8 / 23
親友の頼みごとを引き受けたら
3P
しおりを挟む
「へ~、そうなんだ。じゃあ、俺と帰る方向がいっしょだな」
わたしたちの会話に、芽依は『いい流れ』というふうに、首をうんうんと縦に振っている。
「わたしはこっちの道だからさ、りっくんはこのあと芽依を家まで送ってあげてよ」
…言えた!
ごくごく自然な流れで。
りっくんは優しいから、きっと「イヤ」なんて言わないはず。
それは、想像ができていた。
…しかし。
「そっか。それじゃあ、篠田さん…」
「はいっ♪」
「送るのは、また帰りがいっしょになったときでいいかな」
……えっ…?
わたしと芽依は、キョトンとして顔を見合わせる。
「俺、今日はしずくに話したいことがあって。だから、こっちに帰るから」
そう言って、りっくんはわたしの家へと続く道を指差す。
それは、芽依の家とは真逆の方向だ。
「は…話したいこと?」
予想外のりっくんの発言に、わたしが動揺してしまった。
「うん。2人きりになりたいから、しずくの家まで送るよ」
わっ…わたしと2人きりっ!?
…そうじゃないよ、りっくん!
りっくんと2人きりになりたいのは、芽依なんだからっ…!
りっくんは背中にしていて気づいていないだろうけど、いっしょに帰れないことに頬を膨らませて怒っている芽依の顔が見えた。
ここは、なんとしてでもりっくんと芽依を2人きりにしないと…!
「…ごめんね、りっくん。わたし、今から寄るところがあって…」
「寄るところ?」
「だから、今日は芽依といっしょに帰ってね!」
「あっ…。待てよ、しず――」
「…じゃあ、またねー!」
わたしは、りっくんを振り切るようにして駆け足でその場を去った。
若干強引だったけど、これでいいんだ。
芽依は、りっくんと帰りたがっている。
わたしは、あそこにいたらただのお邪魔虫。
だから、これで――…。
と思ったけど、走っていたスピードを徐々に緩めて立ち止まったら、なんだか心にぽっかりと穴が空いたように…無性に寂しくなった。
今頃2人は、同じ帰り道を歩いているのかな。
話し上手な芽依がりっくんに話題を振って、りっくんもそれに応えて…。
きっと、弾むような声が飛び交っているに違いない。
芽依のはじける笑顔が溢れているに違いない。
親友の頼みごとを聞いて、わたしはその役目を果たしたはずなのに――。
どうして、りっくんの隣にわたしじゃないだれかがいると思ったら、こんなにも胸がギュウッと締めつけられるのだろうか。
りっくんはただの幼なじみで、だれと仲よくしようとわたしには関係ないはずなのに…。
体育祭のときも、さっきもだって、前からりっくんの隣にいたのは…わたしだったのにな。
なんてことを思ってしまった。
「…はぁ~。わたしってば、なに落ち込んでるんだろう」
自分を鼓舞するように、両頬をペシペシと叩く。
「早く帰って、録画してたドラマでも見よう…!そうすれば、きっと気分も入れ替わるは――」
「確か、今から寄るところがあるんじゃなかったっけ?」
突然後ろから声がして、驚いて肩がビクッと動いた。
…この声、もしかして……。
おそるおそる振り返ると、両腕を前で組み、不服そうな表情でため息をつく…りっくんだった!
「り、りっくん…!」
びっくりしすぎて、思わず後ずさりをしてしまった。
まさか、ついさっきまで頭の中で思い浮かべていたりっくんが、真後ろにいるとは思わなくて…。
「ふ~ん。『寄るところがある』っていうのは、嘘だったんだ」
「…えっ!?う…嘘じゃないよ…!?ちょうど今から向おうと――」
「今さっき、『早く帰って、録画してたドラマでも見よう』って言ってたのは、だれだよ」
…やっぱり、わたしのひとり言を聞かれてしまっていた。
「そういえば…芽依は!?まさか、1人で帰らせたの…!?」
「ちゃんと送ったよ。しずくに頼まれたんだから。パン屋までだけどな」
りっくん、ちゃんと途中まで芽依を送ってくれたんだ。
「でもしずくの様子が気になって、すぐにあとを追ってきた」
よく見ると、りっくんはハァハァと息を整えている。
…それに、こんなに汗びっしょりで。
徒競走で全力疾走したときは、汗ひとつかいてなかったのに。
「どうして、そうまでしてこっちに…」
「俺、…言ったよな?しずくに話したいことがあるって」
「けど、それくらいあとでメッセージを送ってくれたら――」
「それじゃ、ダメなんだよ…!」
いつもはクールで物静かなりっくんが、突然大きな声を出すから、わたしは目を丸くしてしまった。
自分でも取り乱したことに驚いたのか、りっくんは恥ずかしそうにコホンと咳払いをした。
「メッセージじゃなくて、直接しずくに話したかった」
「…そうなの?なんの話だろう」
「これだよ」
そう言って、りっくんはリュックのポケットからなにかを取り出した。
それは、長細い赤色の布。
そう。
体育祭のハチマキだ。
「これ、終わってから気づいたんだけど、なんなんだよ?」
怒っているような…りっくんの低い声のトーン。
りっくんの指差すところを見ると、ハチマキの端に『篠田芽依』と小さく名前が書かれてあった。
「しずくから渡されたから受け取ったのに、なんで篠田さんのハチマキが?」
「そ…それは、あのとき言いそびれちゃったんだけど、芽依がりっくんとハチマキを交換したがってて…」
ここは、下手な嘘はつけない。
正直に話そう。
それに、さっきみたいにわたしが嘘をついたところで、きっとりっくんはすぐに見破ってしまうだろうから。
「てことは、俺のハチマキは篠田さんが?」
「…うん」
りっくんの問いに、わたしはぎこちなく頷いた。
「…なんだよ。そういうことかよ」
わたしの反応に、りっくんはガッカリしたようにため息をついた。
そして、手で目元を隠すようにして、落ち込んだように地面にしゃがみ込む。
「俺、てっきりしずくがハチマキを交換してくれると思ったから、喜んで渡したっていうのに…」
……え?
喜んで渡したって、…どういうこと?
「しずくとハチマキを交換できて、しずくも俺と同じ気持ちなんだって勘違いしてた自分がバカみてー…」
ハハハ…と自嘲気味に笑うりっくん。
そんなりっくんと視線を合わせるように、わたしもいっしょになってしゃがんでみる。
目元は手で隠れて見えないけど、その陰から悔しそうに唇を噛んでいるのが見えた。
「…も~、りっくん。なにか落ち込むことでもある?わたしなんかのハチマキをもらったところで、いいことなんてなにも――」
「あるよ」
そう言うと、りっくんは目元を覆っていた片手でわたしの手を握った。
「俺だって、恋まじないなんか信じてねぇよ。でもあのとき、マジでしずくと両思いになれるかもって思ったら、うれしくてたまらなかった」
そして、まっすぐにわたしを見つめる。
「りっくん…」
いつもと違う、りっくんの真剣でまっすぐな視線に、思わず目を奪われる。
『悪いけど、こいつ、ずっと前から俺のだから』
『しずくが、だれかのものになるかもって思ったら…。頭ぐちゃぐちゃで、どうにかなりそうだった』
…どうしよう。
こんなときに、あのときのことを思い出しちゃった。
あれはただ、ユウヤくんを諦めさせるために言ってくれただけで…。
わたしに向けられて言った言葉じゃないってわかってるのに。
あのときも今も、わたしが知っている幼なじみとはまた違うりっくんが垣間見えて、なぜだか胸がドキドキしている。
少しして、りっくんに見惚れていることに気づき、我に返る。
「な…なに言ってるの。わたしは、ただ芽依とりっくんが仲よくなってくれたらなぁって思って」
ごまかすように視線を逸してみたけど、すぐにりっくんに肩をつかまれてしまった。
「そんなの、仲よくするのは当たり前だろ。しずくの親友なんだから」
「それならよかった。じゃあ、これからも芽依のこと――」
「いや、そういうことじゃなくて」
りっくんは、呆れたようにため息をつく。
そして、「しずくは鈍感だから仕方ないか」と呟いて、話を続けた。
「ハチマキのこともそうだけど、さっきの帰り道もなに?」
「なに…って?」
「俺はべつに、篠田さんといっしょにいたいんじゃない。俺がいっしょにいたい相手は、しずくだけに決まってんだろ」
そう言うりっくんが、ゆっくりとわたしの頬に手を添えた。
その手は、まるで愛おしそうに優しくふわりと頬を撫でる。
くすぐったい。
だけど、どこか心地よい。
わたしたちの会話に、芽依は『いい流れ』というふうに、首をうんうんと縦に振っている。
「わたしはこっちの道だからさ、りっくんはこのあと芽依を家まで送ってあげてよ」
…言えた!
ごくごく自然な流れで。
りっくんは優しいから、きっと「イヤ」なんて言わないはず。
それは、想像ができていた。
…しかし。
「そっか。それじゃあ、篠田さん…」
「はいっ♪」
「送るのは、また帰りがいっしょになったときでいいかな」
……えっ…?
わたしと芽依は、キョトンとして顔を見合わせる。
「俺、今日はしずくに話したいことがあって。だから、こっちに帰るから」
そう言って、りっくんはわたしの家へと続く道を指差す。
それは、芽依の家とは真逆の方向だ。
「は…話したいこと?」
予想外のりっくんの発言に、わたしが動揺してしまった。
「うん。2人きりになりたいから、しずくの家まで送るよ」
わっ…わたしと2人きりっ!?
…そうじゃないよ、りっくん!
りっくんと2人きりになりたいのは、芽依なんだからっ…!
りっくんは背中にしていて気づいていないだろうけど、いっしょに帰れないことに頬を膨らませて怒っている芽依の顔が見えた。
ここは、なんとしてでもりっくんと芽依を2人きりにしないと…!
「…ごめんね、りっくん。わたし、今から寄るところがあって…」
「寄るところ?」
「だから、今日は芽依といっしょに帰ってね!」
「あっ…。待てよ、しず――」
「…じゃあ、またねー!」
わたしは、りっくんを振り切るようにして駆け足でその場を去った。
若干強引だったけど、これでいいんだ。
芽依は、りっくんと帰りたがっている。
わたしは、あそこにいたらただのお邪魔虫。
だから、これで――…。
と思ったけど、走っていたスピードを徐々に緩めて立ち止まったら、なんだか心にぽっかりと穴が空いたように…無性に寂しくなった。
今頃2人は、同じ帰り道を歩いているのかな。
話し上手な芽依がりっくんに話題を振って、りっくんもそれに応えて…。
きっと、弾むような声が飛び交っているに違いない。
芽依のはじける笑顔が溢れているに違いない。
親友の頼みごとを聞いて、わたしはその役目を果たしたはずなのに――。
どうして、りっくんの隣にわたしじゃないだれかがいると思ったら、こんなにも胸がギュウッと締めつけられるのだろうか。
りっくんはただの幼なじみで、だれと仲よくしようとわたしには関係ないはずなのに…。
体育祭のときも、さっきもだって、前からりっくんの隣にいたのは…わたしだったのにな。
なんてことを思ってしまった。
「…はぁ~。わたしってば、なに落ち込んでるんだろう」
自分を鼓舞するように、両頬をペシペシと叩く。
「早く帰って、録画してたドラマでも見よう…!そうすれば、きっと気分も入れ替わるは――」
「確か、今から寄るところがあるんじゃなかったっけ?」
突然後ろから声がして、驚いて肩がビクッと動いた。
…この声、もしかして……。
おそるおそる振り返ると、両腕を前で組み、不服そうな表情でため息をつく…りっくんだった!
「り、りっくん…!」
びっくりしすぎて、思わず後ずさりをしてしまった。
まさか、ついさっきまで頭の中で思い浮かべていたりっくんが、真後ろにいるとは思わなくて…。
「ふ~ん。『寄るところがある』っていうのは、嘘だったんだ」
「…えっ!?う…嘘じゃないよ…!?ちょうど今から向おうと――」
「今さっき、『早く帰って、録画してたドラマでも見よう』って言ってたのは、だれだよ」
…やっぱり、わたしのひとり言を聞かれてしまっていた。
「そういえば…芽依は!?まさか、1人で帰らせたの…!?」
「ちゃんと送ったよ。しずくに頼まれたんだから。パン屋までだけどな」
りっくん、ちゃんと途中まで芽依を送ってくれたんだ。
「でもしずくの様子が気になって、すぐにあとを追ってきた」
よく見ると、りっくんはハァハァと息を整えている。
…それに、こんなに汗びっしょりで。
徒競走で全力疾走したときは、汗ひとつかいてなかったのに。
「どうして、そうまでしてこっちに…」
「俺、…言ったよな?しずくに話したいことがあるって」
「けど、それくらいあとでメッセージを送ってくれたら――」
「それじゃ、ダメなんだよ…!」
いつもはクールで物静かなりっくんが、突然大きな声を出すから、わたしは目を丸くしてしまった。
自分でも取り乱したことに驚いたのか、りっくんは恥ずかしそうにコホンと咳払いをした。
「メッセージじゃなくて、直接しずくに話したかった」
「…そうなの?なんの話だろう」
「これだよ」
そう言って、りっくんはリュックのポケットからなにかを取り出した。
それは、長細い赤色の布。
そう。
体育祭のハチマキだ。
「これ、終わってから気づいたんだけど、なんなんだよ?」
怒っているような…りっくんの低い声のトーン。
りっくんの指差すところを見ると、ハチマキの端に『篠田芽依』と小さく名前が書かれてあった。
「しずくから渡されたから受け取ったのに、なんで篠田さんのハチマキが?」
「そ…それは、あのとき言いそびれちゃったんだけど、芽依がりっくんとハチマキを交換したがってて…」
ここは、下手な嘘はつけない。
正直に話そう。
それに、さっきみたいにわたしが嘘をついたところで、きっとりっくんはすぐに見破ってしまうだろうから。
「てことは、俺のハチマキは篠田さんが?」
「…うん」
りっくんの問いに、わたしはぎこちなく頷いた。
「…なんだよ。そういうことかよ」
わたしの反応に、りっくんはガッカリしたようにため息をついた。
そして、手で目元を隠すようにして、落ち込んだように地面にしゃがみ込む。
「俺、てっきりしずくがハチマキを交換してくれると思ったから、喜んで渡したっていうのに…」
……え?
喜んで渡したって、…どういうこと?
「しずくとハチマキを交換できて、しずくも俺と同じ気持ちなんだって勘違いしてた自分がバカみてー…」
ハハハ…と自嘲気味に笑うりっくん。
そんなりっくんと視線を合わせるように、わたしもいっしょになってしゃがんでみる。
目元は手で隠れて見えないけど、その陰から悔しそうに唇を噛んでいるのが見えた。
「…も~、りっくん。なにか落ち込むことでもある?わたしなんかのハチマキをもらったところで、いいことなんてなにも――」
「あるよ」
そう言うと、りっくんは目元を覆っていた片手でわたしの手を握った。
「俺だって、恋まじないなんか信じてねぇよ。でもあのとき、マジでしずくと両思いになれるかもって思ったら、うれしくてたまらなかった」
そして、まっすぐにわたしを見つめる。
「りっくん…」
いつもと違う、りっくんの真剣でまっすぐな視線に、思わず目を奪われる。
『悪いけど、こいつ、ずっと前から俺のだから』
『しずくが、だれかのものになるかもって思ったら…。頭ぐちゃぐちゃで、どうにかなりそうだった』
…どうしよう。
こんなときに、あのときのことを思い出しちゃった。
あれはただ、ユウヤくんを諦めさせるために言ってくれただけで…。
わたしに向けられて言った言葉じゃないってわかってるのに。
あのときも今も、わたしが知っている幼なじみとはまた違うりっくんが垣間見えて、なぜだか胸がドキドキしている。
少しして、りっくんに見惚れていることに気づき、我に返る。
「な…なに言ってるの。わたしは、ただ芽依とりっくんが仲よくなってくれたらなぁって思って」
ごまかすように視線を逸してみたけど、すぐにりっくんに肩をつかまれてしまった。
「そんなの、仲よくするのは当たり前だろ。しずくの親友なんだから」
「それならよかった。じゃあ、これからも芽依のこと――」
「いや、そういうことじゃなくて」
りっくんは、呆れたようにため息をつく。
そして、「しずくは鈍感だから仕方ないか」と呟いて、話を続けた。
「ハチマキのこともそうだけど、さっきの帰り道もなに?」
「なに…って?」
「俺はべつに、篠田さんといっしょにいたいんじゃない。俺がいっしょにいたい相手は、しずくだけに決まってんだろ」
そう言うりっくんが、ゆっくりとわたしの頬に手を添えた。
その手は、まるで愛おしそうに優しくふわりと頬を撫でる。
くすぐったい。
だけど、どこか心地よい。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
初恋の王子様
中小路かほ
児童書・童話
あたし、朝倉ほのかの好きな人――。
それは、優しくて王子様のような
学校一の人気者、渡優馬くん。
優馬くんは、あたしの初恋の王子様。
そんなとき、あたしの前に現れたのは、
いつもとは雰囲気の違う
無愛想で強引な……優馬くん!?
その正体とは、
優馬くんとは正反対の性格の双子の弟、
燈馬くん。
あたしは優馬くんのことが好きなのに、
なぜか燈馬くんが邪魔をしてくる。
――あたしの小指に結ばれた赤い糸。
それをたどった先にいる運命の人は、
優馬くん?…それとも燈馬くん?
既存の『お前、俺に惚れてんだろ?』をジュニア向けに改稿しました。
ストーリーもコンパクトになり、内容もマイルドになっています。
第2回きずな児童書大賞にて、
奨励賞を受賞しました♡!!
イケメン男子とドキドキ同居!? ~ぽっちゃりさんの学園リデビュー計画~
友野紅子
児童書・童話
ぽっちゃりヒロインがイケメン男子と同居しながらダイエットして綺麗になって、学園リデビューと恋、さらには将来の夢までゲットする成長の物語。
全編通し、基本的にドタバタのラブコメディ。時々、シリアス。
【完結】落ちこぼれと森の魔女。
たまこ
児童書・童話
魔力が高い家系に生まれたのに、全く魔力を持たず『落ちこぼれ』と呼ばれるルーシーは、とっても厳しいけれど世話好きな魔女、師匠と暮らすこととなる。
たまにやって来てはルーシーをからかうピーターや、甘えん坊で気まぐれな黒猫ヴァンと過ごす、温かくて優しいルーシーの毎日。
こわモテ男子と激あま婚!? 〜2人を繋ぐ1on1、ブザービートからはじまる恋〜
おうぎまちこ(あきたこまち)
児童書・童話
お母さんを失くし、ひとりぼっちになってしまったワケアリ女子高生の百合(ゆり)。
とある事情で百合が一緒に住むことになったのは、学校で一番人気、百合の推しに似ているんだけど偉そうで怖いイケメン・瀬戸先輩だった。
最初は怖くて仕方がなかったけれど、「好きなものは好きでいて良い」って言って励ましてくれたり、困った時には優しいし、「俺から離れるなよ」って、いつも一緒にいてくれる先輩から段々目が離せなくなっていって……。
先輩、毎日バスケをするくせに「バスケが嫌い」だっていうのは、どうして――?
推しによく似た こわモテ不良イケメン御曹司×真面目なワケアリ貧乏女子高生との、大豪邸で繰り広げられる溺愛同居生活開幕!
※じれじれ?
※ヒーローは第2話から登場。
※5万字前後で完結予定。
※1日1話更新。
※第15回童話・児童書大賞用作品のため、アルファポリス様のみで掲載中。→noichigoさんに転載。
こちら第二編集部!
月芝
児童書・童話
かつては全国でも有数の生徒数を誇ったマンモス小学校も、
いまや少子化の波に押されて、かつての勢いはない。
生徒数も全盛期の三分の一にまで減ってしまった。
そんな小学校には、ふたつの校内新聞がある。
第一編集部が発行している「パンダ通信」
第二編集部が発行している「エリマキトカゲ通信」
片やカジュアルでおしゃれで今時のトレンドにも敏感にて、
主に女生徒たちから絶大な支持をえている。
片や手堅い紙面造りが仇となり、保護者らと一部のマニアには
熱烈に支持されているものの、もはや風前の灯……。
編集部の規模、人員、発行部数も人気も雲泥の差にて、このままでは廃刊もありうる。
この危機的状況を打破すべく、第二編集部は起死回生の企画を立ち上げた。
それは――
廃刊の危機を回避すべく、立ち上がった弱小第二編集部の面々。
これは企画を押しつけ……げふんげふん、もといまかされた女子部員たちが、
取材絡みでちょっと不思議なことを体験する物語である。
化け猫ミッケと黒い天使
ひろみ透夏
児童書・童話
運命の人と出会える逢生橋――。
そんな言い伝えのある橋の上で、化け猫《ミッケ》が出会ったのは、幽霊やお化けが見える小学五年生の少女《黒崎美玲》。
彼女の家に居候したミッケは、やがて美玲の親友《七海萌》や、内気な級友《蜂谷優斗》、怪奇クラブ部長《綾小路薫》らに巻き込まれて、様々な怪奇現象を体験する。
次々と怪奇現象を解決する《美玲》。しかし《七海萌》の暴走により、取り返しのつかない深刻な事態に……。
そこに現れたのは、妖しい能力を持った青年《四聖進》。彼に出会った事で、物語は急展開していく。
キミと踏み出す、最初の一歩。
青花美来
児童書・童話
中学に入学と同時に引っ越してきた千春は、あがり症ですぐ顔が真っ赤になることがコンプレックス。
そのせいで人とうまく話せず、学校では友だちもいない。
友だちの作り方に悩んでいたある日、ひょんなことから悪名高い川上くんに勉強を教えなければいけないことになった。
しかし彼はどうやら噂とは全然違うような気がして──?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる