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第三章 彼が王子になった訳
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しおりを挟むまず初日に行ったのはテニス部。
この頃といえば、テレビでなんちゃらを狙えのリメイク版だかが
放送されていたこともあり女子テニス部は絶大な人気部となっていた。
そのせいか、体験入部に来る新入生の数がものすごく多く、
私が思い描いていたラケットをもってポーン♪なんて楽しいことは一切せず、
本当にやる気のある奴だけを捻出しようと
陸上部よりきついメニューをこなす筋トレ漬けの一日となってしまったのだ。
「にぃちゃん…ここってテニス部の体験だよね…
なんでこんな走ってるの、あたしたち…。」
「本当それ…。マジで選択ミスった…。明日の筋肉痛が怖い…。」
「間違いないわ…テニス部はなしだね。」
「そだね…。また一から考え直そう。」
私の予想通り、次の日は全身筋肉痛と闘う羽目になったのは言うまでもない。
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