妄想女子の青春記。

こつぶ

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第十四章 ファンクラブの悲劇

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さとち先輩のファンクラブが発足されて数日。
私は会員のために会員証をちまちまと作成していた。

当時はまだパソコンをうまく使えるわけでもなかったので、
家にある紙に手書きでデコレーションをしてラミネートをした簡易的なものだった。



「よっし、これで四人分完成☆」


私を会長(会員番号一番)として勝手に会員番号を割り振り、約束事を決めた。
記憶をたどるとたしか、

・一日一つさとちの可愛い所を見つけ会長に報告する。
・さとちの居そうな所に張り込み、可愛い瞬間を目に焼き付ける。
・ずっとさとちを応援する(好きでいる)。

…的な内容だったと思う。
(今思えば訴えられたら勝てないくらいのストーカー行為を平気でしていた)


そんなカードを作り、意気揚々と部活の休憩中に三人に手渡す。

「はい、これ。会員証作ったから大事に持っておいてね♪」
「にぃちゃん、すごーい!」
「本当こうゆうの器用だよね。」
「にぃちゃんの変態、いよいよ段違いになってきたね…。」
「えへへ~。」



妃菜ちゃん、タカナナ、さおちゃんそれぞれから褒めてもらい
(さおちゃんは褒めてない)鼻の下を伸ばす私。


先輩に見つかってしまったらいよいよ人生終了のお知らせの鐘が
鳴り響いてしまうので、丁重に扱うように三人に伝え、休憩を終えた。


一通り部活も終わり、片付け作業をする私たち。
先輩たちは一通り手伝ったら先に部室で着替えをする。
片付けも一段落し部室に入ったら恐れていた光景が目の前に広がった。
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