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予想外
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「何すんだよっ!」
「俺の女だって言ってんだろ。消えろ。」
「まじでお前痛い目見せるからな。」
「勝手にしろ。」
「ばーっか!ふざけんな!!」
負け犬の遠吠えのように汚い言葉を叫んでどこかへ行ってしまった男。
気が緩んだとたん、酔いが醒め、恐怖が押し寄せてくる。
「…っ…怖かった…。」
「ごめんな、一人にして。もう大丈夫だから。」
「…っ。」
涙が止まらない私を抱きしめてくれる早坂先輩。
さっき言われた【俺の彼女】という言葉が気になったが、
あれはきっとあの状況だったからとっさについた嘘だと自分に言い聞かせる。
しかし、早坂先輩から意外な言葉が出た。
「…あのさ、さっきの言葉だけど。」
「…っえ?」
「俺の彼女ってやつ…。あれ、本気で思ってたから。」
「え?」
「俺、夏目ちゃんのこと、好きだから。」
「…!?」
慌てる私をよそに、自分の話を続ける早坂先輩。
「俺さ、今日本当は夏目ちゃんに告ろうと思ってたんだけど、すごい酔ってたし。
また今度にしようかなーって思ってたら、
なんかなりいきで言っちゃったわ(笑)」
「えっ…ちょっ…なんか何も考えられないです。」
「そりゃそうだよね、また返事はいつでもいいから。」
「や、…そうじゃなくて。」
「え?」
「…あたしもずっと早坂先輩のこと…好きでした。」
「まじ?」
「…は…い…っ!!」
私が返事をするのが早いか、早坂先輩が私を抱きしめるのが早いか。
気づいたら早坂先輩の腕の中にいた。
「俺の女だって言ってんだろ。消えろ。」
「まじでお前痛い目見せるからな。」
「勝手にしろ。」
「ばーっか!ふざけんな!!」
負け犬の遠吠えのように汚い言葉を叫んでどこかへ行ってしまった男。
気が緩んだとたん、酔いが醒め、恐怖が押し寄せてくる。
「…っ…怖かった…。」
「ごめんな、一人にして。もう大丈夫だから。」
「…っ。」
涙が止まらない私を抱きしめてくれる早坂先輩。
さっき言われた【俺の彼女】という言葉が気になったが、
あれはきっとあの状況だったからとっさについた嘘だと自分に言い聞かせる。
しかし、早坂先輩から意外な言葉が出た。
「…あのさ、さっきの言葉だけど。」
「…っえ?」
「俺の彼女ってやつ…。あれ、本気で思ってたから。」
「え?」
「俺、夏目ちゃんのこと、好きだから。」
「…!?」
慌てる私をよそに、自分の話を続ける早坂先輩。
「俺さ、今日本当は夏目ちゃんに告ろうと思ってたんだけど、すごい酔ってたし。
また今度にしようかなーって思ってたら、
なんかなりいきで言っちゃったわ(笑)」
「えっ…ちょっ…なんか何も考えられないです。」
「そりゃそうだよね、また返事はいつでもいいから。」
「や、…そうじゃなくて。」
「え?」
「…あたしもずっと早坂先輩のこと…好きでした。」
「まじ?」
「…は…い…っ!!」
私が返事をするのが早いか、早坂先輩が私を抱きしめるのが早いか。
気づいたら早坂先輩の腕の中にいた。
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