戦国時代を舞台とする作品の創作に必ず役立つ！【戦国時代には違う呼び方だった用語集】

【は行】

●は

ばい【倍】
　一倍とも言い、当時の倍は現在の二倍。

はかせ【博士】
　当時の『博士』は、別の意味を指す。
　⇒じゅじゅつし【呪術師】参照。

ばかもの【馬鹿者】
　⇒おろかもの【愚か者】参照。

はくはつ【白髪】
　当時は『鶴つる髪かみ』などと言う。

はだし【裸足】
　⇒すあし【素足】参照。

はなはだ【甚だ】
　⇒おおいに【大いに】参照。

ばひ【馬皮】
　⇒うまのかわ【馬の皮】参照。

はん【藩】
　当時は、大名の領地を『藩はん』とは呼んでいなかった。大名の領地を、幕府は『領分』と公称していた。藩や藩士を指す場合は『家中』とも言う。
　徳川とくがわ家康いえやすが最終的に天下を統一し、江戸幕府が成立すると徳川家の配下の大名の領地を幕府は『藩』と呼んだということが知られている。が、実際は江戸時代になって『藩』と呼ばれるようになった(名付け親は学者である新井あらい白石はくせきである)。しかし、江戸時代でも『藩』という単語はあまり広まっていなかった。
　『藩』を正式に認めたのは江戸幕府ではなく、明治維新後の明治新政府。

●ひ

ひ【陽】
　⇒たいよう【太陽】参照。

ひきつれる【引き連れる】
　当時は『相具あいぐす』などと言う。

ひしょ【秘書】
　『茶坊主』と呼ばれる。身の回りを雑用をする。髪を剃そっていた。

ひじょうしき【非常識】
　当時は『異違いい』などと言う。

ひじょうじたい【非常事態】
　当時は『異事いじ』などと言う。

ひとつのことがら【一つの事柄】
　⇒いっけん【一件】参照。

びっくりする【ビックリする】
　⇒おどろく【驚く】参照。

ひとえに【偏に】
　当時は『諒以あんにもって』などと言う。

ひろしまけん【広島県】
　戦国時代当時は『備後びんご国』『安芸あき国』と呼ばれる。現在の岡山県の一部である『備前びぜん国』『備中びっちゅう国』と備後国を合わせて『備州びしゅう』と総称する。『吉備きび国』を備前国、備中国、備後国に分けて設けられた。
　⇒おかやまけん【岡山県】参照。

びーえる【BL】
『衆道(しゅどう)』と呼ばれる。

ひよう【費用】
　当時は『入足いりあし』『入目いりめ』などと言う。
　⇒しゅっぴ【出費】参照。

ひょうごけん【兵庫県】
　戦国時代当時は『淡路あわじ国』『播磨はりま国』と呼ばれる。

ひょうろうぜめ【兵糧攻め】
　当時は『干ひ殺ごろし』などと言う。

●ふ

ふくいけん【福井県】
　戦国時代当時は『越前えちぜん国』『若狭わかさ国』と呼ばれる。

ふくおかけん【福岡県】
　戦国時代当時は『豊前ぶぜん国』『筑前ちくぜん国』『筑後ちくご国』と呼ばれる。

ふくしまけん【福島県】
　戦国時代当時は『陸奥むつ国』と呼ばれる。
　⇒あおもりけん【青森県】参照。

ふくしゅう【復讐】
　当時は『返報へんぽう』などと言う。

ふくどくさせる【服毒させる】
　当時は『毒飼どくかい』などと言う。
　⇒どくさつ【毒殺】参照。

ふくやく【服薬】
　当時は『結薬けつやく』などと言う。
　⇒げかい【外科医】参照。

ふつうではない【普通ではない】
　⇒ひじょうしき【非常識】参照。

ふどう【不動】
　当時は『居成いなり』などと言う。

ふりょう【不良】
　戦国時代当時は、現在で言う不良のような者を『傾かぶき者もの』と呼んだ。特に1596年から1643年に流行した社会風潮。

●へ

べつもの【別物】
　当時は『異別いべつ』などと言う。

べんしょう【弁償】
　当時は『入立いれたて』などと言う。

べんめいする【弁明する】
　当時は『明あきらめ』と言う。

●ほ

ほうじょうそううん【北条早雲】
　戦国武将。実際の名前は伊勢いせ新九郎しんくろう。頭を剃そってからは伊勢宗瑞そうずい。『早雲』は庵号。息子に家督を譲ってからは『北条』姓を名乗る。

ぼうず【坊主】
　⇒そうりょ【僧侶】参照。

ほうもん【訪問】
　⇒おくりもの【贈り物】参照。

ほっかいどう【北海道】
　当時は『蝦夷えぞ地ち』と言われることでも知られるが、『奥波おくは島じま』とも呼ばれた。

ほどこす【施す】
　当時は『播あげる』と言う。

ほばく【捕縛】
　当時は『戒取いましめとる』などと言った。

ぽるとがる【ポルトガル】
　ポルトガルとスペインをまとめて南蛮なんばんと呼んでいた。

ほんまる【本丸】
　当時は『甲こうの丸まる』『甲この丸まる』などと言う。