かくも素晴らしき運命

『運命の人はいるのよ。出逢えば貴女も分かるわ。まるで目の前に星が瞬いたように世界が輝いて見えるから』

お母様はうっとりと頬を染めて語った。

そして、二歳上のお兄様も運命の出逢いを果たし、彼女に結婚を申し込みすぐさま婚約者に。

そんな周囲を見たせいか私もいつかは素敵な出逢いがあるだろうと心躍らせた。
女の子だもの。当然憧れる。

そして十六歳になった時。お兄様の代わりにでた夜会で遂に運命の出逢いを果たした。

……え?同性ってどういうこと?
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