ケンカの後のホットココア

こつぶ

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彼氏のご奉仕

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「なーに。まだ拗ねてんの?」
「まだって何よ。」
「ごめんて。」
「今日が何の日だったか知ってた?」
「…。」

「ユキトのばか。」
「ごめん。でも夕海の顔見たら一瞬で思い出した。」
「何それ。」
「今回は俺が悪かった。だから…機嫌直して?」
「…っもう。」



そういって優しく後ろから抱きしめるユキト。
こういうときだけ優しいからずるい。
お風呂で火照った体が冷めきった自分の体には心地よい。


まだ少しだけ濡れている髪の毛が頬に時々当たってくすぐったい。



「…髪の毛、ちゃんと乾かして寝なよ?」
「え、乾かしてくれないの?」
「なんであたしが…っ。」
「おねがい。」


そういって頬にキスをするユキト。私の扱い方をよく知っている。


その後も何度もキスをするユキト。



「っちゅ。」
「…もうっ、分かったから。」
「何が?」
「許してあげるから…だからもう、いいよっ…。」
「だめ、今日は俺の気が済むまで逃がさない。」
「…っちょ…っんん…。」



ソファの上で重なる二つの体。



さっきまでどん底だった気持ちはどこへやら。
すっかりユキトのペースにのまれている私。
しかし、こんな時間がいつまでも続いて欲しくて、味わっていたくて…
今この時をかみしめるようにそっと目を閉じた。
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