565 / 832
4 聖人候補の領地経営
754 決着
しおりを挟む
754
「まず申し上げておきますが、私、結界系の魔法についてはいささか心得がございます。このしっかり作った結界から逃げようなんて思わないでくださいね。まぁ、〝救国の聖戦士〟たる私を倒せれば出られるかもしれないですけど……」
にっこり微笑んで法皇とジョリコフ枢機卿にそういうと、ふたりは般若のような顔で私を睨んできた。
「ああ、その通りだ! そんなものはお前がいなくなれば消える! 裏切り者めが!」
そういうが早いかジョリコフ枢機卿は、いきなり続けざまに大量の火の玉を私に向かって投げつけるように放ってきた。さすがの魔法力量というべきか、見事な多段攻撃。火力もなかなかだが、強固な魔法の盾を作ってあるこちらにその程度の魔法が届くわけもなく、私は避ける仕草すらしなかった。
そんな私の態度に、ふたりの苛立ちが加速していく。
「サシア! お前の防御結界はわしが張ってやる! あの不届なバチあたりを始末しろ!」
「ええ叔父上、わかりました」
さらに魔法攻撃を始めようとするジョリコフ枢機卿にキルム王が言う。
「サシア! これ以上罪を重ねるな! 愚かなことを……」
父であるキルム王の苦しみが滲むその言葉にもジョリコフ枢機卿は耳を貸さない。
「愚か……何が愚かだというのですか、父上! こんな貧しく疲弊するばかりの国で、ただ神に祈っていろと!? ここは聖国、この場所は聖地。もっと豊かでもっと敬われるべき土地なのです。そのためには更なる魔法力、そして豊かな土地がなくてはならぬのです! キルム復権のために、これは必要な聖戦なのですよ!」
教皇もさも当然だとばかりにその言葉に頷いている。
「そうとも、そのための戦いに身を置けるなど、誉でしかない。あの子供たちは聖戦のために選ばれた〝神の子〟なのだ!」
盗人猛々しいというのか、厚顔無恥というのか、ふたりの言い分は、神のご意志なのだから何をしてもいいのだと言わんばかり。なんの正当性もない言い訳だ。
「呆れた! 誘拐してきた子供たちをアーティファクトで操っていうことをきかせていただけじゃないですか! なにが誉よ! 第一、あなたたちはその〝神の子〟にご大層な首輪までつけて売りさえしたわ。それは、どうして?」
「どうしてそれを……あの首輪と契約があれば、外部に知れることなどあり得るはずがない!」
法皇はおそらく一番触れられたくなかったことに切り込まれて、結界を維持しながらも著しく動揺していた。
「あの〝孤児院〟を維持するための費用だったのだ。あの子たちのためだった!」
ジョリコフ枢機卿は、そう言ったが、どこがあの子たちのためなのか、支離滅裂だ。
「あなたたちのしていたことは卑劣な誘拐と人身売買。どんな神がそんな卑劣な人間を守ってくれるのかしら? そんな犠牲にさせられた子供たちの悲しみの上に成り立つ〝聖戦〟なんてありえない!」
次から次へと枢機卿からの魔法攻撃は続いているが、私はそれを無視して話を続ける。
「私には神の啓示があったのだ。神がわれわれに聖戦をお認めになったのだ。見よ、これこそがその契約の首飾りだ」
法皇は大事そうに腰につけた袋に入れていた漆黒の石が連なった首飾りのようなものを差し出した。それが袋から出された瞬間から、私の目にはドス黒い霧が一気に周囲へと拡散する様子が見えた。それは尋常ではない瘴気のようなものだった。
(あれはサンクたちにつけられていた《契約の首輪》にあった黒い石……)
「神の御使いは、これを使って神の国を再建せよとおっしゃったのだ。われわれはそのご意志によって動いた。これは、聖なる戦いなのだ!」
黒い霧を全身に浴びながら首飾りを掴んで笑う法皇は、もう目が飛んでいて、もはや正常には見えない。これも、この瘴気のせいなのかもしれない。
横を見ると、キルム王が苦しそうな表情で膝をついていた。
「大丈夫ですか!」
駆け寄る私に苦しげな息で頷くキルム王。
「大丈夫……とは言えんな。あの黒い石の塊を突きつけられると、この強固な結界の中にいても意識が飛びそうになる。いったいあれは……」
「父上! 叔父上も、それを手にしてはならぬと御使様に言われたことをお忘れでございますか!」
ジョリコフ枢機卿もさすがに実父の苦しむ様子を目の当たりにして、動揺をみせている。
キルム王の苦しむ様子に危険を感じた私は、すぐに行動を開始した。
まず、枢機卿の放っていた魔法の十倍は威力がある高等火魔法《地獄の業火》を使った多段攻撃で、法皇に張られていた結界を瞬時に砕く。
まさか法皇の作った結界が粉砕されるなど、彼らは想像もしていなかっただろうが、この攻撃はジョリコフ枢機卿とは比較にならない破壊力で、爆弾と火炎放射が一気に襲ってくるようなものだ。その魔法は彼らを怯ませるに十分な破壊力を持っていた。彼らがあまりのことに動きを止めたその隙に、私は《裂風》の魔法で走る速度を上げて法皇の前に飛び込み、法皇に抵抗される前に、禍々しい瘴気を撒き散らしている黒い首飾りに手をかけた。
次の瞬間、首飾りの石は高い金属音のような音とともに亀裂が入ったかと思うと、そのまますべて砕けて砂のように崩れ去り、それとときを同じくしてあたりを覆っていた禍々しい黒い霧も消え去った。
彼らのいう〝神からの賜りもの〟が一瞬で破壊されてしまうという衝撃の事態に、法皇は呆けたようにその場のへたり込み、砕けて粉々になった首飾りを前に、ただ、あああ、と呻いたかと思うと、四つん這いになって砕けた破片を必死に集め始めた。
ジョリコフ枢機卿もかなり動揺しているようだ。
神からの与えられた品であるはずの首飾りがいともたやすく壊され、さらに法皇のとても正常とは思えない姿目の当たりにし、何かがおかしいとやっと思い始めたようだ。
「なぜだ! こんなことがあり得るわけがない。なぜあの神より賜った首飾りが、こうも簡単に砕けるのだ!!」
「あれが神の与えたものでないことは、もうわかっているのではないですか? あれは邪悪に満ちた魔道具ですよ、ジョリコフ枢機卿」
私は哀れみを込めた目で、塵と化した首飾りをかき集めようと定まらぬ目をして地を這っている法皇を見ながら言った。どうやら、法皇ほど酷い支配は受けていなかったらしいジョリコフ枢機卿は、あの首飾りの破壊とともに、少しづつ考えが変化し始めている様子だった。
「これが初めてではありません。私は手を触れることで真に邪悪なものを砕いてしまうようなのです。これが砕けたということは、そういうことなのですよ……」
私がそう言うと、ジョリコフ枢機卿は砕けた首飾りと、それにすがりついている法皇を見ながらつぶやいた。
「そんなことが……そのような奇跡が……それではまさにそなたは聖なる者……ああ、なんということだ! 本物の〝聖戦士〟が目に前にいたとは!!」
徐々にクリアになっていく意識の中で、何かを悟ったかのように、そのままジョリコフ枢機卿は崩れるように膝をついた。その様子に完全に戦闘意欲を失ったことを確認して私は結界を解除した。
「サシア……この愚か者めが……」
キルム王は息子のこの哀れな姿に、目頭を押さえながらそうつぶやいていた。
四人の活躍と王軍の皆さんによって、すでに教会側の魔術師たちは拘束済み。教会関係者も半数ほどが拘束されていて、彼らも法皇の正気を失った様子をに言葉を失っていた。
彼らに向かいキルム王が宣言する。
「キルム正教会の法皇は魔道具の瘴気に侵され正気を失った。彼の罪は暴かれ、それに加担した正教会もまた断罪されねばならない。聖天神教キルム正教会は、いまを持ってすべての活動を停止し、その罪のすべてが明らかにされるまで閉門とする!」
「まず申し上げておきますが、私、結界系の魔法についてはいささか心得がございます。このしっかり作った結界から逃げようなんて思わないでくださいね。まぁ、〝救国の聖戦士〟たる私を倒せれば出られるかもしれないですけど……」
にっこり微笑んで法皇とジョリコフ枢機卿にそういうと、ふたりは般若のような顔で私を睨んできた。
「ああ、その通りだ! そんなものはお前がいなくなれば消える! 裏切り者めが!」
そういうが早いかジョリコフ枢機卿は、いきなり続けざまに大量の火の玉を私に向かって投げつけるように放ってきた。さすがの魔法力量というべきか、見事な多段攻撃。火力もなかなかだが、強固な魔法の盾を作ってあるこちらにその程度の魔法が届くわけもなく、私は避ける仕草すらしなかった。
そんな私の態度に、ふたりの苛立ちが加速していく。
「サシア! お前の防御結界はわしが張ってやる! あの不届なバチあたりを始末しろ!」
「ええ叔父上、わかりました」
さらに魔法攻撃を始めようとするジョリコフ枢機卿にキルム王が言う。
「サシア! これ以上罪を重ねるな! 愚かなことを……」
父であるキルム王の苦しみが滲むその言葉にもジョリコフ枢機卿は耳を貸さない。
「愚か……何が愚かだというのですか、父上! こんな貧しく疲弊するばかりの国で、ただ神に祈っていろと!? ここは聖国、この場所は聖地。もっと豊かでもっと敬われるべき土地なのです。そのためには更なる魔法力、そして豊かな土地がなくてはならぬのです! キルム復権のために、これは必要な聖戦なのですよ!」
教皇もさも当然だとばかりにその言葉に頷いている。
「そうとも、そのための戦いに身を置けるなど、誉でしかない。あの子供たちは聖戦のために選ばれた〝神の子〟なのだ!」
盗人猛々しいというのか、厚顔無恥というのか、ふたりの言い分は、神のご意志なのだから何をしてもいいのだと言わんばかり。なんの正当性もない言い訳だ。
「呆れた! 誘拐してきた子供たちをアーティファクトで操っていうことをきかせていただけじゃないですか! なにが誉よ! 第一、あなたたちはその〝神の子〟にご大層な首輪までつけて売りさえしたわ。それは、どうして?」
「どうしてそれを……あの首輪と契約があれば、外部に知れることなどあり得るはずがない!」
法皇はおそらく一番触れられたくなかったことに切り込まれて、結界を維持しながらも著しく動揺していた。
「あの〝孤児院〟を維持するための費用だったのだ。あの子たちのためだった!」
ジョリコフ枢機卿は、そう言ったが、どこがあの子たちのためなのか、支離滅裂だ。
「あなたたちのしていたことは卑劣な誘拐と人身売買。どんな神がそんな卑劣な人間を守ってくれるのかしら? そんな犠牲にさせられた子供たちの悲しみの上に成り立つ〝聖戦〟なんてありえない!」
次から次へと枢機卿からの魔法攻撃は続いているが、私はそれを無視して話を続ける。
「私には神の啓示があったのだ。神がわれわれに聖戦をお認めになったのだ。見よ、これこそがその契約の首飾りだ」
法皇は大事そうに腰につけた袋に入れていた漆黒の石が連なった首飾りのようなものを差し出した。それが袋から出された瞬間から、私の目にはドス黒い霧が一気に周囲へと拡散する様子が見えた。それは尋常ではない瘴気のようなものだった。
(あれはサンクたちにつけられていた《契約の首輪》にあった黒い石……)
「神の御使いは、これを使って神の国を再建せよとおっしゃったのだ。われわれはそのご意志によって動いた。これは、聖なる戦いなのだ!」
黒い霧を全身に浴びながら首飾りを掴んで笑う法皇は、もう目が飛んでいて、もはや正常には見えない。これも、この瘴気のせいなのかもしれない。
横を見ると、キルム王が苦しそうな表情で膝をついていた。
「大丈夫ですか!」
駆け寄る私に苦しげな息で頷くキルム王。
「大丈夫……とは言えんな。あの黒い石の塊を突きつけられると、この強固な結界の中にいても意識が飛びそうになる。いったいあれは……」
「父上! 叔父上も、それを手にしてはならぬと御使様に言われたことをお忘れでございますか!」
ジョリコフ枢機卿もさすがに実父の苦しむ様子を目の当たりにして、動揺をみせている。
キルム王の苦しむ様子に危険を感じた私は、すぐに行動を開始した。
まず、枢機卿の放っていた魔法の十倍は威力がある高等火魔法《地獄の業火》を使った多段攻撃で、法皇に張られていた結界を瞬時に砕く。
まさか法皇の作った結界が粉砕されるなど、彼らは想像もしていなかっただろうが、この攻撃はジョリコフ枢機卿とは比較にならない破壊力で、爆弾と火炎放射が一気に襲ってくるようなものだ。その魔法は彼らを怯ませるに十分な破壊力を持っていた。彼らがあまりのことに動きを止めたその隙に、私は《裂風》の魔法で走る速度を上げて法皇の前に飛び込み、法皇に抵抗される前に、禍々しい瘴気を撒き散らしている黒い首飾りに手をかけた。
次の瞬間、首飾りの石は高い金属音のような音とともに亀裂が入ったかと思うと、そのまますべて砕けて砂のように崩れ去り、それとときを同じくしてあたりを覆っていた禍々しい黒い霧も消え去った。
彼らのいう〝神からの賜りもの〟が一瞬で破壊されてしまうという衝撃の事態に、法皇は呆けたようにその場のへたり込み、砕けて粉々になった首飾りを前に、ただ、あああ、と呻いたかと思うと、四つん這いになって砕けた破片を必死に集め始めた。
ジョリコフ枢機卿もかなり動揺しているようだ。
神からの与えられた品であるはずの首飾りがいともたやすく壊され、さらに法皇のとても正常とは思えない姿目の当たりにし、何かがおかしいとやっと思い始めたようだ。
「なぜだ! こんなことがあり得るわけがない。なぜあの神より賜った首飾りが、こうも簡単に砕けるのだ!!」
「あれが神の与えたものでないことは、もうわかっているのではないですか? あれは邪悪に満ちた魔道具ですよ、ジョリコフ枢機卿」
私は哀れみを込めた目で、塵と化した首飾りをかき集めようと定まらぬ目をして地を這っている法皇を見ながら言った。どうやら、法皇ほど酷い支配は受けていなかったらしいジョリコフ枢機卿は、あの首飾りの破壊とともに、少しづつ考えが変化し始めている様子だった。
「これが初めてではありません。私は手を触れることで真に邪悪なものを砕いてしまうようなのです。これが砕けたということは、そういうことなのですよ……」
私がそう言うと、ジョリコフ枢機卿は砕けた首飾りと、それにすがりついている法皇を見ながらつぶやいた。
「そんなことが……そのような奇跡が……それではまさにそなたは聖なる者……ああ、なんということだ! 本物の〝聖戦士〟が目に前にいたとは!!」
徐々にクリアになっていく意識の中で、何かを悟ったかのように、そのままジョリコフ枢機卿は崩れるように膝をついた。その様子に完全に戦闘意欲を失ったことを確認して私は結界を解除した。
「サシア……この愚か者めが……」
キルム王は息子のこの哀れな姿に、目頭を押さえながらそうつぶやいていた。
四人の活躍と王軍の皆さんによって、すでに教会側の魔術師たちは拘束済み。教会関係者も半数ほどが拘束されていて、彼らも法皇の正気を失った様子をに言葉を失っていた。
彼らに向かいキルム王が宣言する。
「キルム正教会の法皇は魔道具の瘴気に侵され正気を失った。彼の罪は暴かれ、それに加担した正教会もまた断罪されねばならない。聖天神教キルム正教会は、いまを持ってすべての活動を停止し、その罪のすべてが明らかにされるまで閉門とする!」
179
お気に入りに追加
13,104
あなたにおすすめの小説
称号は神を土下座させた男。
春志乃
ファンタジー
「真尋くん! その人、そんなんだけど一応神様だよ! 偉い人なんだよ!」
「知るか。俺は常識を持ち合わせないクズにかける慈悲を持ち合わせてない。それにどうやら俺は死んだらしいのだから、刑務所も警察も法も無い。今ここでこいつを殺そうが生かそうが俺の自由だ。あいつが居ないなら地獄に落ちても同じだ。なあ、そうだろう? ティーンクトゥス」
「す、す、す、す、す、すみませんでしたあぁあああああああ!」
これは、馬鹿だけど憎み切れない神様ティーンクトゥスの為に剣と魔法、そして魔獣たちの息づくアーテル王国でチートが過ぎる男子高校生・水無月真尋が無自覚チートの親友・鈴木一路と共に神様の為と言いながら好き勝手に生きていく物語。
主人公は一途に幼馴染(女性)を想い続けます。話はゆっくり進んでいきます。
※教会、神父、などが出てきますが実在するものとは一切関係ありません。
※対応できない可能性がありますので、誤字脱字報告は不要です。
※無断転載は厳に禁じます
野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
【完結】白い結婚で生まれた私は王族にはなりません〜光の精霊王と予言の王女〜
白崎りか
ファンタジー
「悪女オリヴィア! 白い結婚を神官が証明した。婚姻は無効だ! 私は愛するフローラを王妃にする!」
即位したばかりの国王が、宣言した。
真実の愛で結ばれた王とその恋人は、永遠の愛を誓いあう。
だが、そこには大きな秘密があった。
王に命じられた神官は、白い結婚を偽証していた。
この時、悪女オリヴィアは娘を身ごもっていたのだ。
そして、光の精霊王の契約者となる予言の王女を産むことになる。
第一部 貴族学園編
私の名前はレティシア。
政略結婚した王と元王妃の間にできた娘なのだけど、私の存在は、生まれる前に消された。
だから、いとこの双子の姉ってことになってる。
この世界の貴族は、5歳になったら貴族学園に通わないといけない。私と弟は、そこで、契約獣を得るためのハードな訓練をしている。
私の異母弟にも会った。彼は私に、「目玉をよこせ」なんて言う、わがままな王子だった。
第二部 魔法学校編
失ってしまったかけがえのない人。
復讐のために精霊王と契約する。
魔法学校で再会した貴族学園時代の同級生。
毒薬を送った犯人を捜すために、パーティに出席する。
修行を続け、勇者の遺産を手にいれる。
前半は、ほのぼのゆっくり進みます。
後半は、どろどろさくさくです。
小説家になろう様にも投稿してます。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
追放ですか?それは残念です。最後までワインを作りたかったのですが。 ~新たな地でやり直します~
アールグレイ
ファンタジー
ワイン作りの統括責任者として、城内で勤めていたイラリアだったが、突然のクビ宣告を受けた。この恵まれた大地があれば、誰にでも出来る簡単な仕事だと酷評を受けてしまう。城を追われることになった彼女は、寂寞の思いを胸に新たな旅立ちを決意した。そんな彼女の後任は、まさかのクーラ。美貌だけでこの地位まで上り詰めた、ワイン作りの素人だ。
誰にでも出来る簡単な作業だと高を括っていたが、実のところ、イラリアは自らの研究成果を駆使して、とんでもない作業を行っていたのだ。
彼女が居なくなったことで、国は多大なる損害を被ることになりそうだ。
これは、お酒の神様に愛された女性と、彼女を取り巻く人物の群像劇。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。