連載していたものです。エブリスタの投稿システムに慣れることが出来ず、此方に移行しました。
今後、こちらで更新再開致しますのでエブリスタで見たことあるよ!って方は、今後ともよろしくお願い致します。
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
平凡くんと【特別】だらけの王道学園
蜂蜜
BL
自分以外の家族全員が美形という家庭に生まれ育った平凡顔な主人公(ぼっち拗らせて表情筋死んでる)が【自分】を見てくれる人を求めて家族から逃げた先の男子校(全寮制)での話。
王道の転校生や生徒会、風紀委員、不良に振り回されながら愛されていきます。
※今のところは主人公総受予定。
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
ヒロイン不在の異世界ハーレム
藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。
神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。
飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。
ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?
病んでる愛はゲームの世界で充分です!
書鈴 夏(ショベルカー)
BL
ヤンデレゲームが好きな平凡男子高校生、田山直也。
幼馴染の一条翔に呆れられながらも、今日もゲームに勤しんでいた。
席替えで隣になった大人しい目隠れ生徒との交流を始め、周りの生徒たちから重い愛を現実でも向けられるようになってしまう。
田山の明日はどっちだ!!
ヤンデレ大好き普通の男子高校生、田山直也がなんやかんやあってヤンデレ男子たちに執着される話です。
BL大賞参加作品です。よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる