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ジョセフの思い

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私はエリーゼを愛していた。栗毛色に琥珀色の瞳はいつも輝いていて、彼女と話をするのがとても楽しかった。気高く美しいけれど、新しいことにはことさら臆病で、ささいな失敗を気にするのはほほえましかった。
お互いがお互いを求めていた。
しかしルイ様は認めて下さらなかった
「私は国を豊かに強くしたい。お前達には申し訳ないが、この婚姻は認めることができない」こともなげに言われた。流石に上位貴族の跡とりは王家の承認が必要になる。

これ以上の相手はお互い知らない。絶望しかなかった。想いを断ち切るつもりで返事をエリーゼに出した。
しかし自分自身も気持ちに整理をつけられずにいたからだろう。大怪我を負ってしまった。

痛くて熱のでている私を必死に看病した女性がジャンヌだった。
シロナのブラン子爵家の次女で紺色の髪に水色の瞳でチョコチョコと働き回っていた
私だけでなく、多くの部下にも平等に接していた
長女や長男以外は官吏や侍女になることが多いが彼女は子爵家の実務と研究をになっているらしく、豊富な知識と新しい医療に明るかった
心根もよさそうであり、エリーゼ以外の女性であれば誰と結婚しても変わらないと思っていたが彼女とであればバロール公爵の繁栄に役立つのではないかと考えた

暖かい心遣いに心の傷も少しづつ落ち着き、心の穴は空いていても以前のようなささくれだった気持ちはなくなっていた

そして、公爵家に戻る3日前に彼女に婚姻を申し込んだ
ルイ様は興味深そうにジャンヌとの婚姻は認めてくれた
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