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2 海の国の聖人候補
344 青の巫女
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344
セイカ・ミカミ……
ミカミ一族といえばこの国、アキツの支配者一族の名前だ。
政治と信仰が結びついたこの一族は、大天御神からこの地を治めるよう命じられたとされる、祈り手であり為政者でもある。長くこの地を治めてきたミカミ一族は、今も国民から崇められ治世に揺らぎはないという。
「……それでも、国は変わってゆきます。建国当時、アキツは漁業と農業を主体とする国でした。人々は勤勉で、決して豊かとは言えずとも飢えるようなこともなく活計を立てるには充分な実りがあったのです。
それが、あのダンジョンの出現でアキツの生活も人々も大きく変わってしまったのです」
セイカの瞳は更に憂いを帯び、言葉にもいつもの力が感じられない。彼女にとって、とても辛い出来事だったのが感じ取れる物言いだった。
「確かに〝爆砂〟は、大きな富と力をアキツにもたらしました。ですが、〝爆砂〟がこの地にもたらしたのは、富だけではありませんでした。〝力〟による解決を優先しようという気風と海や山に生きる人たちの生活を顧みない人々の台頭を許すことになってしまいました」
強力な武器を手にした人々は、その武器の生み出す力と富に、逆に支配されていったのだとセイカは言う。土地は荒れ、多くの若者たちは先祖伝来の土地を離れた。農業生産人口は減少し、古からの大事な信仰心すら揺らいでいった。
そんな時、遂に神の怒りにでも触れたかのような、あの大爆発による惨事が発生し突然〝爆砂〟が断たれた。
「あれは、本当に悲惨な事故でしたが、それだけではなかったのです」
実はあの時〝爆砂〟ダンジョンは完全には沈んでいなかったのだという。だがこの事故を〝天啓〟と捉えたミカミ一族は、それが再び蘇ることは〝あってはならない〟と考えた。そこで、人々がダンジョンから離れている間に、完全にその痕跡すら残さず全てを沈めてしまうことを決断したのだという。
「当時、大陸の政情が非常に不安定で、アキツにまで目が向いていました。もちろん〝爆砂〟を警戒してのことです。ですがシド帝国が〝爆砂〟だけあれば勝てるような相手でないことは明らかでした」
それでも長くアキツを守ってきた〝爆砂〟を盲信する者は多く、決して勝てぬ戦いだという理性的な判断が難しい状況にあり、国内は揺れていたのだという。
「絶対に大陸とことを構えてはならない。そのために私たちは禁術を使う決断をしたのです。
〝青の封印〟は〝爆砂〟ダンジョンの結界として長く使われてきましたが、実は、それ以上の力を持つものでした。ですが、そのことは一族の中でも秘匿され、それを行う力のある〝巫女〟にだけ、伝えられていた禁術なのです」
〝青の封印〟の本当の力が隠されたのは〝爆砂〟の利権に関わる人々から〝巫女〟が狙われる可能性があることと、それを行うにはあまりにも多くの魔法力を必要とするため、術者の身に命の危険があるからだった。
「それでも、この国を大陸の戦乱に巻き込まれないよう守り、昔の平和な国に戻すため、私の先祖は決断したのです……」
アキツで独自に発達したミカミの魔法術式《青の祈祷》は、水系の魔法に聖属性を加えたもので、悪い影響のあるものを閉じ込めたり浄化したりするものだそうだ。
その《青の祈祷》の中で最も強い力を持つのが、《封印の祈祷》を施した聖水。これを〝爆砂〟のある最下層のダンジョンに流し込むことでその層は活動を停止し、また誰も中へ入ることはできなくなるという。
セイカの曽祖母の姉であった当時の〝青の巫女〟は、命の危険を承知でこの危険な祈祷に臨み、その封印のため限界まで力を使いきった後、そのまま人柱となり爆砂ダンジョンとともに200年の昔、沈んだのだそうだ。
「ですが、ときに神は残酷ですね。こうして再び、私たちを試すようなことをなさる……」
さすがの私も、ここまで聞けばセイカのしようとしていることが分かった。彼女は、彼女の先達である過去の巫女と同じことをしようとしているのだ。
(それにしても、なぜ彼女は私たちに何の迷いもなくこんな大事な話をしてくれるのだろう?)
「なぜ、セイカは私たちについてきたの? あの時、他にここへ来そうな冒険者がいなかったのは確かだけど……」
セイカは私の質問に少し笑顔を見せて答えた。
「だって、こんな聖性の高いモノと一緒にいるんですもの。あなたたちが普通の冒険者のわけがないでしょ」
彼女の指差す方向には、聖なる龍たるセイリュウ。
強い力を持つ〝巫女〟であるセイカは聖属性のモノを見分ける能力があり、セイリュウを見て私たちを冒険の仲間に選んだそうだ。
そして、恐らくセイリュウも、あの時、彼女の〝巫女〟としての力を感じていたのだろう。神と人と大地の間を守護するセイリュウなら、彼女がミカミ一族の〝巫女〟であることを察していても不思議はない。
そして、決して一度見たものは忘れないエジン先生も、祭事か何かで見たことのある彼女をしっかり覚えていて、危険がないと判断したのだろう。
(ふたりとも知ってたなら言ってよぉ……)
「あなた方ならば、私のしようとしていることを止めたりはなさらないでしょう?」
セイカはそう言って儚げに微笑むが、それは容認できない。
「いえ、止めますよ!全力で止めます!!」
私は予想外の反応に驚くセイカの手を取り、握りしめながらそう言った。
セイカが死ななくてもいい方法は必ずあるはずだ。
特級魔術師と聖龍、そして全属性持ちで魔法力モリモリの私がいるのだ。この面子で知恵を出し合ってできない魔法はない……はず。
私が全力阻止宣言をしている背後から、溜息が聞こえ
「事情は分かった……考える時間をおくれ。全ては明日に持ち越しだな」
グッケンス博士が、部屋の封印状態を見ながらそう言ってくれた。
博士はミカミ一族に伝わる《青の祈祷》を解析し、魔法使いの技術で再現するつもりのようだ。
「沿海州の魔術については以前に研究済みだ。1日あればなんとかなるだろう。今日はすぐに戻るぞ」
博士の言葉に慌てて《無限回廊の扉》を開くと、博士は研究室へ直行していった。
いきなり消えた博士に、口を開けたままのセイカ。
(そういえば《無限回廊の扉》ちゃんと見せてなかった……)
私は彼女がこの扉を通れるようにしてから、みんなでマホロの家に戻った。
いきなり目の前に海が広がる知らない別荘に連れて来られ、更に目が点になってしまい先ほどまでの悲壮感を忘れたようなセイカに、
「まぁ、色々不思議でしょうけど、きっとなんとかなりますから、今日のところはしっかり休みましょう」
私はそう言って、なるべく平静を装った笑顔を向けた。セイカも微笑み返し小さく頷いてくれた。
魔法解析中で手の離せない博士にはお弁当を届け、私たちは外で浜焼きバーベキュー。魚に貝に野菜に、焼きおにぎり。〝西ノ森味噌〟が香ばしくて、最高の焼きおにぎりだ。
私たちは、海風に吹かれつつ、たらふく食べた。
なんとなく海に近いところの方が、セイカにいい気がしてこちらに連れてきたのだが、やはりセイカはじっと海を見つめている。
私は、セイカが死を覚悟していることを感じつつ、まだ絶対大丈夫とは言ってあげられないことにもどかしさを感じていた。
(博士!お願いします!セイカを助けて!)
セイカの隣で波の音を聞きながら、私たちは言葉少なに夕暮れの海をずっと見つめていた。
セイカ・ミカミ……
ミカミ一族といえばこの国、アキツの支配者一族の名前だ。
政治と信仰が結びついたこの一族は、大天御神からこの地を治めるよう命じられたとされる、祈り手であり為政者でもある。長くこの地を治めてきたミカミ一族は、今も国民から崇められ治世に揺らぎはないという。
「……それでも、国は変わってゆきます。建国当時、アキツは漁業と農業を主体とする国でした。人々は勤勉で、決して豊かとは言えずとも飢えるようなこともなく活計を立てるには充分な実りがあったのです。
それが、あのダンジョンの出現でアキツの生活も人々も大きく変わってしまったのです」
セイカの瞳は更に憂いを帯び、言葉にもいつもの力が感じられない。彼女にとって、とても辛い出来事だったのが感じ取れる物言いだった。
「確かに〝爆砂〟は、大きな富と力をアキツにもたらしました。ですが、〝爆砂〟がこの地にもたらしたのは、富だけではありませんでした。〝力〟による解決を優先しようという気風と海や山に生きる人たちの生活を顧みない人々の台頭を許すことになってしまいました」
強力な武器を手にした人々は、その武器の生み出す力と富に、逆に支配されていったのだとセイカは言う。土地は荒れ、多くの若者たちは先祖伝来の土地を離れた。農業生産人口は減少し、古からの大事な信仰心すら揺らいでいった。
そんな時、遂に神の怒りにでも触れたかのような、あの大爆発による惨事が発生し突然〝爆砂〟が断たれた。
「あれは、本当に悲惨な事故でしたが、それだけではなかったのです」
実はあの時〝爆砂〟ダンジョンは完全には沈んでいなかったのだという。だがこの事故を〝天啓〟と捉えたミカミ一族は、それが再び蘇ることは〝あってはならない〟と考えた。そこで、人々がダンジョンから離れている間に、完全にその痕跡すら残さず全てを沈めてしまうことを決断したのだという。
「当時、大陸の政情が非常に不安定で、アキツにまで目が向いていました。もちろん〝爆砂〟を警戒してのことです。ですがシド帝国が〝爆砂〟だけあれば勝てるような相手でないことは明らかでした」
それでも長くアキツを守ってきた〝爆砂〟を盲信する者は多く、決して勝てぬ戦いだという理性的な判断が難しい状況にあり、国内は揺れていたのだという。
「絶対に大陸とことを構えてはならない。そのために私たちは禁術を使う決断をしたのです。
〝青の封印〟は〝爆砂〟ダンジョンの結界として長く使われてきましたが、実は、それ以上の力を持つものでした。ですが、そのことは一族の中でも秘匿され、それを行う力のある〝巫女〟にだけ、伝えられていた禁術なのです」
〝青の封印〟の本当の力が隠されたのは〝爆砂〟の利権に関わる人々から〝巫女〟が狙われる可能性があることと、それを行うにはあまりにも多くの魔法力を必要とするため、術者の身に命の危険があるからだった。
「それでも、この国を大陸の戦乱に巻き込まれないよう守り、昔の平和な国に戻すため、私の先祖は決断したのです……」
アキツで独自に発達したミカミの魔法術式《青の祈祷》は、水系の魔法に聖属性を加えたもので、悪い影響のあるものを閉じ込めたり浄化したりするものだそうだ。
その《青の祈祷》の中で最も強い力を持つのが、《封印の祈祷》を施した聖水。これを〝爆砂〟のある最下層のダンジョンに流し込むことでその層は活動を停止し、また誰も中へ入ることはできなくなるという。
セイカの曽祖母の姉であった当時の〝青の巫女〟は、命の危険を承知でこの危険な祈祷に臨み、その封印のため限界まで力を使いきった後、そのまま人柱となり爆砂ダンジョンとともに200年の昔、沈んだのだそうだ。
「ですが、ときに神は残酷ですね。こうして再び、私たちを試すようなことをなさる……」
さすがの私も、ここまで聞けばセイカのしようとしていることが分かった。彼女は、彼女の先達である過去の巫女と同じことをしようとしているのだ。
(それにしても、なぜ彼女は私たちに何の迷いもなくこんな大事な話をしてくれるのだろう?)
「なぜ、セイカは私たちについてきたの? あの時、他にここへ来そうな冒険者がいなかったのは確かだけど……」
セイカは私の質問に少し笑顔を見せて答えた。
「だって、こんな聖性の高いモノと一緒にいるんですもの。あなたたちが普通の冒険者のわけがないでしょ」
彼女の指差す方向には、聖なる龍たるセイリュウ。
強い力を持つ〝巫女〟であるセイカは聖属性のモノを見分ける能力があり、セイリュウを見て私たちを冒険の仲間に選んだそうだ。
そして、恐らくセイリュウも、あの時、彼女の〝巫女〟としての力を感じていたのだろう。神と人と大地の間を守護するセイリュウなら、彼女がミカミ一族の〝巫女〟であることを察していても不思議はない。
そして、決して一度見たものは忘れないエジン先生も、祭事か何かで見たことのある彼女をしっかり覚えていて、危険がないと判断したのだろう。
(ふたりとも知ってたなら言ってよぉ……)
「あなた方ならば、私のしようとしていることを止めたりはなさらないでしょう?」
セイカはそう言って儚げに微笑むが、それは容認できない。
「いえ、止めますよ!全力で止めます!!」
私は予想外の反応に驚くセイカの手を取り、握りしめながらそう言った。
セイカが死ななくてもいい方法は必ずあるはずだ。
特級魔術師と聖龍、そして全属性持ちで魔法力モリモリの私がいるのだ。この面子で知恵を出し合ってできない魔法はない……はず。
私が全力阻止宣言をしている背後から、溜息が聞こえ
「事情は分かった……考える時間をおくれ。全ては明日に持ち越しだな」
グッケンス博士が、部屋の封印状態を見ながらそう言ってくれた。
博士はミカミ一族に伝わる《青の祈祷》を解析し、魔法使いの技術で再現するつもりのようだ。
「沿海州の魔術については以前に研究済みだ。1日あればなんとかなるだろう。今日はすぐに戻るぞ」
博士の言葉に慌てて《無限回廊の扉》を開くと、博士は研究室へ直行していった。
いきなり消えた博士に、口を開けたままのセイカ。
(そういえば《無限回廊の扉》ちゃんと見せてなかった……)
私は彼女がこの扉を通れるようにしてから、みんなでマホロの家に戻った。
いきなり目の前に海が広がる知らない別荘に連れて来られ、更に目が点になってしまい先ほどまでの悲壮感を忘れたようなセイカに、
「まぁ、色々不思議でしょうけど、きっとなんとかなりますから、今日のところはしっかり休みましょう」
私はそう言って、なるべく平静を装った笑顔を向けた。セイカも微笑み返し小さく頷いてくれた。
魔法解析中で手の離せない博士にはお弁当を届け、私たちは外で浜焼きバーベキュー。魚に貝に野菜に、焼きおにぎり。〝西ノ森味噌〟が香ばしくて、最高の焼きおにぎりだ。
私たちは、海風に吹かれつつ、たらふく食べた。
なんとなく海に近いところの方が、セイカにいい気がしてこちらに連れてきたのだが、やはりセイカはじっと海を見つめている。
私は、セイカが死を覚悟していることを感じつつ、まだ絶対大丈夫とは言ってあげられないことにもどかしさを感じていた。
(博士!お願いします!セイカを助けて!)
セイカの隣で波の音を聞きながら、私たちは言葉少なに夕暮れの海をずっと見つめていた。
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