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陽動編
留学生の憂鬱
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Side ???
「ルイ!おはよう!…………はははっ!!
今日もすごいもさもさだな?鳥でも遂に飼い始めるのか!?」
「おはようガルロ…頭に鳥は飼わないよ…たぶん?
てかルイって呼ばないで…せめてベラって呼んで?
何度も言うけど、僕は空気になりたいんだ…留学って感じに目立ちたくないんだよ…」
「悪い悪い!しかし、イケメンなのにわざわざ髪の毛もさもさにして隠すの勿体ないよな…綺麗な目まで隠して…将来的に視力落ちるぞ?
そこまでして顔を隠す理由でもあるのか?」
クラスメイトであるガルロの言葉を軽く流しつつ、僕は机に突っ伏す
なんで、どうして来たくもないのに僕はこの学園に留学してしまったんだろう…この、乙女ゲームの舞台に…
僕の名はルイ、隣国からこの国に留学という形で通うことを運命付けられた存在
そう、乙女ゲーム「光の聖女に愛を灯す」に出てくる攻略対象の1人隣国からの留学生のルイ.ベラニードだ
「僕、男が好きなのになんで乙女ゲームなんかに記憶残したまま転生してるんだよ…ほんと、神様ひど過ぎる…」
「んっ?なんか言ったか?る………うゥ゙ん、ベラ?」
「んーん、何でもない…なんも言ってないよ…はぁ………」
ため息が知らず知らずに出てしまう…
僕は何故か乙女ゲームに異世界転生ってやつをしてしまったあわれな被害者なのだ
なんの因果か運命か…神の思し召しか…生前も今も、恋愛対象が男の僕が聖女と恋する乙女ゲームに転生してしまった
聖女みたいなふわふわ可愛い系の女の子怖くて苦手なのに…ほんとなんで僕がルイなの?転生するならBLゲーにしてよ神様ぁ…
僕の好みは綺麗系男子なんだよ!!生前もこの性癖?好み?を公表できずに居たけども!だから可愛い系美少女なヒロインはお呼びでないー!!
そう願っても何も変わらない
異世界に気づいたのは10歳の頃、魔法適正検査を受けた時、雷が落ちたかのように頭が真っ白になって思い出した…この世界の真実を
僕はこの国の隣にある、ベラニード国の第四王子とかいう一応高貴な身分だ…
あの乙女ゲームでは聖女の素晴らしさに触れ国に連れて帰るっていう隣国の王子枠…それが僕
何故男が好きな僕が乙女ゲームなんてやっていたか、それは生前色々強い姉と妹に周回を手伝わされていたから…僕は生前の可愛いのに強すぎる姉と妹が怖かった!悪い人じゃないんだけど圧がすごい!胸に詰まった脂肪でさえも怖い!
まぁ色々あり、それがトラウマで、元々恋愛対象男だし…結論女の子が怖い…恋愛するなら男がいい…可能であれば綺麗な美人に抱かれたい!
でもここは乙女ゲームの世界…乙女が恋をする世界だ…最初から詰んでいる
攻略対象者になりたくなくて、留学しなければ大丈夫じゃん!?って留学の話を断っていたら父である王が勝手に話を進めてて
結局乙女ゲームの舞台、ラピスチアーノ魔法学園にいるんだから恐ろしい
まだちゃんとヒロインの女の子を見たわけじゃないけどさ…遠目で他の攻略対象者キャラがヒロインと交流してる所見ちゃったらもう…次は僕だ…!って怖くなってしまったよ
だからこそ、僕は姿を隠す…モッサモサにスタイリングした髪の毛でベラニード王家特有のモスグリーンの瞳を隠すのだ
ついでに無駄に乙女ゲーム仕様のイケメンフェイスも髪で隠す、僕のミッションは聖女に出会わない!乙女ゲームのルイルートを始めないこと、ただそれだけなのだから…!
出会ってしまったら最後、僕はきっとゲームのピースになってしまう…
でも、留学して半年くらい…なんだかこのゲームの雲行きが怪しい気がしてならない
最初、なんとなく見かけたパッケージイラストと攻略対象者のレオンハルト殿下とイグニス違う気がする?って違和感があった
あまり現実を見たくなくて、全然調べてなかったなってちょっと探ってみると…違和感しかなくて…
なんと攻略対象者と悪役令嬢が仲良くしてたりする…!そして知らない男がレオンハルト殿下の婚約者だったり!?この国の王妃様が美人系中性的な男だったり!?物凄くタイプです!!!
乙女ゲーム…いや?ここはBLゲームなんじゃないか!?って淡い期待をしてしまうくらい違和感まみれだった
もしかして…この世界は乙女ゲームじゃない?って思ったけど油断をしてはいけない…
関わり合わないのが一番なのだ
もしかしたらレオンハルト殿下の婚約者も僕と一緒なのかな?なんだろう…悪役令嬢シャルティの大ファンとかで彼女を救うために俺が殿下の゙婚約者になってやる!来いや聖女!とかしてるのか…?
いや、まさかな………?
…………そんな事は僕には関係ない…な!
僕はこのゲームとは関わり合わない、隠れて隠れて隠れて卒業してみせる!そしてせっかく同性婚もあるにはあるんだから、僕は素敵な旦那様が欲しい!!
「ガルロ!後輩が来てるぞー!」
「すいません、2年のマイズです
ガルロ先輩はおられますか?合同魔法演習での件で伝言が…」
「おお!マイズ!おれはこっちだ
どうした?結果発表はまだ先だと言ってたからルディヴィス関係か?」
そんな僕に乙女ゲームのキャラと関わる大きな事件が目の前で起きている
クラスメイトの好みからは外れるけどいい奴なムキムキガルロと会話している2年生の後輩…その名前に聞き覚えがあった
マイズ…それがマイズ.エースメイスだったら乙女ゲームの攻略対象の1人だからだ
嘘だろ3年の教室にまで乙女ゲームはやって来るのか!?てかルディヴィスって誰だっけ!?
心拍数が上がる、一応確認したほうがいいかと悩んでしまう…いや、確認すべきだろう…しなければいけないと何故か思った
こっそり、2人が話す教室の入り口をみると…そこには…
恐ろしく美しい存在がいた
男子生徒用の制服を着た女神がいたんだ
僕の性癖ドストライクの見た目をした後輩がそこにいた…………
「すっ………………好き……………………」
攻略対象のチャラ男枠が美しい女神系美青年に進化しているなんてここ本当に乙女ゲーム???違うだろ!?!
「ルイ!おはよう!…………はははっ!!
今日もすごいもさもさだな?鳥でも遂に飼い始めるのか!?」
「おはようガルロ…頭に鳥は飼わないよ…たぶん?
てかルイって呼ばないで…せめてベラって呼んで?
何度も言うけど、僕は空気になりたいんだ…留学って感じに目立ちたくないんだよ…」
「悪い悪い!しかし、イケメンなのにわざわざ髪の毛もさもさにして隠すの勿体ないよな…綺麗な目まで隠して…将来的に視力落ちるぞ?
そこまでして顔を隠す理由でもあるのか?」
クラスメイトであるガルロの言葉を軽く流しつつ、僕は机に突っ伏す
なんで、どうして来たくもないのに僕はこの学園に留学してしまったんだろう…この、乙女ゲームの舞台に…
僕の名はルイ、隣国からこの国に留学という形で通うことを運命付けられた存在
そう、乙女ゲーム「光の聖女に愛を灯す」に出てくる攻略対象の1人隣国からの留学生のルイ.ベラニードだ
「僕、男が好きなのになんで乙女ゲームなんかに記憶残したまま転生してるんだよ…ほんと、神様ひど過ぎる…」
「んっ?なんか言ったか?る………うゥ゙ん、ベラ?」
「んーん、何でもない…なんも言ってないよ…はぁ………」
ため息が知らず知らずに出てしまう…
僕は何故か乙女ゲームに異世界転生ってやつをしてしまったあわれな被害者なのだ
なんの因果か運命か…神の思し召しか…生前も今も、恋愛対象が男の僕が聖女と恋する乙女ゲームに転生してしまった
聖女みたいなふわふわ可愛い系の女の子怖くて苦手なのに…ほんとなんで僕がルイなの?転生するならBLゲーにしてよ神様ぁ…
僕の好みは綺麗系男子なんだよ!!生前もこの性癖?好み?を公表できずに居たけども!だから可愛い系美少女なヒロインはお呼びでないー!!
そう願っても何も変わらない
異世界に気づいたのは10歳の頃、魔法適正検査を受けた時、雷が落ちたかのように頭が真っ白になって思い出した…この世界の真実を
僕はこの国の隣にある、ベラニード国の第四王子とかいう一応高貴な身分だ…
あの乙女ゲームでは聖女の素晴らしさに触れ国に連れて帰るっていう隣国の王子枠…それが僕
何故男が好きな僕が乙女ゲームなんてやっていたか、それは生前色々強い姉と妹に周回を手伝わされていたから…僕は生前の可愛いのに強すぎる姉と妹が怖かった!悪い人じゃないんだけど圧がすごい!胸に詰まった脂肪でさえも怖い!
まぁ色々あり、それがトラウマで、元々恋愛対象男だし…結論女の子が怖い…恋愛するなら男がいい…可能であれば綺麗な美人に抱かれたい!
でもここは乙女ゲームの世界…乙女が恋をする世界だ…最初から詰んでいる
攻略対象者になりたくなくて、留学しなければ大丈夫じゃん!?って留学の話を断っていたら父である王が勝手に話を進めてて
結局乙女ゲームの舞台、ラピスチアーノ魔法学園にいるんだから恐ろしい
まだちゃんとヒロインの女の子を見たわけじゃないけどさ…遠目で他の攻略対象者キャラがヒロインと交流してる所見ちゃったらもう…次は僕だ…!って怖くなってしまったよ
だからこそ、僕は姿を隠す…モッサモサにスタイリングした髪の毛でベラニード王家特有のモスグリーンの瞳を隠すのだ
ついでに無駄に乙女ゲーム仕様のイケメンフェイスも髪で隠す、僕のミッションは聖女に出会わない!乙女ゲームのルイルートを始めないこと、ただそれだけなのだから…!
出会ってしまったら最後、僕はきっとゲームのピースになってしまう…
でも、留学して半年くらい…なんだかこのゲームの雲行きが怪しい気がしてならない
最初、なんとなく見かけたパッケージイラストと攻略対象者のレオンハルト殿下とイグニス違う気がする?って違和感があった
あまり現実を見たくなくて、全然調べてなかったなってちょっと探ってみると…違和感しかなくて…
なんと攻略対象者と悪役令嬢が仲良くしてたりする…!そして知らない男がレオンハルト殿下の婚約者だったり!?この国の王妃様が美人系中性的な男だったり!?物凄くタイプです!!!
乙女ゲーム…いや?ここはBLゲームなんじゃないか!?って淡い期待をしてしまうくらい違和感まみれだった
もしかして…この世界は乙女ゲームじゃない?って思ったけど油断をしてはいけない…
関わり合わないのが一番なのだ
もしかしたらレオンハルト殿下の婚約者も僕と一緒なのかな?なんだろう…悪役令嬢シャルティの大ファンとかで彼女を救うために俺が殿下の゙婚約者になってやる!来いや聖女!とかしてるのか…?
いや、まさかな………?
…………そんな事は僕には関係ない…な!
僕はこのゲームとは関わり合わない、隠れて隠れて隠れて卒業してみせる!そしてせっかく同性婚もあるにはあるんだから、僕は素敵な旦那様が欲しい!!
「ガルロ!後輩が来てるぞー!」
「すいません、2年のマイズです
ガルロ先輩はおられますか?合同魔法演習での件で伝言が…」
「おお!マイズ!おれはこっちだ
どうした?結果発表はまだ先だと言ってたからルディヴィス関係か?」
そんな僕に乙女ゲームのキャラと関わる大きな事件が目の前で起きている
クラスメイトの好みからは外れるけどいい奴なムキムキガルロと会話している2年生の後輩…その名前に聞き覚えがあった
マイズ…それがマイズ.エースメイスだったら乙女ゲームの攻略対象の1人だからだ
嘘だろ3年の教室にまで乙女ゲームはやって来るのか!?てかルディヴィスって誰だっけ!?
心拍数が上がる、一応確認したほうがいいかと悩んでしまう…いや、確認すべきだろう…しなければいけないと何故か思った
こっそり、2人が話す教室の入り口をみると…そこには…
恐ろしく美しい存在がいた
男子生徒用の制服を着た女神がいたんだ
僕の性癖ドストライクの見た目をした後輩がそこにいた…………
「すっ………………好き……………………」
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