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夕飯は戦場
しおりを挟む「あ、おかえり旭。どこか行ってたの?」
「いや、ちょっと遊んできただけ。それより今日の飯何?」
「今日は唐揚げ。
もう皿に盛ってあるから、テーブルに持っていってくれない?」
「んー。しゃーねぇなぁ。」
「ありがと、ありがと(笑)はい、これ。あんたと葵の分。」
そう言って渡された二つのおかず。
どちらも均等に唐揚げが五つ入っている。
今日のことを思い出したら無性にまた腹が立ってきたから
こっそり兄貴の唐揚げをつまみ食いしておいた。
少ししてバイトから兄貴も帰ってきたので、全員で夕飯となった。
「あれ?俺だけ唐揚げ少なくない?」
「え、ちゃんとみんな同じ分だけ盛ったけど?」
そういう兄貴に母さんが失礼しちゃうわねと言わんばかりに反論する。
黙っているのも母さんが可愛そうなので兄貴に向かって俺は真実を告げてやった。
「お前の唐揚げは俺への償いとして一個食べといてやった。」
「なんだそれ。ふざけんな。」
そう言って俺の唐揚げを一個横取りしようとする兄貴。
ちょっと兄弟げんかはやめてよね!と、止めに入る母さん。
何はともあれ今日も平和な丸山家なのであった。
【終わり】
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