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第八章 クリスマス、何それおいしいの?
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しおりを挟むさおちゃんの指さす先にいるのは…さとち先輩。
友だちと遊びに来ていたようで、
おいしそうなチョコバナナをもっていた。(あざとい)
さとちがいるという事は
優羽先輩もどこかにいるかも!と私の胸は高鳴る一方、
さとち先輩と一緒に来ていたのはチアキ先輩、サリー先輩、
それから知らない人が数名だった。
「なんだよ、優羽先輩いないのかよー。」
「態度が分かりやすすぎ(笑)」
「でも、妃菜ちゃんはさとち先輩に会えたからよかったね。」
「うん、優羽先輩もどっかにいるといいね。」
そんな優しい妃菜ちゃんの言葉もむなしく、
タカナナ推しの慶人先輩も、私の愛する王子、優羽先輩も出会うことはなかった。
学ランや体操着を着ていない、プライベートの先輩の姿を見るのも新鮮で、
優羽先輩は普段どんな服を着ているんだろう…と
鼻の下を伸ばしながら、またよからぬ妄想が膨らむ私なのであった。
そして、大晦日、お正月と特に何事もなくそれなりにすごした私は、
昼夜逆転生活がすっかり定着してしまった。
明日から始まってしまう新学期に朝起きれるか、
それともこのまま起きているべきか、
悩みながらも全く眠気の来ない自分に焦りつつ、
ふと時計をみると夜中の三時という事実にガタガタ震えているのであった。
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