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異世界渡界編

原付きバイクは珍しいと言われても…

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「うわぁ!  随分と珍しいのに乗ってるネ、君。どこで手に入れたの?」

「へ?」

 いやいや、貴方の方が珍しい乗り物に乗ってると思うけど…と言いたくなったのは仕方ないだろう。

だってさ、空飛ぶ絨毯に乗っているんだから。

乗ってるであってるのかは…この際気にしない。

「珍しいというか、うーん、いつの時代のモノかな? 文献で見たような気がするんだよネー」

「はい? 」

…いつの時代? …文献? へ? 原付バイクのことだよね。まさか…ね。

「ネーネー、聞いてる? もしかして、君は渡界者とかいもの?」

…都会?者? うーん、田舎者なら分かるけど…あー、確かに都会で育ったけど、都会者なんて言われたことないんだけども。
僕が知らないだけで、都会者と言う言葉は一般的なのかな。

なんて考えていて、返答をしないでいたら、勝手に話が進んでいて。

「そっかー。渡界者なら文献に存在する乗り物に乗っていてもおかしくない。さっきから空を眺めて驚いていたのも納得できる。渡界者でも何故か言葉は通じるという。
問題は…このままここにいると君によからぬことをしようと考える者が現れる可能性だネ」

…うん、確かに言葉は通じてるな。

「渡界者はそれほど珍しいことではない。だが、君のその珍しい乗り物が問題だ。恐らくそれはバイクだろう。私達のバイクとは少し異なるが似ているからネ。
うーん、どうするか? このままギルドやクランに行くと、間違えなくそのバイクは盗まれるよネ」

珍しいのは、原付きバイクらしい。
盗まれるのは、困るなー。

「身分証は必要だけど、発行にはお金がかかる。恐らく渡界者もお金が必要だろう。渡界者なら立て替えるなどの優遇はしてくれると思うが、基本は自己責任。一昔前は渡界者を保護する法律もあったが、今は存在しない」

身分証? 免許証じゃだめなの?
お金ねー、持ってるけど、日本円は使えないよねー。…たぶん。

「安全を確保するなら、私の上司を紹介した方が良さそうだネ。彼は誠実な人なので君のことも親身になってくれる筈だ。とりあえず、私の上司に会って、今後のことを考えればいい」

ということで、僕が返答する前に勝手に話は進み、出会ったばかりの彼に案内されて彼の上司に会うことになった。





________
誤って作品削除してしまったので、再投稿になります。
お気に入り登録してくださった方には申し訳ありませんが、再度ボタンを押して頂けると嬉しいです。

本日は5話まで更新頑張ります。

スマホなので、メモに残ってない話があり(汗)
必死に思い出しながら書き直して最中なんです。
前回は01と数字だけでしたが、分かりやすくタイトルをつけました。
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